第25話 仕切り直し

「本間さん、彼氏は」

 ベッドに本間を押し倒した深は、気になっていたことを聞いてみた。

「学生時代にほんの短い期間だけ」

「SEXは」

 本間はビクンと体を震わせた。


「Bまでは」

 本間は消え入りそうな声で言う。

 つまり触られたことまではあるということか、でもそうなると萌のベッドを汚してしまうことになるかもしれない。


 何かつまらないことを考えてしまって、深のものは急に力を失ってしまった。

「あれ、どうしたんだろ」

「どうかしたの」

 本間が体を起こし尋ねた。


「私のせい? やっぱり私じゃだめなのかなあ」

「違うと思う、本間さんが初めてって聞いて興奮しすぎちゃったのかも」

「今度二人っきりで、もう一度お願いできますか」

 本間は少し考えるそぶりを見せたが、結局首を縦に振った。


「萌、戻ってきなよ」

 深は直接、萌の頭に話しかけた。


「なんでやらなかったの? 私に遠慮したの? まさかね」

 本間を見送ってから萌は深を問い詰めている。

「だって、初めてなんだよ彼女、シーツが、場合によったら」

 萌はけらけら笑い出した。


「何そんなこと心配して立たなくなったの、男って変」

「自分でもびっくり」

「ねえ、まさかもう立たないってことないよね」

「わからん、試してみよっか」

「うん」

 なんか萌は嬉しそうだ。


 結局全然問題なく、満足した萌は深の腕の中で朝までぐっすり眠った。

 ちなみに、今日も萌のお母さんはお父さんのところに行っている。


 十日後、深は本間に再び呼び出された・

 向こうから電話が来たということは、つまり。

「いいよ、この前お利巧だったから許す」

 萌があっさりとOKを出してくれた。


 食事のあと、東山のラブホテルに二人は入った。

「ねえその紙袋は何」

 本間は大きな紙袋を持っている、持つよって言っても渡してはくれなかった。


「今日は制服持ってきました」

「え、それを脱がすの? ってばれたら怒られるんじゃないの」

 本間は少し明るくなっているような気がした。


「着替えるから少し後ろを向いていたください」

 いいですよの声に振り替えると、そこには制服姿の女性警察官がいた。

「クリーニングに出すので、めちゃくちゃしてもらってもいいですよ」


「スカートめくってもらえますか」

 取りあえず本物の制服なの、、これは写真に撮らないわけにはいかないだろう。

 中の下着は上も下もおとなしいベージュだったが、シチュエーションだけでもやる気になってくる。


 深は強引に制服のままというのをやってみたかったけれど、さすがにそれを言い出すのは気が引けた。

 初めてということもある。最初はちゃんと普通にしなければ。

 結局のところ、本間にとって初めてのSEXは何の問題もなくすんなりと終わった。


 もちろんそれなりに窮屈で痛みもあったようだが、警察学校の訓練は処女膜にとって過酷なものだったようだ。

 これなら、あの日、入れておいてもよかったなと、深は思ったぐらいだった。


「制服着ようか?さっきいやらしいことを考えていたでしょ」


「え、ばれてた? うん、犯してみたい」

 深はつい本音を言ってしまった。










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