童貞と処女ですが何か?

シロねこくん🐈

第1話… トラブルライフ

――――――

俺の名前は、鈴宮とうま。

高校1年で、童貞だ。

そして今、目の前にいるのは、幼馴染みの晴矢あいなだ。

鈴宮とうま「…………」

俺は、無言で晴矢を見ていた。

晴矢あいな「ねぇー!聞いてる? 」

晴矢が俺に話しかけてくる。

だが、俺は無視した。

鈴宮とうま「うるさい。黙れよ」

俺は冷たく「お前に興味ないからさっさとどっか行けよ」と言う。

すると、晴矢は泣きそうな顔になりながら言った。

晴矢あいな「うわぁ~ん(泣)そんなこと言わないでよぉ~!酷いよ!」

と、大声で泣く。

鈴宮とうま「あーもう、うるせぇなぁ……」

俺は仕方なく晴矢の話を聞いてやることにする。

まぁ、どうせくだらない話だろうけど……

晴矢あいな「実はね……私、処女なんだ……」

と、言い出した。

鈴宮とうま「知ってるよ。だから何だよ」

晴矢あいな「それで、相談があるんだけど……」

鈴宮とうま「断る」

晴矢あいな「まだ何も言ってないじゃん!」

鈴宮とうま「どうせ、『とうまくん、私の初めて貰ってください』とか言うんだろ?」

晴矢あいな「え!?なんで分かったの!?もしかして超能力者!?」

鈴宮とうま「ちげぇよ!アホか!!」

晴矢あいな「じゃあ、どうして私がそう言おうとしたことが分かったの?」

鈴宮とうま「そりゃ、分かるだろ普通」

晴矢あいな「全然分かんなかった……」

鈴宮とうま「いい加減気づけよ……」

俺は呆れたようにため息をつく。

そして、言った。

鈴宮とうま「そろそろ学校に行かないと。ほら、行くぞ」と言って、歩き出す。

晴矢あいな「待ってよぉ~!」と言いながらついてきた。

こうして、いつも通り学校へ行く。

これが俺たちの日常だった。

今日は4月8日。始業式だ。

ちなみに今は教室に向かっているところである。

この学校は学年によってクラスが変わる仕組みになっている。

1年生→2年生→3年生という感じだ。

つまり、今向かっているのは1年生のクラスの前。

ガラガラッ。扉を開ける。

鈴宮とうま「間に合ったな...晴矢」

晴矢あいな「うん!ギリギリセーフだね♪」

担任の教師「おーい。早く席につけ~。ホームルーム始めるぞ」

クラスメイト達「はーい!」

全員が返事をして席につく。

担任教師「よし。全員揃ってるな。それでは改めて自己紹介しよう。私は君たちの担任になる、小鳥遊優希だ。担当科目は国語。よろしく頼む」

その後、簡単な説明があり、始業式は終わった。

放課後になった。

帰り道、俺は晴矢と一緒に帰っていた。

晴矢あいな「ねぇねぇ、とうまくん。明日は何する?どこか遊びに行く?」

鈴宮とうま「悪い。用事があるから無理だ」

晴矢あいな「また用事?最近多くない?なんかあったの?」

鈴宮とうま「別に何でもない」

晴矢あいな「嘘。絶対何か隠してるよね?教えてくれないと怒るよ?」

鈴宮とうま「本当に何もないから大丈夫だって」

晴矢あいな「なら良いけど……。でも、もし何か困ったことがあったらすぐに言ってね?力になれるかもしれないし!」

鈴宮とうま「ありがとう。その時は頼らせて貰うよ」

晴矢あいな「任せて!いつでも相談に乗るから!」

晴矢は笑顔で言った。

俺は少し嬉しくなって微笑む。

それからしばらく歩いて家に着いた後、俺は自室へと向かった。

部屋に入って、ベッドに「ドサッ」と寝転がる。

そして、呟いた。

鈴宮とうま「……」

――

俺は、晴矢が好きなんだ。

