第28話 おかん....何回め?
俺のおかん
俺のおかんは猫好きや
野良猫見たら捕まえようとする
飼ってくれる人を探しまくる
そして必ず見つけ出す
執念深いおかんや
知らん家の敷地にこっそり
お邪魔して、猫捕まえる事もある
警察が来ておかん尋問されたらしい
ほら見たことか!
おかん見た目も怪しいもんなぁ……
ある朝、隣の家との隙間の路地で猫が鳴いてる声がした
おかんにゆうたら
「まだ子猫の鳴き方やなァ」
とかゆうてる
鳴き声でわかるらしい
ほんまかいな
……ハハゴロウさん?
猫のゲージを持ち、家の横の路地にいざ捕まえに行くおかん
「おいで〜!早よおいで!」
でかい声や
朝の七時半やで!?
俺は心配にっなって、ちょうどその路地が見える小窓から覗いてみると
隣のおねーさんもその声にびっくりして出てきたとこやった
おかん、隣のおねーさんこき使う
「あんた遅い、早よ行くでェ!逃げてしまわんように」
何やらその猫怪我してるらしく
やっとのことで捕まえてゲージに入れる時、おかんの背中が震えた
「ギャー!いっだぁ〜!!」
おかんは悲鳴もデカい
現在時刻8時ごろ
どうやら猫に指を噛まれたらしく
おかんの右指血まみれやった
手際よくゲージの蓋閉めて
家に入ってきてタオル巻いたおかんはまたすぐに走って出て行く
どうやら四軒向こうの家を訪ねてるらしい
「仕事やから夕方まで猫預かっててくれへん〜おばちゃん!」
その家の人も猫好きらしく、嬉しそうに直ぐに捕まえた猫を見に来た
そして、おばちゃんは破顔して一言
「チャーちゃんっっ!」
「え」
「いや〜、この子私が保護しようと餌付けしてた子やねん〜!」
「えっ知り合いやったん!?」
……俺も思った
「一昨日から探しててん……ご飯食べにけぇへんなったから、えらい怪我して可哀想になぁ〜……」
おかん苦笑いでお願いしますとゲージごと猫渡し、
手を消毒して仕事に行ったが……
なんかえらい腫れてない?
次の日、医者に行ってワクチン打ったおかんの手ぇはグローブやった……
これで何回目や
せやのに懲りずに今だにち◯〜る持ち歩いて出かけてる
そのうち噂なんぞ
猫集めのババアって!
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