第32話 スラさんの体液を使っておもちゃ作り
-side アクシア-
「ぷはーっ!美味しかったー!」
「美味しかったね」
「うん」
勉強が終わった後、テオ兄、フィル兄と一緒に秘密基地でお昼を食べていた。
お腹をぺこぺこに空かせて大変だった時に食べるお昼は格別だ。
今日の昼ご飯はサンドイッチ。
柔らかいパンにオークのロースハムとミノタウロスのチーズ、お野菜が挟まっていて美味しかった。
太陽がピカピカ光っているお外で食べるのは至福のひと時である。
--ポヨンポヨンポヨンポヨン
お昼ご飯を食べ終わったスライムさんは満足そうにあたりを跳ねている。
色々なところにバウンドして、楽しそうに遊んでいる。
……ふむふむ、あれだけの弾力性があるんだったら、スライムさんの体液をボールにするも出来るかもね!
ポリエチレンって熱して、形をまーるくしたら、ボールになりそう。
「青龍様?」
「なんだ?」
「スラさんの体液を高音で熱して形を変形させてボールにすることは出来ない?」
「ふむ?なるほど……?出来るかもしれぬ。やってみよう」
--ボオオオオオオオ!!
青龍様が高火力の火をスラさんの体液をボールの吹き形を整えてくれる。水魔法で冷やされた後、俺に渡してくれた。
「わあっ!綺麗!」
「すごい……」
「宝石みたいだ」
「見事ですね」
--ピカピカピカピカ
スラさんの体液で作られたボールは透き通っていてとても綺麗だ。
フィル兄とテオ兄、エリックも思わず見惚れている。
「これは中々だな……、おいアクシア、これもう一つ作れないか?」
「え?」
「欲しい」
見ると青龍様もこれを羨ましそうに見ている。そうか、ドラゴンは宝石を溜め込むという伝説があったけれど、青龍様もそうなのかもしれない。
「まだ体液はあるからこれ使って〜」
「うむ。感謝する」
青龍様はご機嫌に俺からスラさんの体液を作って受け取りもう一つ作った。
それを眺めている。
「「「青龍様!!」」」
「む?ああ、分かった分かった」
青龍様は他3人の分も作ってくれるようだ。
意外と優しい。
青龍様がスライムボールを作っている間にこのボールの性能について調べよう。
まず見た目!
これだけでも、価値はとてもあるのではないか?ダイアモンみたいに透き通っている上にピカピカ光ってとても綺麗だからアクセサリーとかにもなりそうだ。細かく砕いて加工したら高い値段で売れないかな?後でママとパパに聞いてみよう。
次に強度について。
「ちょっと割れるのが怖いけどやるしかないよね」
理論上はボールだからバウンドするはず!
「えいっ!」
--ポヨンポヨン
スライムボールがバウンドして戻ってくる。弾力もいい感じだ。強度も少なくとも数十回バウンドさせたくらいでは壊れないことが分かった。
「やった!成功だ〜!!」
やったね!良いおもちゃが手に入った!
これからしばらくは遊ぶことが多くて楽しくなりそう!
「おお!ボールになるんだ。良いねこれ」
「おー」
フィル兄とテオ兄も楽しそうにボールで遊んでいる。2人のボールと俺のボールはちょっと大きさが違う。
2人はバレーボールくらいの大きさで、俺のは野球ボールくらいの大きさだ。フィル兄はスラさんの体液をコツコツ貰っていたみたいだから、多めに使ったのだろう。
あっちのボールも楽しそう。
ジーー。
「ん?アクシア。こっちのボールでも一緒に遊ぶか?」
「ん!」
やったー!どうやら一緒に遊んでくれるみたいだ。その後、沢山遊んでヘトヘトの状態で家へ帰ったのだった。
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