幼馴染みとしてではなく異性として好きだ。

ずっと前から好きだった。

だけど、告白なんてできない。

俺が告白しても絶対にフラれるだけだから。

それに、俺は晴矢のタイプじゃないと思う。

顔は平凡だし性格も暗い方だと思う。

そんな奴に好かれても迷惑だろう。

ただでさえ、毎日のようにしつこく付きまとわれてウザいだろしな

次の日の朝

晴矢あいな「とーま!!、私の初めて貰ってー!!」

「バタンッ」と勢いよくドアを開けて入ってきた。

晴矢あいな「あ、あれ……とまくんどうしたの!?」

鈴宮とうま「……」

俺は無言で晴矢を見る。

鈴宮とうま「……お前さ、何回同じことを言えば気が済むんだよ?」

晴矢あいな「えへっ☆ごめんね?」

鈴宮とうま「可愛く言っても無駄だからな?」

晴矢あいな「えー、可愛いって言ってくれてもいいじゃん!」

鈴宮とうま「嫌だ、しかもなんで裸なんだよ」

晴矢あいな「だって、とうまくんのこと襲おうと思って……」

鈴宮とうま「おい!そんなことしたら警察呼ぶぞ!?」

晴矢あいな「えー、それはやめてよぉ……」

鈴宮とうま「当たり前だろ」

晴矢あいな「じゃあ、私とエッチしてよ!」

鈴宮とうま「断る!」

晴矢あいな「お願いします!」

鈴宮とうま「無理!」

晴矢あいな「どうしてもダメですか?」

鈴宮とうま「無理なものは無理!」

晴矢あいな「……分かった。諦めます」

鈴宮とうま「良かったぁ~!」

ホッとしたのも束の間。

晴矢あいな「えい!」

「チュッ」

晴矢の顔が近づいてきてキスされた。

鈴宮とうま「んぐぅ!?(汗)」

俺は慌てて離れようとする。

鈴宮とうま「今日も学校でしょ、早く行くぞ」

晴矢あいな「うん♪」

だが、晴矢は離してくれなかった。

晴矢あいな「とうまくん、大好きだよ♡」

鈴宮とうま「はいはい。わかったから行くぞ」

俺は呆れながら言う。

晴矢あいな「はーい!」

こうして、俺たちは学校へ向かった。

そして、学校に到着した。

俺たちは教室に向かう。

教室に入ると、クラスメイト達が一斉にこっちを見た。

女子生徒A「ねぇねぇ、聞いた?あいつら昨日も一緒に登校してきたらしいよ?」

男子生徒B「マジかよ!仲良すぎだろw」

などと話している声が聞こえた。

俺はため息をつく。

すると、後ろから抱きつかれた。

晴矢あいな「ねぇねぇ、とうまくん♪私たち、ラブラブだね!」

鈴宮とうま「はいはい。そうだな」

俺は適当に返事をする。

晴矢あいな「む~、とうまくん冷たいな~」

晴矢は頬を膨らませている。

俺は無視することにした。

しばらく時間が経ってホームルームが始まった。

担任教師「それでは、出席を取る」

そしてホームルームが終わり鈴宮とうまは次の授業の準備をした。

キーンコーンカーンコーン」チャイムが鳴ると同時に先生が来た。

担任教師「よし、それでは授業を始める」と言って教科書を開いた。

1時間目の授業が終わった。

2時間目は体育だった。

体育館へ向かう途中、担任の教師に呼ばれたので職員室に向かった。

鈴宮とうま「失礼します」と言いながら入る。

そして、担任教師の元へ行く。

鈴宮とうま「何か用でしょうか?」

担任教師「ああ、ちょっと頼みたいことがあるんだ」

鈴宮とうま「はい。何でしょう?」

担任教師「実は、保健委員の人手が足りなくてな。悪いけど、手伝ってくれないかな?」

鈴宮とうま「分かりました」

担任教師「ありがとう。助かるよ」

俺は保健室へと向かった。

ガラガラッ。扉を開ける。

