天使会議

神城愛菜&電風波春

天使会議

第一話 プリン会議

私の名前はミカエル、今日はガブリエルに呼び出されたからここに来たんだけど……

「ちゃんと全員いるか確認するわ、ミカエル、ルシフェル、ウリエル、サリエル、ラグエル、ラミエル、サドキエル、ヨフィエル、カマエル、ハニエル。よしっ全員居るね。早速だけど…」

一気に思い雰囲気が重くなるそしてガブリエルは言った「私のプリンを食べたの誰?」

その瞬間天使達の表情が変わった

『食べてない』とほぼ同時に言ったのだがガブリエルは「でも誰か嘘ついているよね」と言った

するとウリエルが手を挙げた「はい!私はアリバイがあるので違います!!」

「うーんそっかぁじゃあアリバイを言って」「はい!昨日は寝ました!」「ふむふむ他には?」

「えっとえっと……ありません!」「……」沈黙が続く中、

ついに我慢の限界が来たのかサドキエルが立ち上がった「私も違います!昨日はずっと家にいました!」

「なるほど……他にはいない?なら犯人探しを始めましょうか。まず最初にウリエルとサドキエルはアリバイがあるから除外してと」

するとルシフェルが「プリンて確か一人3つだよね、つまり誰かが4つ食べたって事?」というと

ガブリエルが「お前、今なんて言った?4つだと?」「え、はい」するとハニエルが「本当は人二つだよ」

「え、嘘!?」するとガブリエルは「お前が犯人かぁぁぁぁ!!!!」と飛びついた

「ちょ待ってくださいよぉぉぉぉ!!!」

その後ルシフェルは罰として一週間トイレ掃除をする事になった。



第二話晩御飯会議

「はい皆さん席について下さい」先生みたいな口調で言いながら入ってきたのはカマエルだった

全員が座ったのを確認すると、「では今日の議題を発表します」と言いホワイトボードに

文字を書いていく「本日の議題は晩御飯何が良いですかです!」と言うとまた一斉に喋り始める

「肉が食いたい」とか「ラーメンが良い」とか「カレーライスが良い」など色々な意見が出たのだが

なかなか決まらない その時、ガブリエルが手を叩いた「はい皆静かに、まだ時間あるしゆっくり決めようね。

一人ずつ聞いてくから自分の食べたい食べ物言ってくれるかな?」

それから順番には発表して候補として、ハンバーグ、ラーメン、カレーライス、寿司、焼肉、グラタン等々

沢山出たのだけれども一向に決まる気配がない「どうしよう……」困っているとハニエルが手を挙げ

「はい!ガブリエルさん!提案いいですか!」

「良いですよ?」ハニエルは元気よく立ち上がり「バイキングに行くというのはどうかな!」と提案したら

何故か一瞬にして場の雰囲気が悪くなった気がした

「お、おいちょっと待て」カマエルが言うとハニエルは首を傾げ「え、どしたの?」と言った。

カマエルが「それは無理だろ……だって俺達金持ってないし」と呟きハニエルも納得したのか

すぐに謝った「ごめんなさい……」

「いえ大丈夫よ……確かにお金無いものね……うーんどうしよう」ガブリエルが考えていると

突然ウリエルが手を挙げた「はい!お金がないならお寿司と焼肉も無理じゃないですか?」

そういえばそうだね」「じゃあ残りの候補はハンバーグ、ラーメン、カレーライス、グラタンだね」

するとラミエルが手を挙げた「あのさ…カレーグラタンってありだと思うんだけど……」

「うんっ、採用!」とガブリエルが言うとヨフィエルとラグエルが

「ちょっと待てカレーハンバーグじゃ駄目なのか!?」「カレー風味のラーメンもありだろ!?」

と口論が始まった「もううるさい!!全部却下!!」とガブリエルが叫ぶと喧嘩していた天

使達は一気に黙った「とりあえず今日は白米だけ!!」それを聞いた私含めた天使は『そんなぁ~』と思った。



第三話 おっぱい戦争

今日は会議室に私(ミカエル)、ルシフェル、ガブリエル、ハニエル、ウリエル、ラミエルの女性の天使だけ呼ばれた。

ウリエルが開口一番に言った「今日は全員巨乳にすべきか貧乳にすべきかきめたいと思います。

じゃあまず自分が巨乳か貧乳か、巨乳ならこちらの席に貧乳ならこちらの席に座ってください。」と言った。

それに反応した天使たちは席についた。

するとウリエルが「では巨乳側ルシフェル、ガブリエル、ハニエル。貧乳側ミカエル、ラミエル、私ですね」と言った。

そしてウリエルが「じゃあ始めましょうか」と言った。

最初はルシフェルが「巨乳側の多数で終わりでいいと思いま?す」と言うと

私は「え?3対3でしょ?」と言った、するとルシフェルは「本当にそうかしら」と言ってきた。

私は意味が分からなかったが

ルシフェルは続けて「ねぇ貧乳側のラミエルくん。あなた本当は巨乳側でしょ。」と言うと

ルシフェル以外の全員が驚いた表情をした。

「どういうこと……?」私が聞くと

ラファエルが「ラミエルはサラシを巻いてるからわかりにくいけど実は結構大きいわよ。よって巨乳側の多数よ!」と衝撃的な発言をした。

すると今度はウリエルが「なら、君が貧乳側に行くべきだ」と反論するすると

ルシフェルは「あらどうして?」と言い返すと

ウリエルも負けじと「君がパッドで大きくしている事くらい知ってます」と言い返した。

するとラファエルの顔色が変わり「何ですって……」と言い二人は言い合いを始めた。

それを見ていた他の天使達もそれぞれ「私の胸の方が絶対大きいもん!」

