Zoooっと一緒に

鳴海 秋貴

日常の終わり

よく晴れた昼下がり。

私は、大きな十字路の交差点で、青に変わったばかりの横断歩道を渡り始めた。

すると、突然、斜め後方から、けたたましいブレーキ音が聞こえたと思ったら、私は宙を舞っていた。



え、何これ?


確かに綺麗な青空を見ているはずなのに、小さな頃からの楽しかった想い出が目の前に広がる。


もしかして、走馬灯ってやつ??


徐々に暗くなる視界と遠のく意識。


あー、私、死ぬのかー。

それなりに楽しかったけど、思ってたより短い人生だったな………


ブラックアウトする直前に、ふと思い出した。


あ、私、今日、30歳の誕生日じゃん。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る