ウルフとエルフの二人ごと
猫3☆works リスッポ
第1話第一層 グラムのダンジョン
「はじめましてこんにちは、エルフのparmです。」ハート。
「俺は聖霊狼の雪風だ、冒険野郎の二人だぜよろしく。」がるる。
「私は野郎じゃありませんからね娘ですから。」
「へえぇえ、娘って200歳越えの?でっか?。」
「だまらっしゃい、見た目人間の18なんだからね黙ってたら判んないもんねうふ
そいでこの雪風はボッチのゲームオタクなんです~。」
「いやいや待て待て俺はボッチでないしゲムオタでもないぞ、この前足でゲーム出来ないですぜ姐御。冒険であんたのサポートする狼ですぜ。」
「そんなことより皆さん聞いてくださいよ、この前のダンジョン討伐、大変だったんですぅ~。」
「テメエ話をすり替えたな。」
「てなわけで我が輩は今!第一層グラムのダンジョンに突入中である。」
我が輩は狼である(犬ではない)-聖霊狼の雪風という
主人は「わんこ」と親しげに呼ぶが
名前がちゃんとある、いや人間に付けられた名前など
狼の名前ではない、いや主人は人間じゃなくてエルフだった
ではなくて、狼に主人はない、群れのリーダが居るだけだ
いや、狼は自力で餌を狩るものだ、飼われた時点で狼ではない
我が輩は犬だ、いや、犬は劣等種だ、奴らには負けん
ええい、こんがらがってきた
ああ、腹が減ってきた、ご飯くれ
いや、狼は自力で餌を狩るものだ、飼われた時点で狼ではない解放してくれ
しかし、腹が減った、やっぱりご飯~!!
「ゲホゲホ、うまうま。」
腹が満ちたしさて、主人はエルフナイトで名前はparmというが通称は「人形姫」と呼ばれているのだが其の言われについてはまた別の機会に話そうっと。
「何やってるの「わんこ」、誰に話してるのかな~。」
ああああ「あねさんワン、」
どうやら空気が澱みはじめている、エルフの私にはよく分かる。
耳を澄ますと遠くの方からモンスターの足音が聞こえる
「この位置までなら十分に時間があるわ」
獣法使いが舌なめずりをする。
ドワーフの娘は身長に見合わない重そうな武器を構える。
「汚い魔物にはあまり近寄りたくないな」
そう言ってparmは弓形にきれいに整い揃った片方の眉を少し上げてみる
師の「まね」だ、ナイトの師ではなかったが比類無く強かったと思う
「力が正義ではない、力に飲まれては行けない」
「どんな強力な武器も、動きを止めた者の役にはたたん」
そう言って遠くの弓手、魔法職の動きまでも、相手の動きを一瞬で止める事が出来た。
とても哲学者とは思えない動きで、どうやったかは最後まで教えてはくれなかった。
とにかく今はここに集中し戦いの準備をしなければ。
自己強化の呪文をつぶやき始める、
気が集中し始め、透き通るほど白い肌が少しづつ上気し始める
肌の色がほんのりと薄紅色に染まり、とがった耳がピクッとふるえる
精霊の呪文を呼び精霊薬を口に含む、そして剣に吹きかけると、すぐにレイドソードが光り始める
金属である刀身に魔法紋が浮かび上がるがそれは使い手の力に応じて変わるものだ、一般的にはエルフは4つの円の組み合わせ、竜族は三角の組み合わせと聞く。
禁欲と忠誠の証の薄緑色に引いた口紅が、魔法と口に含んだ精霊薬の相乗作用で鮮紅色に輝き出す。
軽い高揚感、陶酔感で肌がしっとりと汗ばんでくる、鼓動が早くなる、指先の爪も赤みを帯びる。
剣の心と一体になり力が増し始める。
「ああ・・冷静に!・・」
呼吸を整えなければ。
剣の力に飲まれると暴走を招く
「呪われた者たちに安らぎを」
「今こそ、エルフナイトの務めを果たします」
掲げた剣を頭上高く差し出す、剣に光がはじけ始める
愛狼の背をなで、静かに、しかし確かに声をかける
「行くよ、雪風!!」て
「痛い~、なにすんのよ、耳噛むんじゃ無いわよ!」
「ほらほらとっとと妄想辞めて!地道にダンジョン行きますぜ、ザコザコ相手でも大怪我しまっせ姐御。」
あろう事かパーティーメンバーとは入り口ではぐれてしまった、姫さんの方向音痴もいい加減にしてほしいものである。
「あんただってはぐれたのよ!」
「我?ごはんちゅうだったもん。」
とりまクンクンした、先の洞窟から流れてくる仲間の匂いからして置いてかれたのは確実である、もしかして我々を戦力としてみてないんじゃ無いだろうか?。
「いやよ、私たちメンバー中最強なのよ、なんで置いていくかな。」
「強くてもまあ多少問題があるからかな。」
「そんなことないよ、ちょっと範囲魔法で敵味方平等にダメージ出たりとか?」
「敵味方平等に守備力あがったりとか・・・どう?」可愛いポーズで決めてみる。
「いやあ、どう?ではない!普通に大問題である。」我が輩の尻尾がたれちゃう。
姐御はちゃんとしていれば単独で10層のボスなど楽勝なのだが突然ポンコツタイムになると1層のスライムにも負ける始末、そんなんで戦闘中にいきなり我にボス戦を振られても逃げるしか無いのだ。
とっても使いにくいのだ。
ウルフとエルフの二人ごと 猫3☆works リスッポ @nekosanworks
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