「いや僕の方が大きい!」と言い争い始めた。結局この会議は忘年会の時にもう一度行うことになった。



第四話旅行事件

私たちは温泉旅館に来ていた。しかしここで問題が発生したのだ。なんとガブリエルがお酒に弱いのにビールを飲みまくり酔っ払ってしまったのだ。

「うぅ?」と言って苦しんでいたので、私がおんぶをして布団までガブリエルを運ぼうとすると

ガブリエルが「ミカエルぃ?抱っこぉ?」と言いだしたので仕方なく抱っこして運んだ。

そして布団に着くと「えへへぇー!みけえるぅ?」と私の腕を引っ張り無理やり布団の中に引きずり込んでキスをしてきた。

私は驚いて「ちょっ!??なにしてんの!!?」と言うとガブリエルは、「えへへぇー好きぃ?」と抱きついてきた。

するとそこにウリエルが来た。ウリエルはガブリエルを見て「ちょっと!??なにしてんのよ!」と言って無理やり引き剥がし布団の中に戻した。

そのあとすぐにウリエルが「ごめんなさいね」と言いながら部屋から出て行った。

本当にびっくりしたが悪くないなと思ったよ。



第五話ヨフィエルの絵心向上会議」

今日はヨフィエルの絵心を良くするために皆んなで絵を描いた。

「まず、ヨフィエル。猫の絵を描いてみてくれないか?」

そう言うとヨフィエルは鉛筆を持ち紙に猫を描き始めた。

しかし、猫が犬になっているし尻尾も二本ある。しかも目は点だし口元にはヒゲがある。これは酷い……

「もういいや次行こうか」とラミエルが言うと ヨフィエルは泣き出してしまった。

私達は困ってしまい、どうすれば良いのか分からずオロオロしているとルシフェルが「よしよし」と頭を撫でて慰めていた。

しばらくして落ち着いたヨフィエルはまた絵を描くと言い出したので私達も手伝うことにした。

すると今度はちゃんとした猫を描くことが出来た。

「よく描けたね!」と言うと嬉しかったのかニコニコしていた。

次は誰を描こうかと考えているとサリエルが「ネズミとかどうだ?」と言ったのでそれを描くことになった。

描き始めて数分後……そこにはお世辞にも上手いとは言えないネズミがいた。

「こりゃ酷い……」と呟くとヨフィエルは泣き出してしまった。

私達がどうしたら良いか分からないでいるとラミエルが「私も描いてみたけど……」そこには夢の国のネズミが居た。

それを見た皆は『馬鹿!!消される!消される!!』と思い必死になって止めた。結局ラミエルを止めることで会議どころではなかった。



第六話クリスマスプレゼント

今日はクリスマス!!……だけど今日は天使長のみんなはアダム様とイヴ様に呼び出された。

内容が分からなくてみんな、緊張してる。するとアダム様とイヴ様は「そんなに緊張しなくていいのに」

「そうだよ、今日はその内悪魔が攻めてきても困らないように君たちに能力をあげる。まぁ、クリスマスプレゼントだと思ってくれ」と言ってきた。

続けてアダム様は「まずミカエル君には時間操作の能力。次にガブリエル君は睡眠能力。ルシフェル君は洗脳能力、でも一時的だからな。

次にウリエル君は瞬間移動能力。サリエル君は変換能力。ラグエル君は未来予知能力。ラミエル君は物体移動能力。

サドキエル君は創造能力。ヨフィエル君は念動力能力。カマエル君は再生能力。そして最後にハニエル君は治癒能力。」と教えてくれた。

「ありがとうございます!!」とお礼を言ってそして私達はそれぞれの能力を手に入れた。

とりあえずここではあれだと皆思って、天界に戻って来た。早速私は自分の能力を試したくてうずうずしていた。

するとラミエルが「物体移動でお酒もって来れたから飲もうぜ!勿論お前らも来るよな?」と言うので私達は飲むことにした。

数時間後。「あははははっ!!」ラミエルが酔っ払っていた。「おいおい、ラミエル。ひっく酔いすぎだろ~ひっく」ルシフェルもだった。

「これは運ばないとな。ミカエル、ルシフェルをお願いできる?俺はこっちの方を運ぶわ。」

「えぇ!?なんで私がこんなやつを運ばないといけないんだよぉ」と言いながらも運んでやった。

するとラミエルは笑った。「俺らってほんといいコンビだよなww」そう言われて少し嬉しかった。

その日の夜中、ルシフェルの部屋へ連れて行くと日記があった。

「こっそり見ちゃえ」と思いページを開くと目に移すのが嫌になることが書いてあった



第七話崩壊する天界(ガブリエル視点)

事件が起きたのはいつも通り朝ごはんを食べている時だった。突然空が真っ暗になったのだ。

「ねぇーどうなってんのこれ?」そう聞くとサドキエルさんが「今すぐ避難しないとヤバいかもしれない」と言った。

その言葉に反応するようにハニエルさんが言った「なら早く逃げよう!」だがサリエルは冷静だった。

「待って、俺たちはこの間アダム様に能力を貰ったから、それで何とかなるのでは?」

しかしヨフィエルは「だとしても他の天使たちは持ってないから、避難させることが最優先だ」確かにその通りだと思った

その時、「大変です!!この辺り一帯が崩壊寸前になっています!至急避難を!」とラミエルの声が聞こえてきた。

急いで外に出るとそこには信じられないものがあった。それは天界の殆どが崩壊していたからだ。

ここであることに気づいた「ねぇ、ミカエルとルシフェルはどこ?」

すると全員の顔色が一気に変わった。まさかと思ってミカエルの部屋に行くとそこは跡形もなく消えていてルシフェルもいなかった。

すぐに私達は探しに行った。探しても見つからなかった。もうここには居ないのか?

