(ちょこっと短い話)くりぃむしちゅーのかんちがい。あなたが思うのは、どっち?

冒険者たちのぽかぽか酒場

第1話 クリームシチューのミステリーが、はじまる。留守番電話のメッセージの秘密に気付いたら、メタバースの使い方から、考えよう!

 ピー…。

 一件の新しいメッセージが、あります。

 はじめの、メッセージです。


 あ、もしもし?

 お母さんです。

 これから、クリームシチューが隠されているっていう、例のうわさの建物を、襲ってきます。

 あんた、クリームシチューが、大好きなんでしょ?

 夕食が、楽しみにならない?

 が何の日か、お母さん、忘れていないからね!

 心配、しないでね?

 じゃあ、よろしく!

 ああ、そうそう。

 もうすぐ、中学生ね。

 ちゃんと、勉強しなさいね?

 勉強しないと、ゆるゆる教育で育てられた学校の先生みたいに、なっちゃうわよ?

 「生きる教育」って、何?それを受けた世代の先生たちが、「生きていない」気がするもの。

 じゃあね。


 その留守番電話を聞いても、僕は、驚きはしなかった。

 お母さんは、いつだって、いそがしい。

 サバイバルな、生活。

 この前も、クマを生けどりにして、夜遅くに、帰ってきたくらいだ。お母さんって、どんな仕事を、やっているんだろう?

 心を、落ち着かせなければならない。

 僕は、強い強い、小学 6年生なのだ。

 学校から早く帰宅して、大好きなクリームシチューを食べながら、考える。

 「ちゃんと、勉強しなさいね?」

 わかっているさ。

 僕は、小学 6年生の集まる全国模試で、トップ10に入ったくらいだ。

 ちゃんと、勉強するってさ!

 トップ10の座は、守りたい。

 「クリームシチューが隠されている建物」

 それについてのうわさ話は、TVからも、 SNSからも、聞いていた。

 灰色煙突の伸びる、パン工場のような、謎の建物らしい。

 お母さんが帰ってくる夕食が楽しみで、ならなかった。

 そこで、ゴーグル型のVR(仮想現実)端末を、顔に装着してみた!

 「クリームシチューの謎は、メタバース世界のようなところで、見つかるんじゃないのかな?」

 何となく、思っていたから。

 メタバースっていうのは、その、ゴーグル型のVR(仮想現実)端末を使って入り込んだ先にある、3Dの仮想空間のこと。

 仮想空間では、遠く離れた人と、語り合ったりできる。世界中の人たちと一緒に、ゲームやキャンプも、楽しむことができるようになる。

 アツモリで、有名だろう。

 プロ野球のことでは、ない!

 アツモリは、メタバースの雰囲気を、簡単に伝えることに成功したゲームだ。

 アツモリで遊ぶ人は、アバターと呼ばれるプレイヤーの分身を操作して、無人島で生活をする。

 そうして、生活していきながら、他のプレイヤーと、コミュニケーションをとることができるようになっていた。

 「外出が、できない」

 「学校に、いけない」

 「友達に、会えない」

 そんな閉じ込められた生活が、解消できる可能性が高まった。

 「メタバースは、映画にも、出てくる」

 それも、 SNSで知った。

 2021年に公開された映画、「竜とそばかすの姫」。

 メタバースの可能性は、大きい。

 「泳ぎが、苦手。上手く、なりたいんだけれどなあ。 1人で、プールに入って練習するのって、いやなんだよなあ」

 たとえば、そう悩んでいる人!

 メタバースな仮想世界に入り込んで、こっそりと、練習をすることもできるぞ!上手くなれたら、リアル世界のプールで、実際に、泳いでみれば良い。

 「メタバースを、どう使えば良いのか?」

 意外な、工夫。

 でね?






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