第1章第2章

「なんで俺だけ違うクラスなの?なぁ俺たち中一からずっと同クラだったよな?!なぁ!」

彼、澤谷ヒロムは独り嘆いていた。

「奇跡は何度も続かないんだよ。いい加減切り替えてこうよ」

「いいよなお前らは!2人だけ同クラとか。普通なら付き合ってる俺と咲だろ。」

咲は苦笑を浮かべた。

「はいはい、クラスなんて離れても私からのアイ変わらないでしょー。」

「え、可愛い咲。」

咲に抱きつくヒロムが叶人に向かい意味ありげに目を細めた。

(......?)

その表情の意味を、叶人は理解出来なかった。

理解しようとしなかった。

学校のバス停に着いた。うちの高校は最寄り駅まで距離があるためバスが出る。3人は同じバスに乗り、咲を真ん中に最後部の座席に座った。特に変わった会話もなく、それぞれ家に着いた。

咲は自室のベッドに寝転がり、表情を固めた。

(明日こそは....。)

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