でもまだ近くに居るはず。そう思いながら探し回った。でも見つからない。

するとサリエルが現れた「ミカエルとルシフェルは見つかったか?」「いえ、見つかってません。」

するとウリエルが「ガブリエル……実はさっきラミエルに言われたんだ。もし2人が死んでしまったら許さないって……」私は何も言えなかった。

何故なら私も同じ気持ちだからだ。

するとヨフィエルが「もしかしたら、この崩壊に関わっているかも知れませんね。」「どういう事ですか?」「あの二人は何か隠し事をしているように見えました。」

「つまり、それが関係あるという事ですね……。わかりました。とりあえずもう一度探しましょう。今度は二人一緒にいるかもしれませんし」

そう言って私達は崩壊した天界を探し続けた。

「ここにもいない。」「一体どこに行ってしまったんですかね。」

「とりあえず次の場所へ行きますよ。」「はい。」「全く見つかりませんね……。」そう言うとハニエルは「やっぱりここにいると思うんだけどなぁー」と言ってくれた。

すると突然地面が崩れた「キャァァァァァァ!!」

「ハニエル!!」私は咄嵯に手を伸ばしてハニエルの手を掴んだ。そしてそのまま引っ張りあげた。

そして私達は地面に座った。「大丈夫ですか?」と聞くとハニエルは顔を赤くしながら「はい。ありがとうございます」と言ってきた。

私は少しドキッとした。そして立ち上がりまた歩き始めた。するとハニエルが「あの、どうして私を助けてくれたのですか?」と聞いてきたので

私はこう答えた「貴方には生きて欲しかったからですよ」

するとハニエルはもっと顔が赤くなった。私まで恥ずかしくなってきた。そして歩いていると「あっ!あれ見て下さい!」と指差す方を見ると

そこにはルシフェルがいた。しかしラファエルは足に怪我をしていた。ハニエルが「大丈夫ですか!?今治しますから!」とルシフェルの足に治癒能力を使った。

ルシフェルの傷はすぐに治り歩けるようになった。「ありがとなハニエル」と言うとハニエルはとても喜んだ。ルシフェルは見つかって、後はミカエルだけだ。

「何処にいるんでしょうね。ミカエル。」私がそういうとハニエルが「きっとどこかに居るはずですけど」と言い出した。

するとルシフェルが「いや、ミカエルならこの異変の原因を知ってるんじゃないか?」と言った。

するとハニエルが「ねぇミカエルは本当に天界の崩壊と関係があるのかな?だって私たちが気づいてないだけで他にも原因があるかもしれないじゃない?」

確かにそうだ。他に理由があったのかも知れない。「そうですよね。」私がそう言うとルシフェルが「とにかく今はここから離れよう」と提案した。

「そうですね。では皆さん移動しましょう」

そうして私達はその場から離れた。数分後

「あそこに誰か倒れてませんか?」とハニエルが言った。「行ってみよう」そう言って駆け寄ってみるとそこにはミカエルが横になっていた。

「ミカエル!!起きてください!!」と肩を揺すりながら起こすと「うっ」と声を出し目を覚ました。「良かった……」

そう言うとミカエルは「ここは……?何をしていたんだ?」と言った。するとハニエルが「よかったです。無事で何よりです。」と言った。そして、私たちは宿舎に向かった

天界の崩壊はなぜ起こったか謎だったが天使の中に裏切り者が居て、そいつが元凶ではないかと、言う事になり、裏切り者を探す会議が開かれた



第八話堕天会議

「今回は今まで見たいなおふざけ会議ではない。この中に裏切り者が居る」と言った瞬間、空気が変わった。

それはもう重苦しいほどに…… …… ガブリエルは言った「誰が裏切り者なんだ?」と

……私は知っている。なぜなら私が裏切り行為をしているからだ。

しかしそれを言ってしまうと計画が台無しになってしまうから言えないのだ。

するとラミエルが「お前だろう?ミカエル……」と冷たく言い放った。

私はビクッとして動揺してしまった。なぜバレたのか理解できなかった。

するとルシフェルもそれに便乗するように「私も貴方だと睨んでるよ、ミカエル」と言った。

そこで初めて気づいた。そうか、そういう事だったんだな……ハハッ 私は笑いが込み上げてきて笑った。

そしてついに言ってしまった。「アハハハッ!!?まさかこんなにも早くバレるとは思わなかったぞ」と言ってしまった。

するとみんな「やっぱり……」という顔をしていた。「そうだ。私が裏切った。だがこれは仕方のないことだ。だってお前らが弱すぎるからこうなるんだよ。だから私は悪くない」と言ったら

