80 新人教育1
今日は荷馬車が借りられない。なので自由行動の日になったいた。
でも朝からケーナが迎えに来たので魔石が入る予定日という事もあり午後には魔石を買いに行くつもりだ。
ケーナもそれはわかっていたらしく「今日は魔石を買いに行くっすよねえ?」と聞いて来る。
「そのつもりだけれど夕方かなあ?午前中だとまだ届いていない可能性があるからな。それにギルドに様子を見に行くつもりなんだ。ケイトさんに頼んだ件何か進展が有ったか知りたいし」とキルはいう。
「そうっすね。自分も気にはなってるんすよ。良い人見つかるといいっすね。」
2人はギルドに向かい、ゼペック爺さんは上機嫌で2人を見送った。
ギルドに到着してケイトさんに話を聞く2人、頼んだのは一昨日だ。まだ全然話が進んでいなくても不思議はない。
「昨日、候補の人達に話してみたのよ。多分今日も受付に来ると思うから返事を聞いて良かったら合わせるから話をしてみてちょうだい」とケイト。仕事が早い。
「ありがとうございます。」キルが感謝の言葉を述べる。
暫く待っているとケイトが2人の冒険者を連れてきた。一人はショートのピンク髪でピンクの瞳、もう一人は水色のロングヘアーに水色に瞳の女の子だ。
「キルさん、この人たちが、紹介したい人達なの。4人で話し合って見てちょうだい。紹介するわね。この子はエリスさん、ジョブは剣士。そしてこの子はユリア、この子もジョブは剣士なの。13歳今年から冒険者になった新人さんよ。
エリス、ユリア、この人がキルさん。2年目のCランク冒険者よ。そしてこの子があなた達と同期のケーナ。もうDランク冒険者、弓使い。キルに指導してもらったからこんなに早く昇格したの。あなた達を任せるのに最適だと私は思ってるのよ」ケイトが中に入って紹介した。
キル的には即戦力を期待していたがケイトが進めるからには金の卵に違いない。
ケーナは同期生ということで大喜びだ。
「じゃあ後は4人で話し合ってね!」ケイトはそう言うと受付に戻って行った。
年長者のキルが切り出すのが普通かなと思い話だそうとするとキルを制してエリスが話し出した。
「あの、私達ガンド村から出てきたんだけど、冒険者って思っていたより大変な仕事で、もうやめたほうがいいのかなとおもってたところなんです」
「うん」とユリアが頷く。
「そしたらケイトさんがキルさんに指導してもらえば大丈夫だって」とエリス。ユリアが頷く。
「私達あんまり強くないから大丈夫かな〜って……」とエリス。ユリアが頷く。
キルは大変かもしれないと思いながら話し出した。
「君たちの強さはわからないけれど、強くする事はできると思うよ。俺はスクロール職人だからね。初めは弱い魔物から慣らしていけば良いんじゃないか?ケーナも付き合ってくれるか?」
「勿論良いっすよ。自分女の子の仲間が欲しかったすもん。キル先輩が付いてればはっきり言って狩りなんて1人で10人ぶん狩れちゃうっすよ。全然心配ないっすよ」
「本当ですか!私達本当に弱弱なんですよ」とエリス。ユリアが頷く。
「本当っすよ」とケーナ。
「最初は君たちの腕前の程を見せてもらおうかな。今までに狩りをした魔物は何かな?教えてくれる?」とキルが聞いた。
「一角ウサギ…………と、、コッコキーとケンケン………くらいかな…………」
エリスが小さな声で答えた。ユリアは頷かない。
「よく逃げられてばかりだった………けど」とエリス。ユリアがキル達の方を覗き見る。
「わかったよ。じゃあこれから腕試しに草原に行ってみようか?ケーナも良いよな」
「良いっすよ。行きましょう。荷車引いていくっすか?」
「そうだな引いていこう」キルが答えた。
エリスとユリアは何のことかわからず顔を見合わせた。
「ついて来て」とキルは言ってゼペック工房に歩き出した。
ゼペック工房で荷車を引いて草原に向かう。
草原に着くとキルは周りに危ない魔物がいないか索敵で確かめた。
鑑定も使って周りの草の名前を知る。
「この辺で狩りを始めようか?エリス、ユリア狩りをして見せてくれる」とキル。
エリスとユリアは狩りを始めた。獲物を探す2人。
「あそこにケンケンがいるぞ」と茂みを指差すキル。2人は近寄って行きケンケンを見つけると剣で斬りつけるがなかなか当たらずついには逃げられてしまった。
逃げるケンケンをケーナが射殺した。
「スゴーーイ」感心するエリス。頷くユリア。
「取ってきて。」早くもマウントを取るケーナで有る。ユリアがケンケンを拾ってきた。矢を抜きケーナに矢を渡す。そしてケンケンは荷車に載せた。
「次、あそこの茂みに一角ウサギがいるぞ」キルが指示する。エリスとユリアが茂みに近づき一角ウサギと戦い始めた。エリスが一角ウサギの突進を受けて怪我を負ってしまい一角ウサギに逃げられる。またケーナが射殺した。キルがヒールをエリスにかけて怪我を即座に治す。
「いーたーい。くない」エリスは怪我が治ってキョトン顔だ。ユリアが尊敬の眼差しをキルに向ける。
「なるほど、先にモーモウを狩って来ちゃおうか?」
「そうっすね!」
キルとケーナはサッサとモーモウを狩っていく。
5頭を仕留めて荷車に積む。それからは2人の狩りの練習だ。
「そこの茂みのココッキーを狩ってみて」キルが指示をする。今度はユリアがココッキーを仕留めて大喜びだ。
ケンケン、ココッキー、一角ウサギを焼いて昼飯にする。
「ケーナさんもキルさんも凄いんですね。」とエリスが褒め称える。ユリアが頷く。
顔を見合わせるキルとケーナ。「すぐに君たちも出来るようになるよ」とキルが言う。
「本当に〜」信じられないと言う顔のエリス。ユリアと顔を見合わせる。
「ハハ、本当だって」とキルが保証した。
食事を食べた後はギルドに買い取ってもらい2度目の狩りに行く。5頭のモーモウを狩った後はエリスとユリアの狩りの練習だ。あそこ、ここ、キルが示した獲物を狩ろうとするエリスとユリア。最終的にはユリアもエリスも2匹ずつ獲物を倒した。
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