カボチャの種

鳥にもブームというものがあるのか、今のお気に入りのおやつはオーツ麦ですが、以前の一番はカボチャの種でした。


カボチャの種は、ペットショップで小動物や鳥のおやつとして売られています。

殻付きと剥いてあるもの、両方ありますが、オカメさんのお好みは殻付き。


……あら?

確か、オーツ麦は殻付きを食べないのでは?


そうなのです。

オーツ麦は剥いてないと食べないのに、カボチャの種はなぜか殻付き。



歯ごたえ(この場合、嘴ごたえ?)が違うのか、オカメさんはカボチャの種だけ殻付きを好みます。

嘴の先でホジホジと殻に穴を開け、そこからバリバリと割って緑色の中身を食べるオカメさん。

以前家族が剥いてあげたら、ポロッと落として去って行ったので、もしかしたら割るのが楽しいのかもしれません。




さて、そのカボチャの種ですが、ペットショップで購入しなくても、自家製で用意できます。


まず、カボチャを料理する時に、ワタの部分から種を外しておきます。

天日で一週間程乾燥させ、トースターで焼いて完成というお手軽さ。


オカメさんの食い付きも、ペットショップで購入したものと変わりなく、これは良いとおやつにしていました。




そして、事件は起きたのです。



ある日、おやつ場でいつものようにおやつを食べていたオカメさんが、家事をしている私の肩に飛んできました。

その嘴に、カボチャの種が咥えられています。


……今日はそんな大きなお弁当持ってきたの?


そう思ったのに、オカメさんはなぜかそのまま固まっているのです。

様子がおかしいと思ってよく観察すると……。


なんと、嘴の先にカボチャの種が丸ごと刺さっているではありませんか!


どうやら自家製のカボチャの種は、市販のものよりも殻が固いらしく、穴を開けたまでは良かったのですが、グッサリ刺さってしまったようです。

種は大きくて、嘴を開いても取れず、混乱したのか、鳴きもせずに私の下へ助けを求めに来たのでした。


『おかあしゃん どうしたらいいですか…』


途方に暮れたようなその姿!



笑いながら取ってあげたのは、言うまでもありません。

あれからは半分に割ってあげています。


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