公園と時間厳守のエグゼター伯爵
俺が朝三時からの公園での読書習慣を営んでいた頃、
同じ時間に出くわす一人のおじさまがいた。
その唯一のおじさまは、
その日の最初の散歩をしているエグゼター伯爵。
エグゼター伯爵は、
テニスンの美妙な詩のモチーフである
製粉屋の娘と結婚した彼の跡継ぎである
今の侯爵の父君は伯父にあたる人だと思う。
この伯爵の習慣は普通の人とは異なっていた。
毎晩一度でも目が覚めたらもう寝ないのだ。
どんな時間に目が覚めても、冬でも夏でも
一度目が覚めたらそこで起きるのだ。
天気の悪い日は書斎にゆき、
天気がいい日は散歩をする。
そこで朝の4時に
朝早くの運動をしている彼によく出会った。
彼の伯爵は、
時間厳守の習慣があった。
時計が3時を打ち始めた時、
キッチンで朝食の準備開始をさせる。
3時に間に合わなかったり、
休んだものを伯爵は待たなかった。
しかし、
その時間を待たない姿勢は、
周りから誰にでも深く敬愛されていた。
今もなおよく胸に浮かぶのは、
かの公園の中で楽しんだ幸福な健やかな
心にも身体にもよかった多くの時間の記憶である。
朝は朝日が俺に当たると喜んで、
夕は夕日が沈むのを待つ。
月の出を見守ったものだ。
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