ラミエルが怒り出した。「貴様ぁ!!?なんてことをしてくれたんだ!」と言われて「うるさい黙れ!私はお前らの役に立ちたかっただけだ!」と言ってやった。

そしたら今度はヨフィエルがキレ始めた。「ミカエル!!私たちのためにやってくれた事は嬉しいけどそんなことしないで欲しかったよ!」と言われた。

続けてルシフェルも「そうですよ!ミカエルさんあなた自分が何をしているかわかっているんですか!??」と言われた。

それに対して私は「わかってるさ!でも安心しろ。計画通り行けば問題はないはずだ」と言った。

そして最後にルシフェルが「では、堕天してくれミカエル」と言ってきた。私は笑顔で答えた。「あぁ喜んで引き受けよう」

こうして堕天することになった。これでよかったのだろうか?まあいい。これが私の選んだ道なのだから



第九話堕天使の覚悟

私は堕天したが本当のことを知っている。それは本当の裏切り者はルシフェルだということだ。

だから私はルシフェルを殺さなければならない。

私は堕天してから数日たったある日、私は天界へ向かった。そこにはヨフィエルがいた。

そしてヨフィエルに聞いた「おい、ルシフェルはどこだ?」と聞くと、

「何言ってんの?もう堕天したあなたに関係ないでしょ」と言った。

「ああ、そうだな、だが一つ聞きたいことがある」と言うと、「何よ?」と聞いてきた。

「あの日、最初に私を疑ったのはラミエルだろ?」というと、「ええそうね」と答えた。

「だが、クリスマス過ぎの頃にアダム様とイヴ様から私たち……いや、お前たちは能力を貰ったはずだが、

その時ルシフェルは一時的に相手を洗脳する能力持っていたんだろう?」と聞くと、

「それがどうしたのよ!」と叫んでいた。

「分からないのか?相手を一時的に洗脳する能力持っていたんだ。」と言うと、

「まさか……」と言って黙ってしまった。「そう、アイツは私を身代わりにした裏切り者なんだ!!」と言うと、

「そんな……嘘よ……そんなはずないわ!!?」

「ならラミエルに聞けばいいだろう?あいつは今どこにいる?」と言うと

「そんなの知らないわよ!それより早く出てってちょうだい!」と言われた。

「分かった」と言いながら外に出た。するとそこにウリエルがいた。

「ミカエルさ……もう天使長ミカエルじゃないんだっけか」と言われて少しイラついた。

「何か用か?」と聞くと、「ちょっと話がある」と言われた。私は仕方なくウリエルについて行った。

そして人気のない場所に着いた瞬間「すまなかった!」といきなり謝られた。意味がわからず混乱していると、

「実はミカエルさんが追放されたあの日ラミエルに何でミカエルさんが裏切り者って分かったのか聞いたら

「え??」って言われたんだよ。それでおかしいと思っていたら

ルシフェルが能力を使っていたことに気づいてしまったんだ。ミカエルさんは本当はいい人だったんだね……。

本当にごめんなさい!」と言われた。私は「別に構わない」と言った。そしてウリエルと別れてから、

ルシフェルを探すことにした。

私はルシフェルを探している時にふと思ったことがあった。「…………」

そこで私はある作戦を思いつき実行することにした。

まず、ルシフェルを見つける為にルシフェルの部屋に向かった。

ルシフェルの部屋に入ると誰もいなかった為、机を調べてみると日記帳を見つけた。

その中身を見ると、全て私の悪口ばかり書いてあった。それを見た私は怒り狂いそうになったが何とか抑えて、

自分の部屋に戻った。それから数分後、ドアの向こう側で物音が聞こえたので、急いで隠れた。

するとルシフェルが入ってきた。その後、ルシフェルが部屋の中に入った瞬間に能力を使い、

ルシフェルを気絶させた。ルシフェルが起きた時、自分がどうしてここに居るのか理解できないようだった。

そして私はルシフェルの耳元で言った。「久しぶりだなルシフェル、会いたかったぞ」と、

ルシフェルはそれを聞いて怯えていた。そして私はルシフェルにこう言い放った。「貴様を殺しにきたんだ」と。

ルシフェルは泣きそうな顔になりながら言ってきた。

「お願いします許して下さい!何でも言う事聞きますから!」と、

だが私は容赦なくルシフェルの首を切り落とした。その後、私はルシフェルの死体を燃やして、

証拠隠滅を図った。こうして私は裏切り者を殺した。だがまだ終わりではない。

私は私を信じなかった天使長のやつらを皆殺しにするのだ。



第十話悪魔のささやき。(今回はガブリエル視点)

「ルシフェルが殺されたわ。しかもミカエルに。」「何ですって!??」

とみんな驚いていた。ミカエルが裏切ったということはやはり本当だったようだ。

ミカエルが何故こんなことをしたのか分からない。一体なぜ?と考えているうちにふと思い出したが分からない。

するとラミエルが一冊の日記を渡した「これは?」と聞くと、「ルシフェルが書いた日記だよ」と言っていた。

それを受け取って読むと、そこには信じられないことばかり書かれていた。

『今日もミカエルは気持ち悪かった。偽善者の癖に。私はミカエルのことが嫌いだ。』

そんなこと書いてあるわけがないと思いながら読み進めていくと、次のページにはこう書いてあった。

『最近になって気づいたことがある。それは私達の中に裏切り者がいること。

これを利用してミカエルを裏切り者に仕立て上げよう。そうすれば、あの糞野郎を追放できるしね。

あー楽しみだなぁ。』そこで終わっている。

「そんな…私はそんなことも知らずにミカエルを追放してしまったのか…」後悔してももう遅い。

とにかく早く見つけなければ。

でもどうやって探せばいいんだ?と考え込んでいると、ラミエルがいたから話しかけた

「ねぇ、ミカエルは今どこに居るか知ってる?」「堕天してるよ。」と言われた。

つまり、堕天使になっているということか。まずいぞ……。

「どこに行くつもりですか?」とラミエルが聞いてきた。

「ミカエルを探しに行きます。止めないでください!」と言って急いで部屋を出た。

ミカエルが堕天しているなら、地獄に居るはず!と思ったけど、地獄の入口である門番の悪魔達に止められて入れてもらえなかった。

「そこを何とかお願いします!」と言うと、「ダメなものはダメです!」と言われて仕方なく諦めることにした。どうしよう。

このままではミカエルは私たちを殺しに来るかもしれない。とりあえずカマエルに相談することにした。

「なるほどそういうことだったのか。しかし、今は君一人では危険すぎる。だから僕も行こう。」と言ってくれた。

そして二人でミカエルを探すことにした。

探し始めて数時間後やっと見つけた。ミカエルを見つけた場所は、とある森の中だった。

すると、ミカエルはこちらの存在に気付いたようで、こちらに向かって来た。

ミカエルの目は血走っていた。怖い。殺されるかもという恐怖感が襲ってきた。

「ナゼ信ジナカッタ。ナゼ裏切ッタ。絶対ニユルサナイ。」と言いながら切りかかってきた。

が守ってくれたが、さすがに二人だと厳しい。するとミカエルは「死ネェエエ!!」と

叫びながら攻撃してきた。防ぐだけで精一杯だったが、ついにミカエルの攻撃が私の左腕に当たってしまった。

「うっ……」痛い……。その瞬間、ミカエルは動きを止めて

「アァ……オ前ガ悪インダゾ・・・・・・信ジナカッタカラナ。」と言った。そして再び攻撃を仕掛けてきた。

ルシフェルがミカエルの動きを止めるために拘束したが、すぐに破られてしまい、

そのまま斬りつけられそうになったその時、誰かがミカエルの首元にナイフを突きつけた。

よく見ると、ウリエルが居た。「ミカエルさん、それ以上動くと殺しちゃいますよ?」と脅すと、

ミカエルは動けなくなったみたいだ。ウリエルは縄を取り出してミカエルを縛り付けた。

「ミカエル、どうしてこんなことをしたんですか?答えてください。」

「私ハ、お前タチヲ殺シニキタンジャナイ。ソレナノニ疑ワレテ追放サレルナンテ思ッテモミナカッタ。デモ、アノ日記デ気ヅイタンダ。ミンナ私ノ事ヲ嫌ッテイルンダ」

「そんなことないよ、少なくとも私はあなたの事が好きよ」

「嘘ヲツクナ!!?ナラ何デ追放シタ!??答エロ!!?」と怒鳴られた。

「そ……それは……」何も言い返せない。

「モウ好キニシテロ。ドウセ私ハ戻レナイノダカラ。」と言ってどこかへ行こうとした

。私はそんな彼女の前に立ち、キスをした「ナッ、何シテル!?」

「好きにしろって言ったのはそっちでしょ?」と返すと、顔を真っ赤にして黙り込んでしまった。

「これで分かったでしょ」「ハァ!?」

「私はあなたを愛せる自信があるわ。それに、ミカエルがいないとつまらないしね。」と言うと、

ミカエルは「フザケルナ!!!!」

「ふざけてなんかないわ。私は本気で言ってるの。もし、

また同じことがあったら私は迷わずあなたを助けるし、一緒に死ぬ覚悟だってある。

だから、そんなこと言うんじゃありません!」「…………」

「返事は?」と聞くと、ミカエルは「デモ、モウ私ハ追放サレテ堕天シタ身。今更戻るコトナンデ出来ナイ……コノ手ノ届カナクナル場所ヘ行ッテ欲シク無イ……」と泣き始めた

。「大丈夫よ。私が連れていけるから。ほら行くよ」と言うと、ミカエルは「本当カ……?」と聞いた「えぇ、本当よ」と答えると、ミカエルは私に抱きついてきて「ワタシモ一緒ニイク!」と言ってくれた。

