44 スクロール売れたが
昨日たくさんのスクロールを作ったキル、今日はパーティーでの行動は休みにしたので単独行動だ。
2人と違い休まず働きたいキルは冒険者ギルドに向かった。
ギルドで久しぶりにケラとバンに出会った。仲間らしい2人の男と一緒にいる。
「やあ、久しぶりだな。元気にしてたか?」ケラが話しかけて来た。
「やあ、久しぶり、元気にしてたよ。」答えるキル。
「どうだ?スクロール職人の方は?スクロール作れる様になったか?」とバン。
「うん、何種類か作れる様になったんだ。」
「俺たちも地道に稼いでいくらか蓄えもできたんだぜ。この前何か買ってやるって言ったよな。見せてみろよ。」とケラ。
ケラとバンの横にいた男2人が話に混ざってくる。
「へ〜、面白そうだな、紹介しろよ。」
「こいつは同じ村出身のキル、スクロール職人なんですよ。キル、この人たちはメタさんとレンさん、クランの先輩。」バンがサラッと紹介する。
話しに混ざって来たのはメタと言うらしい。キルは困惑しながら軽く会釈する。
「知ってるぜ、お前らの元パーティーメンバーで、うちに入れてもらえなかった奴だろう。スクロール職人やってるのか?どんなの持ってるのか興味があるな。見せてみろよ。」メタは遠慮なく話て来るがレンはニヤけながら顎をさすっている。
「何か買ってやるから向こうで少し見せてくれよ。いくつか持ってるみたいじゃないか?」とバンが向こうのテーブル席を指差した。
「スクロールって高いんだろう?安いやつで頼むぜ。」とケラ。
テーブル席に移動して安めのスクロールを1つ見せるキル。
「たとえば、安いのだと魔法スクロールだね。1つ3000カーネルでエアカッターとか、ヒールとかあるよ。」
「後は何があるんだ?」とケラ。
「まけてくれよ。俺も買ってやるからさ。」とメタ。
「すみません。スクロール職人の生活を守るために安売りは師匠に禁じられています。なので値段は変えられないです。」
「チェ!つまんね〜な。」とメタ。
「後は何があるんだい?」バンが聞く。
「攻撃力強化とか防御力強化、素早さの強化もあるよ。みんな3000カーネル。買ってくれると嬉しいけれど無理に買ってくれなくても良いんだよ。高いしね。」
「強化のスクロールか、戦闘職持ちにはいずれ2〜3年もすれは一つくらいは生えて来る事が多いアーツだな。これができる様になるとグンと強くなれるんだよな。俺は攻撃力強化のアーツが生えてからだいぶ強くなったぜ。」とメタ。
「そうなんですか?これ使うとずっと強いのか?」とケラ。
「強化のアーツは1回30分くらいの間強化が持続するんだ。」キルが答える。
「30分で3000カーネルか、高いな。まあ良いか。攻撃力強化のスクロールを買ってやるよ。」とケラ。
「俺はヒールのスクロールにしておく。」ケラとバンは3000カーネルづつを出してスクロールを受け取った。
「俺もヒールのスクロールを買ってやるぜ。怪我した時のためにな。」メタも買ってくれると言う。キルは金を受け取りスクロールを渡す。
「キルがスクロールを作れる様になるとはな。頑張れよ。」とバン。
「もし良かったら今日一緒に依頼を受けてくれないかな?俺のパーティーメンバー休みにしたいって事で今日1人なんだ。」キルはフト思いついて頼んでみる。
「オイオイ、生産職のくせにまだ戦闘職と同じことしようってのか?辞めておけよ。」メタが反対した。
「悪いキル。先輩の言う通り大怪我する前にやめておいた方が良いぜ。」とケラ。
「でも、今も狩りで生活してるんだ。スクロール作っても売れないしね。今日は買ってくれてありがとう。」
「じゃあな、新しいパーティーメンバーには捨てられるなよ。」遠慮の無いメタがいうとケラとバンは気まずそうに離れていった。
「捨てられるなよ、、、、か。」4人の去ったテーブル席でキルは小さく呟いた。
暫くしてキルは依頼を探しに掲示板を見に行った。
(森でゴブリンの増加の為ゴブリン狩りを依頼する。1匹1000カーネル。証拠品ゴブリンの右耳。)か、、、、これにしよう。キルは森にむかうことにした。ゴブリンの耳と魔石を入れるための袋を用意して森に入って行くキル。索敵を起動する。
方々に魔物の存在を感じつつゴブリンを探す。見つけた。もう少し森の奥の様だった。
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キルの財産
金 712000 カーネル。
上級魔力回復薬7
蝋皮紙219 枚、ゴブリンの魔石 20 ライガーの魔石 3
スクロール: ストーンショット29 ステータス3 ヒール12 攻撃力強化0 防御力強化1 素早さ強化1 ファイヤーボム10 エアカッター10
中級魔法スクロール: ハイヒール10
スキルスクロール: 攻撃力強化2 防御力強化2 腕力強化2 素早さ強化2
ストーンショット1 ファイヤーボム1
ヒール10
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