89ダンジョンアタック4

キル達はレッドオーガの狩りを始めた。2匹でいるオーガは避け、1匹でいるオーガを攻撃して倒す。こういう時は索敵が役に立つ。あまり奥に行く事を避け5時間の間に32匹のレッドオーガを倒して魔石を回収した。


そして無事に第一階層に戻り今度はミノタロスを狩り始めるのだった。

ミノタロスを20匹ほど狩った後でギルドに戻りまた此処で宿を取った。


魔石はキルが買い取る形で3人の取り分を支払う事で話がついていた。


魔石はスクロールを作るために必要なのだ。ギルドの魔石の買取代金は小売値の半額だ。キルが買い取る事でキルが1番得をしているとも言える。


そしてこの日、キルは魔術師としても槍使いとしても上級職になった。


その夜は戦いで上級魔法を使いまくったためかMPが余っていなかったためにスクロールを作らなかった。持って来た蝋皮紙にも限りがあるので焦って作る必要はない。


できるだけ魔石をゲットして帰りたい。それが今回の目的だ。今日はレッドオーガの魔石32とミノタロスの魔石29をゲットした。


4つの上級職を持った事でステータスがかなり上がったはずで有る。これならグレートミノタロスを倒せるのではないかと思うキルであった。


翌日キルはグレートミノタロスに挑むことを宣言した。

「今日はグレートミノタロスと戦いたい。俺1人で倒す。みんなは離れたところから見ていてくれ。もし君たちがグレートミノタロスの攻撃を受けると即死する可能性があるからだ。かばいながら戦う余裕がないんだ。もし俺がやられたらパリスに帰ってゼペックさんに俺の死を伝えて欲しい。頼んだよ。」


「わかったっす。キル先輩はやられないっす。絶対。だから大丈夫っす。」



翌日ダンジョンに入る3人。ミノタロスを狩りながらグレートミノタロスを目指した。

魔力はグレートミノタロス戦のために残すようにミノタロスは空間斬りを使って倒すことにした。


フロアボスのところまでにミノタロスを11匹倒したがMPは温存した。グレートミノタロスに上級魔法を連射するためだ。


いよいよグレートミノタロスと戦う。


キルは強化を全て使い空を飛びながらグレートミノタロスに魔法の連射だ。上級魔法ファイヤーフレイムだ。グレートミノタロスに大きな火の玉が当たり爆発する。


次々と火の玉がグレートミノタロスを襲った。


ミノタロスは大きな斧を振るってキルを攻撃するがキルは飛びながらグレートミノタロスの攻撃を避け続ける。器用さの高いキルに攻撃を当てる事はグレートミノタロスにも難しかった。


上級魔法の威力は凄まじかったがグレートミノタロスのHPも膨大だった。だが連射する事70発以上、とうとうグレートミノタロスは爆発して魔石に変わった。


戦ってみればキルの完勝だった。だが運悪くグレートミノタロスの一撃を受けてしまったとすれば状況は一変した事だろう。


「先輩!」ケーナとエリス、ユリアがキルに駆け寄った。


「さすがっす!キル先輩!カッコ良かったすよ〜!」

「キルさん素敵!尊敬しちゃいます。」「うん。うん。」


「運が良かっただけだ。魔石は俺ので良いかな。」


「良いっす。良いっす。さすがっす。」



キル達は第2階層に降りて行った。そして此処ではオーガを狩る。あと70発は上級魔法が撃てるはず。魔術師のジョブも上級に進化したためにMPが2000は増えているはずなのだから。


キルはフリーズボムと空間斬りを交えながらレッドオーガを倒して行った。5時間して第一階層にとって返す。魔力不足で2度はグレートミノタロスを狩る事は無理だからだ。


第一階層でミノタロスを20匹狩ってギルドに帰った。


結局今日は、グレートミノタロスの魔石1、レッドオーガの魔石33、ミノタロスの魔石31をゲットした事になる。


今日も魔力を使い尽くしスクロールを作る余裕はなかった。


そしてその晩食事の時に別の上級冒険者パーティーと食堂で一緒になった。上級剣士、上級聖職師、上級拳闘師、上級槍使い、上級召喚師の5人だ。キルは彼らの持つ紋様を目に焼き付けた。


上級剣士の千斬剣、穿通牙、上級聖職師のアンチポイズン、ターンアンデット、アノマリーキャンセラー、ホーリーアロー、上級拳闘師の岩石崩し、カウンター、飛竜拳、上級槍使いのロケットランス、無限突き、上級召喚師の上級精霊召喚(火、土、風)


などである。後でスクロールを作ろうと思うキルだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る