第8話 真夜中のクラブ活動

 この店も幾度となく改装していた。

新規オープンを繰り返して、店名も変わっていたが、覚えて無い。

 VIPルームも過ごしやすい様に壁全面に孔開きの消音ボードを設えているから少しは静かで、携帯電話での通話をしても相手の声を聞き返す事も無く、普通に聴く事が出来る様になっていた。

 以前のVIPルームは暴走族御用達で、金髪リーゼントヘアの総長とやらが、3Pソファーでふんぞり返って顎でパシリをこき使っていたから誰もVIPルームに近付かず風評被害もあって、倒産していた。

 それが今では経営者が刷新されて古い遣り方ではダメだという事で、VIPルームでは完全密閉されてグラスをテーブルに置くノイズまで聴こえる。

 照明も以前は薄暗く犯罪者の温床という雰囲気があったが今では皆無で明るい!

 所謂、クラブ・・・。DJのバックモニターに直線仕立ての幾何学模様が踊る!

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る