第14話 テニス部の女
ガールではなくレディだ。
ショート?いやショートボブ。
不意に彼女から話し掛けられる。
「今どきディスコなんて呼ばないのでしょう?」
少し顎を上げて彼女寄りにいったが、誰かがVIPルームの開けっ放しのドアを閉めたから通常の会話で凌げた。
「あー、クラブの事?」
にこやかな彼女の笑顔に絆され、「うんそうそう。なに部?」
俺はボケてみた。
「テニス部!」
そう声高に俺を見詰めて言いながらルームのドアを開けてホールに出た。
ウワン!
と騒音が入ったかと思うと静寂が騒音を制して隣の会話が分かる。
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