243 進化の系譜 その215
予想の斜め後ろ下の状況に混乱しそうなトーコだったが、
トーコ「さて……面倒だけど状況を説明して量産体制に入りますか……」
ロム 「では、
トーコ「間違えないようにね?」
ロム 「わかっているでゴザル。間違えて人間を連れて来ても意味は無いでゴザルからな!」
※逆に不安になるが、ロムに任せるしかないトーコだった……(苦笑)
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──人外レベル4 その40──
現在位置はトーコの執務室……ではなく、作業部屋だ。主に錬金術を行使する部屋で外部からの関与はほぼできない部屋となっている(別に気密室にはなってない……遮音結界や魔法的な結界が張ってあるだけ)
「みんな、よく集まってくれたわ……あ、でも、1週間以内にデータのバックアップを取っている者はそのまま退室して結構よ?」
〈そ、そうですか?……では、バックアップデータを取る必要というのは?〉
「近い内に戦争がある……というか、
途端、静かになるアンドロイドの家臣たち。こういう場合、人間だと周囲の者と話しをして情報交換とか始めるので五月蠅くなるんだけど、アンドロイドたちの場合は念話というか思考コアに依る通信で高速な会話を始めるので声帯に依る会話はしなくなる。あたしが居るから超音波に依る会話は控えてるんだと思う……
※キィーーン……ってクソ高い、でも聞き取れない超高速な会話をしているらしくて、ちょっと耳がいいと頭が痛くなりそうな音が聞こえる模様……最早、音波兵器?(苦笑)
・
・
〈では、我々は下がります……そして、戦争に対する前準備をしようと思います〉
数人のアンドロイド家臣の内の1人が代表して伝えに来る。
「うん……巻き添えになると困るでしょうから、ダンジョン目当てにやって来ている者たちの早期退場を促しておいてくれると助かるかな? ダンジョンの中に入っている冒険者や探索者に対しては……」
〈心得ております。非常時対処マニュアルを参照せよ、ですね?〉
「うん……宜しくね?」
去っていくその数人を見送り、残った家臣……というか戦闘系の者たちに向き直す。
「じゃ、早速だけど……」
〈バックアップでしたら既に〉
〈戦争……ということでしたので、我らの最新データが役に立つことでしょう……〉
〈では、女王に於きましては、量産体制を忌憚なく……〉
「え? あたし、何もいってないんだけど……」
〈それはもう……あの領主のいうことなぞ、百も承知しております故……〉
〈冒険者たちの集めた素材は既に加工に適した状態で待機させています……ささ〉
いやもう……何もいわずともやって欲しい内容が既に完了されてて上げ膳据え膳とか……
「わかったわかった!……じゃあ作業してくるから、
〈〈〈はっ!〉〉〉
こうして……いつ、
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暗部 「ご報告申し上げます」
トーコ「急ぎの物だけ此処で聞くわ」
暗部 「では失礼ながら申し上げます」
トーコ「うん……」
暗部 「グラスランドの町に変化はありません……但し、表向きは……ですが」
トーコ「ギルドの下っ端は通常業務を行っていて、上層部は入れ替わってる……とかかしら?」
暗部 「!?……恐れながらその通りです。見た目は変わりませんが、恐らくは……」
トーコ「洗脳とか生易しい対処ではなく、殺されて入れ替わっている……とかかな?」
暗部 「はっ……」
トーコ「わかったわ。詳しい資料は後で読むから置いておいて?」
暗部 「はっ!」
※名も知らぬ侵略者は、思ったより隣町に侵食していた模様……
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