妖怪退治だけでは稼げなくなったので、配信者を始めた件〜アレ？モンスターって妖怪よりも弱くない？〜

ワクワク上層攻略！！

ブラックハウンド「「「「ギャオオオン！！！」」」」

紅葉「よいしょ！！」

薙刀でブラックハウンド達を倒しながら、隠しダンジョン内を進んでいく私。

紅葉「おかしいなぁ、特殊ダンジョンだから、強いモンスターがいると思ったんだけどなぁ」

：完全に強者の発言で草

：ひょっとして、妖怪の方がモンスターよりも強いんじゃ...........

：↑それ思った

：妖怪退治が本業だから、そりゃ強くて当然だよ

：ブラックハウンドを弱いモンスター扱いしてて草

：薙刀カッコいい〜

紅葉「えへへ、ありがとう」

カメラに向け、精一杯の笑顔を作る私。

全ては、褒めてくれた視聴者さんのために！！

：か、可愛い！！

：笑顔は可愛いけど.......背景がな

：まさに地獄に咲く一輪の花

笑顔を見せたことにより、コメント欄は一気に盛り上がった。

それを見つつ、移動していると.......

紅葉「わぁ！！宝箱だ！！」

ダンジョン内に、宝箱を発見した。

：宝箱キター！！

：ワイ、初めて宝箱見るけど......あんなにファンタジックな見た目だったのか

：でも、こんなにあっさり見つかるってことは、ミミックの可能性もあるかもしれないぞ？

：あ〜、確かに

：ミミックと普通の宝箱の判別方法がわかんないんだよな......

：ミミックトラップに引っかかるＤチューバーは一体何人いるのやら..............

：しかも、ミミックはめちゃくちゃ耐久力あるから、戦闘になると厄介だぞ

紅葉「そっか.....じゃあ、簡単には開けられないってことか〜」

：そゆこと

：理解早すぎw

でも.......

紅葉「だったら、この宝箱を破壊すればいい話だよね！！」

：は？

：why？

：え？

：まさか

そう言った後、私は薙刀を振り下ろし.....宝箱を破壊した。

すると

ミミック「ｷﾞｼｬｱｱｱｱ！？」

宝箱.......もとい、ミミックは悲鳴を上げ、そのまま動かなくなった。

紅葉「あ、今回はミミックだったっぽい」

：何ということでしょう

：その手があったか！！

：いや脳筋すぎぃ！！

：ミミックぅ.......

：逆にミミックが可哀想になってきた

：ミミックってアッサリ倒せるようなモンスターだったっけ？

：ミミック「解せぬ」

紅葉「.......ん？」

ふと、ミミックが倒れているところを見ると.............そこには、綺麗な宝石があった。

紅葉「綺麗.......」

と思っていたら、その宝石がガサガサと動き始めた。

紅葉「はぇ？」

：タカラモドキか！！

：ミミックが用意周到すぎて草

：キモッ！？

何でだろう............さっきの戦闘でお腹が空いたから、キモさよりも、食欲の方が勝っているんだよね...............

紅葉「美味しそう.......」

そう呟いた後、私は.......タカラモドキを掴み、一口食べてみた。

：いやぁぁぁぁぁ！？

：昆虫食ならぬモンスター食かよ！？

：食べるんかい！！

：こんなに濃い初配信は初めてだよ！！

紅葉「お、お、お..............美味しい！！」

まるで、甘いお菓子を食べてるみたい......

紅葉「ちょうど小腹が空いていたから、助かるわ〜」

：おやつ感覚で食うな！！

：こんなに美味しそうにタカラモドキを食うＤチューバーは初めて観たわ.......

：タカラモドキって食べれるのか............

：これって飯テロ.......？

：食べる音が妙に心地いいのは気のせいか？

：何というか.......金平糖を食べる時の音みたいだな

紅葉「ふぅ、ご馳走様」

結局、全部食べちゃったな。

...........次にダンジョンに潜るときは、タッパーを持って行こっと。

紅葉「元気も出たし！！頑張るぞ！！」

そんなこんなで、タカラモドキを食べて元気の出た私は、そのまま勢いで上層を攻略し、中層に向かうのだった。