鈴宮とうま「失礼します」

そこには誰もいなかった。

???「お主はだれじゃ」

そこには黒髪で肌が褐色で和服を着た少女がいた。

「カランコロン」という音がする。どうやら下駄を履いているようだ。

俺は答える。

鈴宮とうま「俺は、鈴宮とうまです。あなたの名前はなんですか?」

夜流「妾の名は、夜流じゃ」

鈴宮とうま「よろしくお願いします。」

夜流「保健室になにかようか?まさかえっちぃことを///」

「ボンッ」と顔を赤くした。

鈴宮とうま「違います!手伝いに来ただけです」

俺は慌てて否定した。

夜流「そうなのか。てっきり、えっちなことをしに来たのかと思ったぞ」

鈴宮とうま「だから、違いますって!」

俺は「バンッ」と机を叩く。

夜流「冗談じゃ。そんなに怒るでない」

鈴宮とうま「まったく……」

俺はため息をつく。

晴矢あいな「とーまくーん!!」

晴矢の声がした。

鈴宮とうま「晴矢!?どうしてここに?」

晴矢あいな「とうまくんを探しに来たんだよ」

夜流「ふむ、晴矢あいなと言うたか。」

夜流が「ギロッ」と睨みつける。

晴矢あいな「えっと……、どちら様で?」

「ゴォーーーーン」と鐘の音のような音とともに俺と晴矢の間に壁ができた。

そして、目の前にいたはずの夜流の姿が見えなくなった。

鈴宮とうま「えっ!?なんだこれ!?」

晴矢あいな「とうまくんどうなってるの?」

ドンドンと晴矢が叩いてくる。

だが、その手は壁に阻まれていた。

鈴宮とうま「ダメだ。晴矢、この壁みたいなのがあるせいで通れない」

晴矢あいな「嘘……。なんでこんなことに……(泣)」

全裸状態の夜流が鈴宮を襲う。

鈴宮とうま「おい!お前なにしてんの!?」

慌てて止めに入る。

だが、遅かった。もう既にキスされていた。しかもディープキスだ。

俺は慌てて引き剥がそうとするがびくともしない。

夜流「むらむらしてきたのぉ~♡」

鈴宮とうま「ちょ、待った!ストップ!」

夜流は止まらない。

今度は首筋を舐めてきた。

鈴宮とうま「ひゃう!」

思わず変な声が出てしまった。

俺は必死に抵抗する。

しかし、力が入らない。

晴矢あいな「ねぇ、とうまくんから離れてくれる?」

晴矢が怒って言う。

夜流「嫌だと言ったら?」

晴矢あいな「力ずくでも離れてもらうよ!だってとうまの童貞は私が奪うから!」

夜流「それは、無理な話じゃな」

晴矢あいな「やってみないと分からないじゃん!」

夜流「いいや、分かる」

晴矢あいな「なんで?」

夜流「なぜなら、妾は妖怪じゃからな」

晴矢あいな「はぁ?何言ってんの?」

夜流「まあ、信じられないと思うが本当じゃ」

晴矢あいな「そろそろ帰らないと、とーま早く行くよ」

鈴宮とうま「おう」

こうして二人は保健室から出て下駄箱まで走った。

そして靴を履き替えて学校を出た。

晴矢あいな「あの夜流って人なんなんだよ」

鈴宮とうま「さっきも言ったけど、あいつは妖怪らしい」

晴矢あいな「マジか……」

鈴宮とうま「ああ、そうだ」

晴矢あいな「これからどうするの?」

鈴宮とうま「とりあえず、家に帰る」

晴矢あいな「分かった」

俺たちは家に帰った。

鈴宮とうまの帰る途中...


鈴宮とうま「そういえば今日って親戚の紅月ちゃんと菜月ちゃんが来るんだった」

後ろの暗闇から夜流が来ていた。

夜流「鈴宮とうま、やっと見つけたぞ」

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