59 ゴブリン騒動7

ギルドには見慣れぬ冒険者が多数混じってたくさんの冒険者が集まっていた。


ゴブリン討伐に集められた冒険者達だ。バーミリオンの3人がキルを見つけて声をかけて来た。


「やあ!キル、君も討伐隊に参加するのかい?」ガス。


「はい。昨日ケイトさんに依頼されました。」


「周りの街から応援が集まってるようだぜ。」ダク


キルは見慣れぬ冒険者の紋様をチェックして目に焼き付ける。


「ゴブリンの集団だけれど、100を超えるものが10はあってそれをキングが仕切っているようだったぜ。」バズ。


「こっちも200人は集めているようだ。今度こそ一掃しなければな。」ガス。


「こちらもAランク、Bランクの冒険者が多数集まってもらえた様ですね。」紋様から判断してそうだろうと思いキルが言う。


「そうらしいな。大多数はCランクの冒険者だがな。」バズ。


「キングゴブリンとゴブリンジェネラル、変異種は合わせて10数匹だ。後はただのゴブリン、数いてもCランクの冒険者には相手ではないからな。」ガス。


「問題は強い10数匹のゴブリンだ。こちらのA、Bランクがコイツらを倒せるかがまず鍵だな。」バズ。


「俺たちは雑魚ゴブリンを引き受けて早めに10数匹の上位種だけにしてしまうことだな。そうすれば戦いやすくなるだろう。」ダク。


「わかりました。それまでA,Bランクの冒険者を温存ですね。」キル。


「たぶんそうなるだろうな。」とガス。


「オ!移動が始まったぞ。俺たちもついて行こうか。」とバズ。


キルはバーミリオンと一緒に行動することにした。


討伐隊はゴブリンのいる森に向かう。森の奥に分け入ってゴブリンの群れを発見次第潰して行く。前方でゴブリン狩りが始まったようだ。キルとバーミリオンは後ろの方からついていって居るので様子見である。


最初の群れに上位種はいなかったらしく、出だしは順調に討伐が進んだ。


前線で戦った冒険者が魔石と耳を取りながら後ろに回る。その分バーミリオンも前に出ることになる。次の群れに対しては戦闘に参加してみようかという感じでついて行く。


次の群れを見つけて戦いが始まる。


「この前より成長した所を見せますよ。」キルがバーミリオンの3人に宣言した。


皆んな強化系のアーツを発動する。そしてキルがフライで空に舞った。


「おおーーい」驚くバーミリオン。


キルはそのまま上空から魔法攻撃で群れの中央に攻撃をかけた。


アイスマシンガン、氷の弾丸がマシンガンのように連射された。


ゴブリンの群れの中央から後ろにかけてバタバタとゴブリンが倒れていった。

最後尾に鎧を着た大型のゴブリン、ゴブリンジェネラルがいる。


キルはコイツにマシンガンを連射した。初めは耐えていたジェネラルだったが打ち続けることでとうとう死んだ様だった。周りの雑魚達も他の冒険者達に掃討されている。


キルは地に降り立つとジェネラルの剥ぎ取りを行った。


「オイオイ!やるなあ、兄ちゃん。」見知らぬ冒険者に声を掛けられる。


「この分なら楽勝だな。」横でそんな声が聞こえる。


バーミリオンが寄って来て


「オイオイ、数日の内にだいぶ強くなってるなあ!」バズ。


「スクロールで覚えたのか?」ダク


「はい。まあ、、そういう事。」とキル。


「MPだいぶ使うんじゃないか?」ガス。


「スクロール職人はMPは多いですから。上級ですし。」とキル。


「上級なのか?そいつはスゲ〜な。」バーミリオンの3人が驚いた。


上級と言えば全体の1割しかいない貴重な存在だ。それをこの若さで成っているとは信じ難いのも当たり前だ。


倒したゴブリンの剥ぎ取りをしながら後ろに回っていたキル達。前方ではまた次の群れと戦いが始まっているようだ。まだまだ余裕でゴブリンの群れを狩り続ける討伐隊。


剥ぎ取りが終わりもう一度上空から上位種を狙い撃ちしようとするキル。

再びフライで空を飛ぶ。群れの最後方にまたゴブリンジェネラルを発見して今度はヘルファイヤーを試して見る。強力な炎魔法に焼かれて息を引き取りゴブリンジェネラル。


そして周りの雑魚達にはアイスマシンガンで薙ぎ倒した。


討伐隊が波のようにゴブリンの群れを飲み込んでいった。


キルはまた剥ぎ取りを行う。もうゴブリンの群れは3つは潰したはずだ。楽勝の雰囲気であった。


前方ではまた次の群れと遭遇したようだ。Cランクの冒険者がゴブリンに遅れをとることは考えずらい。ドンドンゴブリンの数が減っているのが索敵でわかった。


そしてもう一つゴブリンの群れが戦いに加わった。そしてその後に次の群れも戦いに加わろうとしていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る