第13話
***
「俺、大学を辞めるよ」
「そう」
半年後、部屋に戻った彼が荷物をほどきながら僕を見た。
「仕事をする。家を継ぐよ。牛や羊の世話をして、街にチーズや牛乳を売り込むよ、この美貌を優位に使ってね」
「君らしいや」
夏休みを使って彼の家へ行く予定だったが、彼は僕に『来るな』と手紙をよこした。
彼は僕より僕の行動を理解しているようだった。
手紙のやり取りの中で、少しずつ、少しずつ元気になっているエマニュエルを見て、君が17だった頃に会いたいと願った。
17歳までの君はどんな顔で笑ったのだろう。
草原を走り回る君の姿を想像できないけど、きっとどこにいても君は目を離せなく輝いているんだろうね。
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