夏の天使〜最期に会えたのが君でよかった〜

社会不適合者。

第1話 亡霊

 僕はあのとても暑い日太陽の暑さでやられそうな時宙に浮いた君を見つけた。

 あれから2、3日経った後病室のベッドで目が覚めた。看護師が言うには熱中症で倒れている僕を近くにいた人が救急車を呼んだそうだった。

 まだ僕の頭はぼやけていたが気を失う前に見た宙に浮いた人が気になって心中でモヤモヤしてた。


 僕が元気になった事で病院側は安心して退院しても大丈夫と言ってくれて、服に着替えて病院を出た。またあの場所へ行けば、会えると思ったのか無心で自分が倒れていた公園に向かって歩いていた。だが、自分は気付いていたのかも知れない宙に浮く天使のような人間なんて居ないと思って自販機でコーラを買い飲んでいると後ろから声をかけられた。

奏良そら、何ぼーっとしてんだよ」

 自分の名前を呼ばれて後ろを振り向くと親友のはやてがいた。

「なんだ、颯かよ」

「なんだってなんだよ、お前がぼーっとしてるから少し寄ったんだよ」

 僕は、あの時の少女かと思っていたが違ったのでつまらなそうな返事を返してしまい、

 颯は「そうかよ」といい公園を出て何処かに向かったようだった。

 気付けば既に時計の針が17時を回っていて僕はもう此処には何もないと感じて公園を出て行った。何か後ろにいると思い振り返るとそこには10年前僕を庇いトラックに轢かれてしまった幼馴染の結奈ゆなが居た。

「ねえ結奈なのか?結奈なら返事をしてくれ」

 僕は信じれない事が目の前で起きていたので何度も結奈であろう人に質問し続けた。でも、結奈が口を開く素振りは何もしなかった。何も喋らないまるで僕の声が届いていないかのようだった。もしかしたら、赤の他人だったかも知れないそう思っていたら彼女はと笑い右方向に指を指し、そのまま何処かに行ってしまった。結奈?が指した方向には彼女の遺骨が埋められているお墓があった。今日はもう遅いと思い家に帰り幼少期に撮影した自分と結奈が写った写真を眺め昔の思い出に浸り眠りに入った。

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