こうして私たちは天界に戻ることにした。天界の入口に着く頃には、もう夜になっていた。「お帰りなさいませ。ルシフェル様。ガブリエル様。ウリエル様。」と言って門番の天使達が迎えてくれた。しかし「ガブリエル様。背中に居る堕天使は天界に入れることを許しませんよ。」と言われた。「そこを何とかお願いします!ミカエルも反省していますし、二度とこのような事はしないはずです。どうかお願いします!」と言うと、「ダメなものはダメです!」と言われてしまった。

「なら私も堕天する」「なっ!?」門番達は驚いていた。「ガブリエル様まで堕ちることは無いですよ。」

「いえ、これは私のけじめでもあります。だからミカエル、私と一緒に行きましょう。」そう言うと、

ミカエルは涙目になりながら「ハイ」と言ってくれた。そして、ミカエルの羽を隠して、

二人で手を繋いで地獄に行こうとすると門番が「待ってください!」と言ってきた。

「何かしら?」と言うと、「分かりましたよ、アダム様とイヴ様に確認を取ります。それでいいですか?」

「ありがとうございます」

それから数十分後、二人に会わせてくれることになったので向かった。ミカエルは少し緊張しているようだ。

部屋に入ると、アダム様とイヴ様が居た。ミカエルを見てびっくりしていた。

すると、ミカエルは「あの……私を……もう一度、天使長ミカエルとして迎え入れてくれませんか?」とお願いした

。すると二人は顔を見合わせて微笑みながら「もちろんだよ」と言ってくれて、

ミカエルは涙を流しながら「あ……ありがどうございまずぅ??」と言って泣き崩れてしまった

。私はミカエルを抱き抱えて、ミカエルは私の胸の中で眠ってしまった。



第十一話再追放の危機

私の名前はミカエル。私は再び追放されそうになっている。「ミカエルはラファエルを殺した!だから再び追放だ!」

「違います!!あれには事情があったんです!!」「うるさい!!お前のような悪魔に話すことはない!!」とサドキエルに言われ、

追い出されそうになったその時、ガブリエルが「ミカエルはそんなことはしていない!!」と言い出して、私を庇ってくれた。

「黙れ!!」とウリエルが言った瞬間、ガブリエルが「黙るのはお前達だ!!!こんなにも怯えているではないか!!」と言った。

確かにこのとき私は怯えてたよ。怖くて仕方なかったんだもん。私は「私はやっていません!!信じてください!!」と叫んだ。

それでも皆んなは聞いてくれなかった。それどころか、「やはり追放すべきだ!!ミカエルみたいな悪魔がいると世界のバランスが崩れてしまうぞ!!」

とカマエルが言ってきた。私はその言葉を聞いて絶望した。「私は……また……独りぼっち……なのか……」と思っていると、

ガブリエルが「ミカエルはやっていないと言っているだろう!!!」と怒鳴り散らして、私の方に来て抱きしめてくれた。

私は泣いてしまった。「うわぁあああん」と子供のように泣いた。

その後、ガブリエルはウリエル達に「ミカエルは無実だと分かったはずだ。何故まだ追放しようとするのだ?」と聞くと、ウリエルが「それは、こいつが悪魔だからですよ」と答えた。

「ミカエルは悪魔ではない!天使だ!」とガブリエルが反論すると皆黙ってしまった。私は、泣いていたがもう一度言った。

「私は……悪魔じゃありません……。本当に……違うんです……。信じて下さい……」と言うと皆は渋々認めてくれた。

私はもう1度追放されたら今度こそ殺されると思ったから、必死でお願いをした。そして、なんとか許してもらえたが、

今度はウリエル達が「もう2度とあんなことをするなよ!!」と言ってきた。私は「はい。分かりました」と答えておいた。

私はこの日から誓った。絶対に悪いことだけはしないと心に決めたのであった。



第十二話二重人格 前編(ガブリエル視点)

(ガブリエル視点)

ミカエルは天界に戻ってこれたが、問題があったそれはミカエルの中にまだ黒いミカエルがいたからだ。

だがミカエルはそれを表に出さなかった。きっと自分が悪かったからこうなったんだと思い込んでいるのであろう。

だから、私はミカエルに声をかけることができなかった。そんなある日、ミカエルが倒れた。どうも熱があるらしい。

私は心配になってミカエルの部屋に行った。ドアを開けるとそこには苦しそうな顔をしているミカエルの姿があった。

私は慌てて駆け寄った。「大丈夫か!?」「に……逃げて……あいつが……来る…」

するとミカエルは目を閉じた「しっかりして!」するとミカエルはゆっくり目を開けたがミカエルの目には光が宿ってなく虚ろだった。

まるであの時のようだと思ったらミカエルの口からとんでもないことが飛び出た「オ前ノセイデ私ハ追放サレタンダ!!全部オ前ガ悪インダ!!」と言ってきた。

そして、ミカエルは自分の胸元を握りしめながら呼吸していた。私はパニックになった。これはミカエルであってミカエルでない何かだと思い私は必死で止めた。

「落ち着け!ミカエル!!私だ!!ガブリエルだ!!戻ってきてくれ!!」と私が叫ぶとミカエルの動きが止まった。

よかったと思って安心したら急に力が抜けたのかミカエルはそのまま気を失った。

私はすぐに医務室に連れて行った。幸いなことに命に別状はなかった。私は会議を開いた

「ミカエルの中にはまだ堕天した見返るが中に居て、そのせいで体調を崩してしまったのではないかと思うのだが、誰か意見のあるものはいるか?」と私が言うと

サドキエルが「確かにそうかもしれないな」と言った。

ヨフィエルが「でもさ、今は体調が悪いだけでそのうち治るんじゃないの?それにもし仮にそうだとしてもまたミカエルが暴れたらどうすんの?俺達の手で止められるとは思わないんだけど」と不安げに言った。

