耳たぶ

うちのオカメさんは甘えん坊。

いえ、うちのオカメさんに限らず、オカメインコは寂しがり屋で、甘えん坊が多いのですが。



今日のオカメさんは、特に甘えん坊です。

なぜなら、今日は私の用事があって、朝の放鳥タイムを10分程度で切り上げて、お出かけしてしまったから。


おやつ場でホワッとしていたのに、あっという間にケージに戻されてしまったオカメさん。

バタバタ準備をしているおバカ飼い主の様子を見て、かわいく鳴き始めます。


キョ キョ……

チョリ? チョリンッ!?


『おかあしゃん……、え? まさか置いていくの!?』


……と、私には聞こえます。

くっ、ごめんよオカメさん。


後ろ髪を引かれつつ、お出掛けです。




そして昼前に帰ってきた私。

出してとアピールするオカメさんを放置して、昼食を作ります。


ビョッ ビョーッ!


叫ぶオカメさんに返事をすると更に鳴くので、知らんぷりです。

調理中は危ないので、出せないのです。



そんなこんなで、昼食後までお預けを食らっていたオカメさん。

今日の午後は、とっても甘えん坊です。

ずっと肩にへばりつき、耳たぶをかじります。

『こっちむいて』のアピールです。

この行為、甘えん坊でとってもかわいい。 


……しかし、何気に痛いのです。


耳たぶなんて、鍛えられるものでもありません。

無防備にさらされた柔らかな肉は、甘噛であってもかなりチクチクし、小さなダメージが蓄積されます。

スマホで小説を書いている私は、ペケペケ打っている時にこれをされると、すっかり文章が頭から飛んでしまいます。


以前近況ノートにこのことをチラリと書いたところ、優しい書き手様が、オカメインコなりの激励、または労いなのではないかとコメントして下さいました。


そうか、激励か! 労いなのか!

それならばこの痛みも耐えてみせよう!


そう決意して、今日も耳たぶチクチクに耐えるおバカ飼い主……いや、相手してやりなさいって。





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