No title

海ゅ

本編

君の為。

そんな言葉は聞きあきた。

僕は僕で好きにやりたい。

僕のためなんて偽りの言葉に惑わされずに。

君と僕のひとときの時間。

それを何よりも大切にしている。

だから僕は。



君に僕が抱きついても何も無いけど。

君が僕に抱きつくと嬉しい。

だけど僕には勇気がない。

僕は無力だ。

素直な一言すらも話せない。

もしも君が傷ついた時は僕の歌で君を救いたい。

だけど君は君で立ち直り、幸せになるだろう。



僕は僕らしく僕のためだけに生きることを決めた。

僕は無力だ。

だからその無力を。




旅をしている時に話しかけられた。

「貴方のおかげで生きることが出来ました」

感謝の言葉すら皮肉に聞こえる僕はもうダメだ。

君――彼女の少しの幸せ。

僕――自分の大きな不幸。

幸せの裏には不幸がある。

だから僕が君の幸せの裏にある不幸を引き受けよう。

それが無力な僕ができる君に対しての幸せのカタチ。



命の意味を僕は決めれた。

これこそが、中途半端な人間である僕の唯一の意味。

だから僕は何度でも言う。

君の幸せをこいねがう。

君は僕を覚えていないかもしれない。

それでも僕は君を愛する。

アイのカタチを見失った僕が覚えているのはそれだけだから。

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No title 海ゅ @umyu1756

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