するとウリエルが「その点は問題ないだろう。ミカエルにはガブリエルが付いている。ガブリエルならミカエルを止められるはずだ」と自信満々に言った。

しかしサリエルが「待て!!ガいくらなんでも無理だ!!」と焦りながら言った。するとウリエルは「ふんっ!!お前達は知らないだろうがガブリエルは昔ミカエルよりも強かったのだぞ!!」と言うと皆黙ってしまった。

私は少し嬉しかった。なぜなら昔の私のことを知ってくれていたから。

私は皆んなに向かって「皆んなの意見はよくわかった。ではこれからミカエルの看病をするのは私に任せてほしい。異論はあるだろうか」と言うと皆んなが黙っていたため

私は「異論はないということでいいかな?」というと全員がうなずいた。私は皆んなに感謝した。

そして、ミカエルの看病を始めた。ミカエルは時々「ごめんなさい……ごめん……なさい……私が……悪い……から……」と呟いていた。

私は「ミカエルは悪くないよ。ミカエルは頑張ったんだよ。だからもう休んでもいいんじゃないかな」と声をかけた。それでもミカエルは謝り続けた。

私はずっと「ミカエルは悪くない」「よくやったね」と言い続けていたらミカエルは次第に落ち着いてきたようだった。私は安心した。

このまま回復してくれればいいと思っていた。だが、そんな甘い考えはすぐに消えた。次の日も次の日もミカエルは謝罪の言葉を言い続けるだけだった。

しかも日にちが経つにつれて悪化していった。私はどうすれば良いかわからなくなった。その時、ふと、あることを思い出した。

それはミカエルはキスされると恥ずかしがることだ。こんな事思い出しても、意味無い……

いや、待てよ。今の状態でミカエルの唇に触れれば正気に戻るのではないだろうか?

だが、それをしてしまうとミカエルの心を傷つけてしまうのは目に見えている。私は悩んだ。

だが、いつまでも悩んでいるわけにもいかないので、私は覚悟を決めた。

私は医務室へいきミカエルが居るべッドの隣へ行きそっと布団の中に入ってミカエルの手を握った。

そして、「大丈夫だよ。ミカエルは何もしてないし、何も悪いことはしていないよ」と言ってみた。

だが、ミカエルは変わらず謝り続けている。やはりダメなのかと思って諦めかけた時、ミカエルの体がビクッとした。そして、突然、ミカエルは変わった

「うぅ……苦しい……助けて……」ミカエルが苦しみ始めた。私はミカエルを起こした。

「おい!!起きろ!!」「…………」「ミカエル?」「…………」呼びかけても返事がない。

まさかと思い、ミカエルの頬に手を触れようとした瞬間、バチッと音がして弾かれた。

そして、ミカエルの顔を見ると目が大きく開き私を睨みつけてきた。

そして、ミカエルは大声で叫んだ。「私ヲ裏切ッタノカ!!ガブリエル!!」と言ってきた。

私は怖くなった。あの頃のミカエルが戻ってきた。私は慌ててミカエルを落ち着かせようとしたがミカエルは聞く耳を持たなかった。

「許サナイ!!殺シテヤル!!」と言って、私を殺そうとしてきた。

私は恐怖を感じたが必死で止めた「落ち着け!!ミカエル!!」

「ウルサイ!!オ前ハワタシノ味方デハナカッタノカ!!ドウシテ邪魔スル!!」と言ってきた。

私は「違う!!私は君の味方だ!!」「嘘ツクナ!!」「本当だ!!」「ウソツキ!!」「本当に信じてくれ!!」

「信ジラレナイ!!」そう言ってミカエルは暴れまわった。

私はミカエルを抑え込むためにミカエルの体を抱きしめた。するとミカエルの動きが止まった。

私は少しホッとしたがミカエルはまだ警戒しているようで私の腕の中で暴れていた。

私は「大丈夫だよ。ミカエル。私は君を信じてる」と言うとミカエルは静かになった。しばらくするとミカエルは泣き出した。

私はミカエルを撫でながら「大丈夫。君は悪くないよ」と言うとミカエルは少しずつ落ち着いていった。

私はミカエルに「落ち着いた?」と聞くとミカエルは小さくうなずいた。

私は安心し、ミカエルにこういった「いったんミカエルを縛ってもいいか?」と言うとミカエルはまた怯えた表情になった。

私は「大丈夫だよ。絶対に痛くしないから」と言うとミカエルは少し考えた後「わかった」と言った。私はミカエルを拘束した後、

私はアダム様とイヴ様に頼みに行った「アダム様、失礼を承知で言いますが、アダム様から下さったこの能力を捨て、新たな能力にしたいのです」と言うと

アダム様は「理由を聞かせてくれるかい?」と言うので私は「はい。私は今まで自分の能力を過小評価していたからです。

だから今回のことで自分がまだまだ未熟だと思い知りました。なので私はもっと強くなりたいんです」と言うと

アダム様は「そうか。わかった。でどんな能力がいいのかい?」「はい。人の心の中に入り込める力が欲しいと思います」というと

アダム様は「それは難しいね。でもやってみる価値はあると思うよ」「ありがとうございます」

「いいかい、心を覗きたい人に向かって『真実への扉』というんだ。」「分かりました。」

私は医務室に向かった



第十三話二重人格 後編(ガブリエル視点)

