288 進化の系譜 その260

 グラスランドの領主に呼ばれて出頭するべく移動を開始するトーコ一行……途中、グラスランドの町に不穏そうな人間を発見した為、草(笑)を放つのだが……ま、それは兎も角、一行は領主邸へと到着したのだった!

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──人外レベル5 その23──


「やぁ、いらっしゃい」


「いらっしゃいって……そちらが呼びつけたんでしょ?」


 既に女王や領主だのといった身分の違いが感じられないフランクというよりはラフな関係性を感じられる領主という名の管理宇宙人の1人トマス=トーラス=グラスランドと、トーコだった(苦笑)


「はっはっはっ……まぁまぁ……で、どうだったかね?」


「えぇ、まぁ……思ったより多い軍勢とドラゴンたちでしたね」


 人間の兵たちは数千人の規模だし、地竜が10に満たない数だけど攻めて来たし、ロック鳥も幻影だけど居た。どちらかというと、一度暗殺されたせいで不死鳥フェニックスに進化しちゃったんだけど……と、そこまで公開すると、


「なん、だと……」


 と驚かれた。


「あれ、情報収集してたんじゃないんですか? 知ってて呼びつけられたと思ったんですけど……」


 取り敢えず、背後でバタバタと動き出すアンドロイドメイドさんたちの慌てようで知らなかったんだな……と納得したんだけど。


「ええっと? 一応、報告する内容はこちらの書類に纏めてあります……」


 領主は差し出された書類を奪い取るように掴み、背後に来たメイドさんに渡す。そして……


「体調に変化はないか?……あぁ、物凄く気分が悪くなったとか、暴れたくなって困るとかな……」


 いや、そんな事実は無いけど……


「特に問題は無いと思います。そうですね……攻めて来た北国に対しては思う所はありますが」


 城の復興や国の荒れ放題な区画の整地などを終わらせるまでは自由に動けないし、不足して来た素材や建材なんかはまたダンジョンに入って調達して来た方がいいかな?……と考えている程度だ。尤も、自分自身は動けないかなと思う……何でって。


「取り敢えず、体が安定するまでは無理な行動は控えようと思います」


「何故かね?」


「例えば……ダンジョンの狭い通路でいきなり元に戻ったら……」


「あぁ……」


「巨大化するので通路に嵌って動けなくなりますし?」


 通路に嵌ったフェニックスが情けない声で鳴いてるのを思い浮かべてしまい、2人揃って苦笑いしたのだった……(苦笑)


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 実際には質量を持つ炎って感じの体組織構成なのでそこから動けなくなる訳じゃないけど……同行者にとっては堪んないでSHOWな(苦笑)

※下手をすると、焼き殺されるかも知れない……(笑)えんわっ!

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