おもちゃ

うちのオカメさん、細長いもの、プラプラ垂れ下がっている物が大好きです。


爪楊枝、細いストロー、糸、照明から垂れ下がる紐…などなど。



ストローは、パック飲料にくっついているような細いものがベスト。

タピオカドリンクに付いてくるような物は太すぎて、くわえられません。

ちゃんと分かっているらしく、置いていても見向きもしません。

逆に細いストローは、誰かが飲んでいるのを発見すると、速攻で近寄ってきて奪おうとします。

放鳥中にストローで飲もうものなら、オカメさんと攻防を繰り広げることになります。


まだ飲み終わってないから待って下さい、オカメさん!

オカメさんは知ったことではありません。




糸は、裁縫をしようとすると奪いに来ます。

針も奪おうとしますが、危ないので針山はフタをして、渡しません。

縫い針から垂れ下がった糸を、嬉し気に引っ張るオカメさん。


……あの、オカメさん、縫えないのですが。

オカメさんは知ったことではありません。




爪楊枝を渡すと、嘴にくわえて端から端へガジガジガジ、右から左へ。

端に到達すると、嘴の先で器用にくるり。

そしてまた右から左へ。

延々とそれを繰り返します。

時々目を細めて、うっとりとしているように見えます。



ところがオカメさん、爪楊枝もストローも、くわえて遊び始めると、なぜか机の端に移動します。

棚の上でも、必ず端へ。

そして、外側を向くのです。


ガジガジガジガジ、くるり。

ガジガジガジガジ、くるり、ポトン…。

あ、落とした。


オカメさんは下を覗き込んでから、つぶらな瞳でこちらを向きます。


『おかあしゃん、ひろってください』

はい、今すぐに!


拾ってあげると再び。

ガジガジガジガジ、くるり、ポトン。

『おかあしゃん、ひろってください』

……オカメさん、落ちるから内側向いてやりましょうか。


机の中程に誘導しても、なぜかすぐに端へ移動して落とすオカメさん。


……絶対わざとやってますね、オカメさん?

そう思いつつも、今日も拾い続けるおバカ飼い主なのであります。




※ 近況ノートに、爪楊枝を落とす直前のオカメさんがいます。良かったら覗いて見て下さいね。

https://kakuyomu.jp/users/karamitu/news/16817330661169402127

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