私は医務室に戻りミカエルと向かい合って座っていた。

私が「これから言うことを聞いてほしいんだ」「何?」

「まずは謝らせてほしい。本当にごめんなさい。君を傷つけてしまったことを許してほしい」

そういうとミカエルは首を横に振った「そんなの気にしてない」「ありがとう。そして許してくれ。」「え?」

「真実への扉」

そう言った途端、目の前にいたはずのミカエルの姿が見えなくなった。

その代わり真っ白な世界にいくつかのドアがつけられてるだけだ。

ドアには「悲しみ」「喜び」「怒り」などと書かれている。

その中にあった「本心」と書かれたドアを開けるとそこにはあの堕天したミカエルが居た。

そのミカエルは泣いていた。私はその姿を見た瞬間胸が締め付けられるような痛みを感じた。「ミカエル……」

私が声をかけるとミカエルは「ナゼ、来タノデスカ?アナタニハ分カラナイハズナノニ」と言うので

「君の力になりたいと思ったからだ」と言うと

ミカエルは「ソウデシタネ……デモ私ニ近寄ラナイ方ガイイト思イマスヨ?」と言ってきた。

私は「なぜだ?」と聞いたらミカエルは「君モ同ジニサセタクナイカラデス」と言うので

私は「同じとはどういうことだ?」と聞くと

ミカエルは「私ノヨウナ失敗ヲ犯ス者ヲ増ヤシタイト言ウコトデス」と言うので

私は「それは違う!!」と言ってしまった。ミカエルはビクッとした。

私は「すまない。だが、それだけは断じて違う。私は君の味方なんだ。

確かに君がやったことは許されない事かもしれない。だけど君は間違っている事をしてないじゃないか!!」と言うと

ミカエルは「ソンナコトハナイノデス!!私ハ間違ッテシマッタノデス!!」

と言うので私は「では聞くぞ。なんでお前はラファエルを殺したんだ?」と言うと

ミカエルは「アノ時ノ私ノ気持チガワカラナイカ!?コノ世界ヲ守ルタメニ決マッテイルダロウ!!」と言うと

私は「ならどうしてお前はその世界を壊そうとした!!お前は世界を救いたかったんじゃなかったのか!!」と言うと

ミカエル「ソレハネ……マタ間違エテシマッタンダ……。ドウシテコンナコトヲシタンダッタカ忘レテイマシタ。私ハ世界ヲ救ウタメ二犠牲ニシタイト考エル自分ガ許セナカッタカラナンデショウ。ソレガ結局コレデス。私ハモウ嫌ナノデス。コンナ醜イ自分トオサラバシタイッ!!」と言うので

私は「君が本当にそうしたいのならば私は止めない。でも、私は君の味方であり続ける。」と言うとミカエルは泣き崩れた。

そしてミカエルはこう言った「ナラ、貴方ニ頼ミマス。私のコノ本心を聞イテクレル?」と言うので私は「あぁ。聞くよ」と言った。

すると目の前にあった無数のドアは消えていき目の前にはミカエルだけが残った。私はミカエルに近づいていった。

ミカエルは怯えた表情をしていた。私はミカエルを抱き寄せた。するとミカエルは泣き出した。

私はミカエルを撫でながらこういった「大丈夫。私は君の味方だよ」と言うと

ミカエルは少しずつ落ち着いていった。そしてミカエルは口を開いた「アリガトウ。コレデ、モウ私ニ悔イハナイ」と

言うと堕天していた頃のミカエルは消えた。代わりに目の前に現れたのは本来のミカエルだった。

意識が医務室に戻ると、見返るが「ありがとう」と言って、少し照れていた。

私は「いいんだよ。それよりもう大丈夫かい?」というとミカエルは「うん!平気!」と言い元気になった。

私はホッとして「よかった」と呟くと、ミカエルは「ねぇ」と話しかけてきた。私は「ん?どうしたんだい?」と言うと

ミカエルは恥ずかしそうにして「もう1回抱きしめてもらってもいいかな?」と言われ

私は微笑みながら「もちろん」と答え、もう一度ミカエルのことを優しく抱き締めた。

ミカエルは嬉しそうに「えへへー」と言っていた。その姿はとても可愛らしく思えた。

私はこれからもずっとこの子の側に居たいと思った。そして、いつまでも君を守り続けたいと心から思った




第十四話新たな天使

ある日、アダム様に私たち天使長は呼ばれた

「今日から新しい天使が加わることになった。みんな仲良くするように」と言われた。

私たちは一斉に返事をした。そして新しく入ってきた子を見た。

その子は女性で、 とても綺麗な顔立ちをしていた。

「はじめまして、ラファエルです。よろしくお願いします!」と挨拶した。

私はその姿を見て少し驚いたが、他の天使たちも驚いていた。

(こんなに美しい女性が……)そう思った。

でも次の瞬間に彼女の目を見てさらに驚いた。

なぜなら彼女は右目と左目の色が違う、いわゆるオッドアイだったからだ。

しかも背中には純白の六枚の翼があった。

昔の言い伝えでは六枚の翼を持つものは人間のときに世界を救ったという。

そして純白の翼を持つ者は誰よりも清らかな心を持っていると言われていた。

そして何より彼女はとても美しかった。

それからしばらくして彼女は私やガブリエルたちとも話すようになった。

しかし彼女が来てから数ヶ月たったある日の夜のこと。

私は寝付けなかったので散歩することにした。すると中庭の方から話し声が聞こえた。

誰かいるのかと思い見てみるとそこにはカマエルとラファエルがいた。どうやら二人は月を見ていたようだ。

私は二人に声をかけてみることにした。「何をしているんだ?」と言うと

二人が振り向く「あぁミカエルか」「別に何もしてないわよ」と言った。

私は二人の隣に行き一緒に月を見ることにした。しばらく見ていると

カマエルが耳元で「ミカエル、俺、ラファエルに告白したいから少し席外してくれない?お願い!」と言ってきた。

私はそれを聞いてびっくりしたがすぐに言った「分かった!頑張ってくれ!」と言いその場を離れた。

私はそのまま自分の部屋に戻りベッドに入ったがなかなか眠れなかった。

翌朝、私は食堂に行った。そこでカマエルと会った。「おはよう、ミカエル、昨日はよく眠れたか?」

「おはよう、それでどうなったんだ?」「成功だぜ」と言っていた。

どうやらうまくいったらしい。よかったと思った。

それから数日たち私はまたあの中庭に行ってみた。するとまだ朝早い時間なのにラファエルの姿を見つけた。

私が近づくと彼女は気づいてこちらに向かって歩いて来た。「あら、おはようございます、ミカエルさん」と言った。

「おはよう、君はいつもこの時間にここに来るのか?」と聞くと

「えぇ、ここの景色が好きですし、それにここは天界で唯一人間界が見える場所だから……」と答えた。

確かにここは地上がよく見える位置だった。するとカマエルがこちらに来て「ここから落ちた天使は人間に生まれ変わるって言われてるんだぜ」と言った。

私はそれを聞いていたので驚いたが、カマエルが続けて「ミカエル落ちるなよw」と言った。

私はそんなことしないぞ!と答えるとカマエルは笑っていた。

すると唐突にラファエルは立ち上がって「確かにミカエルは落ちる覚悟はないと思うけど」とちょっと煽って淵にたって「でも私は落ちてもいいと思ってるわよ」と言いながら落ちようとしたので私とカマエルは慌てて止めようとしたが、落ちて、私たちはショックを受けていると「なーんて、冗談ですよ」と笑って言って戻ってきた。

