2章・コラボ配信と案件配信

コラボ打診とスケルトンズの進化

 試験を受け、晴れてBクラスになって家に帰ってきた。


 夕食時になったので今日はピザを注文しようと思う。俺がピザ屋に電話をかけている間、ウェスタはチャンネルについて確認したいことがあるといってパソコンのある二階に行き、レイナはスケルトンズ達と一緒にしてほしいと言ってスケルトンズ達と裏庭に行ってしまった。


 というわけで俺は今一人でピザ屋に電話している。なんか一人なのも久々な気がするな。スケルトンズ達も全員レイナと共に庭にいったので本当に一人である。


 注文もすぐに済んだから、二人とスケルトンズが戻るのをソファーに座って待つ。慣れていた光景のはずなのにすごく静かに感じる。しかし、その静けさも長くは続かない。


 どたどたと階段を下りる音が聞こえてくる。ウェスタだな。


「主殿! 大変なのじゃ! コラボのお誘いが着ておるぞ!!」


「コラボのお誘い? 誰からだ?」


 お誘いが来る相手にまるで心あたりがない。誰だ?


「石沢 鈴音殿からじゃな」


「えぇぇ!?」


 鈴音からかよ!?


「とりあえずこれは受ける方針で話を進めてもよいかの?」


「あ、ああ。もちろん」


「それでは話を進めてくるのじゃ」


 そういってウェスタは二階に戻っていった。鈴音からコラボの依頼……。俺に気付いているのか? でも俺あんま喋ってないしな。本名だって公開してないし。


 気づいていない可能性も十分にある。


 これは俺のプライドの問題になるが、まだSクラスになってないのに鈴音と再開するのは少し嫌だ。約束は天辺まで登ってから会う、だからな。


 どうなるかはまだわからないが、最低でも会うまでにAクラスになる、収益化するぐらいはしておかないと。


 とりあえずこの話に関してはウェスタの続報を待とう。配信のいろいろに関してはもう俺よりウェスタの方が詳しいし、双方よい条件にしてくれるだろう。


 また一人になった。しかしレイナは何をしに行ったんだろうか。スケルトンズを連れて何かやることでもあるのか?


 と、ちょうどそこにレイナが戻ってきた。


「戻りましたよ」


「おう。それで……」


 ……6人のメイド服を着た少女を連れて。


「誰!?」


「「「「「「ご主人様!?」」」」」」


 ……ご主人様? もしかして。俺がステータスを確認すると、スケルトンの文字がすべて消滅してアークレイスの文字に置き換わっていた。


「主様の護衛とあれば強い方がいいと思いまして。勝手ながら彼女たちを進化させていただきました」


 確かに強い方がいいけど。アークレイスって種族初めて見るんですけど。どんだけ強くなったの? 6人のステータスを確認すると、フュンフが平均ステータス50万オーバー、フィーアが平均40万程度、そのほかは総じて平均30万ほどになっていた。


 ……あったま痛くなってきた。平均10万すらいないこの地球では過剰戦力だろ……。


「自己紹介をさせていただいてもよろしいでしょうか」


 俺が頭を抱えていると、一番背の高い子が声をかけてきた。うん、皆人型になっちゃったから誰が誰かわかんないや。


「いいぞ」


「ではまずは私から。私は長女ということになったフュンフです。これからよろしくお願いします。ご主人様」


 姉妹的な感じなんだね? 一番背の高い銀髪美人ちゃんがフュンフ。覚えた。次は……。


「では次は次女の私ですね。私はフィーアです。よろしくお願いします」


 銀と黒のツートンカラーのロングの子がフィーア。というかみんな容姿よすぎなんだよな。


「三女になります。ドライです。お役に立てるように頑張ります」


 ドライは金髪のロングだ。これ髪の毛の色とかどういう感じで決まってるんだろう。レイナに聞いたらなにかわかるかな?


「四女……ツヴァイです。……姉妹たちと様々な努力をさせていただきます」


 意外! 一番身長が低い子が四女! ツヴァイの身長はウェスタより少し高いくらいで、銀髪をハーフツインにしている。


「五女のアインです!! よろしくお願いします!!」


 ほかの子たちと比べて超元気といった感じのピンク色の髪の子がアインか。ってことは末っ子が?


「フィニです。末っ子です。おねぇちゃんたちといろいろ頑張ります」


 身長はツヴァイより少し高いくらい。ツヴァイが何か大人っぽい雰囲気をまとっていたからか、一番幼い感じがする。ちなみにフィニも髪はピンク色である。


「みんな自己紹介ありがとう。これからどうするかは今から考えるよ。とりあえず……これ食べる?」


 みんなの前に菓子パンをだしてあげる。


「「「「「「いただきます」」」」」」


 みんなが菓子パンを食べている間に少し整理してみる。


 身長を並べてみると、フュンフ、フィーア、ドライ、アイン、フィニ、ツヴァイといった感じか。


 しかし、こう人の姿を持ってしまうと、今まで見たいに召喚しないままなのはかわいそうに感じちゃうよな。とりあえずこのまま現世に居てもらう方針として、そこからどうするかだ。


 正直人数がいっきに増えすぎてうちじゃ狭いな。そうだな……今俺はBクラスまで上り詰めて、ダンジョン配信者でTOP5にはいるところまでは来ているわけだ。金なら集まる。この子たち用の家を買おう。そして、そこを拠点として探索者として活動してもらおう。天才的な発想だ……!


 この子たちのグループの配信チャンネルを作るのもいいかもな。……まじでいろいろできそうだ。


◆◆◆

リン「皆さん少し気になることがあるでしょう? 私が教えてあげますよ。胸のサイズはレイナ、フュンフ、アイン、フィーア、ドライ、フィニ、ツヴァイ、ウェスタの順です。鈴音はフィーアとドライの間くらいですかね」




 

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