私はホッとしてその場に座り込んだ。

その後私たちは3人で話しながら朝食を食べていた。

するとカマエルが「そういえば、ラファエルは何でここで人間界を見るんだ?」と聞いた。

すると彼女はこう答えた「それはね……大親友がいるからよ」と笑顔で言ってきた。

その表情はとても美しく見えた。「へぇ?どんな奴なんだ?」とカマエルが聞くと

彼女は答えた「私の大切な人だよ」と。私はそれを聞いて誰なのか聞いてみると

彼女は「ふふっ内緒です♪」といたずらっぽく笑いながら言った。




第十五話分かれ道

ある日、天界の者が次々と消されているという話が飛び込んできた。

犯人はまだわからず、捜査を続けていた。そんなある日、私はカマエルに呼ばれた。

彼女に呼ばれて、よくいる中庭に行くとカマエルはいきなり「目をつぶってもらえるか?」と言ってきた。

私は言われた通り目を閉じると私の体に何かをした。そのあとにカマエルは私の唇に何かを当ててきた。

そしてそのまま口の中に液体を流し込んでくる。私は抵抗したが力が強すぎて無理だった。

やがてカマエルは口を離した。私はカマエルに何を入れたのかを聞くと彼女は「目を開けてみろ」と言った。

私は恐る恐る目を開けると私は何もなくて安心して手を動かそうとしたが急に体が麻痺したように動けなくなった。

私はカマエルを見ると彼は微笑んで「おやすみなさい」と言った。そしてそのまま私は意識を失った。

それからどれくらい時間が経っただろうか。私は目が覚めた。

辺りを見渡すとそこは見たことのない部屋だった。

私は体を起こそうとすると体が全く動かなかった。私は必死に抜け出そうとするがやはり全く動かない。

するとドアが開いて誰かが入ってきた。

私は入ってきた人物を見て驚愕する。

なぜなら入って来た人物はカマエルだったからだ。

カマエルは私に近づいてきて言った「ごめんな、お前を拘束させてもらってるわ、まぁ仕方ないよな」と言った。

私は何をするつもりだと聞くと「俺は何もしないぞ」と言って部屋から出て行った。

しばらくして誰かが部屋に入ってくる足音が聞こえた。

そして私は声を出せずにいたが何とか首を回して誰が部屋に来たのか確認するとそこにはガブリエルがいた。

するとガブリエルは私に近づき、後ろから鞭を出した。

私は驚き逃げようとするが当然体は動くわけもなくただ恐怖することしかできなかった。

ガブリエルはもう片手から紐を取り出してそれで私の口元を抑えた。

私は息苦しくなり、なんとかしようともがくが無駄に終わる。

するとガブリエルは鞭で私の背中を打った。

あまりの痛みに悲鳴を上げるが口から出るのは自分の叫びだけそれを聞いた

ガブリエルは「いい声で泣くじゃないですか」と言ってもう一度打った。

それから何度も打たれ続けた。私は涙を浮かべるがそれでも打つのをやめなかった。

それから数分後、ようやく手が止まった。

私は涙を流しながら「うぅ……」と小さく呟いた。

するとガブリエルは私のおなかの上に足を乗せぐりぐりと踏みつけた。

「あぐっ!?」

私は思わずそんな声を上げた。

ガブリエルは満足そうにして言う「あら?意外といい反応ですね?」と言ってさらに強く踏んできた。

「う……く……苦しい……ガブリエル……」

私がそういうとガブリエルはさらに力を込めてきた。

「どうです?気持ちいでしょう?」

「……やめてくれ……」

「ふーん、じゃあやめてあげましょうか?」

そう言って足を上げた。

「え?」「なんてね」そして思いっきり振り下ろした。

「あああっ!!」

私はその痛みに耐えきれずに叫んだ。

ガブリエルは笑って言う「あら?随分かわいい声が出ますね?」

私は泣きそうになるが必死に耐える。

「さて次はどんな方法で遊ぼうかしら?」

私は慌てて言う「やめろ!なんでもする!」

するとガブリエルは「なんでもするんですか?」と言うと私はうなずいた。

ガブリエルは少し考える素振りを見せてから言った「なら私のおもちゃになってよ」

私は嫌だと言ったが拒否権はなかった。

「拒否できると思ってるのかしら?」

私は悔しくて涙が出た。

その後、私はガブリエルによって様々なことをされた。

あるときは裸にされて体を縛られて蝋燭責めや電気マッサージ機などの道具を使ったりして散々いじめられたりした。またあるときには自分の排泄物を食べさせられたりと本当に酷いものだった。

でもまだ優しい方だと思う。

一番酷かったのは拘束具をつけて動けなくさせられて、そのまま放置されたりした。

あれはかなりきつかった。

私はそんな日常がつらくなった

そして私はある袋を担いでこっそり中庭へ逃げた。するとそこにはラファエルが居た。

するとラファエルは「どこに行くつもりですか?」と聞かれて

答えた「ここから落ちて人間として生まれ変わる」と。

ラファエルはそれを聞いて驚くがすぐに冷静になり、「それは許されません」と言った。

私は「なぜ?」と聞くと彼女は「今の人間界は平和でも、また世界は破壊されるから」と答えた。

「だったら、なおさら落ちる。落ちて私が世界を救うんだ」と私は言った。

するとラファエルはため息をついて言う

「わかりました。そこまでいうのであればあなたを止めても無駄でしょう。

しかしせめて死ぬなら私が人間だったからその子孫として生まれて来てください。

私の子孫ならばきっと世界を救ってくれるはずです。だからそれまで待っていてください」

私はわかったと答えるとラファエルは微笑んで「では行きなさい」と言った。

私はラファエルが見送っている中、飛び立った。

やがて地上が見えてきた。

そして私はそのまま意識を失った。

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