蛍舞う夜きみのとなりで

Danzig

第1話


山の中を歩く二人


弥生:ねぇ、まだなの?


一哉:まだ


弥生:ねぇ、どこまで行くの?


一哉:わからない


弥生:ねぇ、本当にあるの?


一哉:・・・・


弥生:ねぇ・・・


一哉:もう、五月蠅(うるさ)いなぁ、さっきから、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇって

一哉:少しは黙っていられないのか


弥生:だってぇ、もう、ずっと山の中を歩いてるじゃない


一哉:仕方ないだろ、場所が分からないんだから

一哉:でも、この山のどこかにあるんだよ。


弥生:でもさ、本当にあるの?


一哉:あるさ、きっと


弥生:だって、こんなに探しても見つからないんだよ


一哉:絶対あるよ、だから探しているんじゃないか


弥生:んーー


弥生:(M)私の村には、「蛍の谷」という伝説がある。

弥生:(M)もともと、私の村の山には、昔から神様が住むと言われて来た。

弥生:(M)その神様の住む山のどこかに「蛍の谷」と呼ばれる幻の谷があるらしい。

弥生:(M)無数の蛍が乱舞するという、とても幻想的で美しいその谷を見つけられた者は、一つだけ願いが叶うと言う、そんな伝説。


弥生:(M)そして、私と一哉(かずや)は、今、その谷を探して、山の中を彷徨(さまよ)っている。


弥生:ねぇ、一哉、本当にあるの?


一哉:あるって


一哉:(M)俺と弥生(やよい)は、同じ村の幼馴染(おさななじみ)。

一哉:(M)小さな頃から、遊んだり、喧嘩をしたりと、いつも一緒だった。

一哉:(M)弥生は、昔から、いつも明るく笑う。

一哉:(M)そんな明るい弥生だが、実は、医者にも治せないような、病気に侵(おか)されている。

一哉:(M)原因は不明、治療方法も不明で、寿命も極端に短くなる難病だ。

一哉:(M)弥生の寿命が、あとどれだけ持つかは分からない。


一哉:(M)でも弥生は、そんな事が、まるで嘘のように、明るく笑う。

一哉:(M)体はそんなに楽ではない筈なのだが・・・


弥生:ねぇ、ちょっと休憩してくれない。

弥生:少し疲れちゃった、へへへ


一哉:あ・・うん・・・そうだな

一哉:ごめんな、俺の足に合わせてると、疲れちゃうよな、休憩したら、今度はもう少しゆっくり歩くから


弥生:うん


弥生:(M)一哉は村の中では、有名な、代々続くお医者さんの家系で、

弥生:(M)私のような平凡な家の人間とは、本来なら不釣り合いな身分。

弥生:(M)でも、一哉は、そんな事なんか気にかけず、昔から誰とでも普通に接するいい奴だ

弥生:(M)私とも、普通に遊んでくれるし、普通に喧嘩もする。


弥生:(M)今日は、そんな一哉から突然、「蛍の谷を探そう」と誘われた。

弥生:(M)「蛍の谷」の伝説は、村ではみんなが知っている話だけど、誰も信じてはいない。

弥生:(M)でも、一哉は、その伝説が本当だという証拠を見つけたと言って、私を誘って来た。



一哉:弥生(やよい)、休んだら、そろそろ行こうか

一哉:遅くなると、帰れなくなるから


弥生:うん、分かった


弥生:(M)私と一哉は、また歩き出す


弥生:でもさ、その話って本当なの?


一哉:あぁ、本当さ


一哉:(M)俺は一週間前、家にある蔵の中で、古い診療(しんりょう)記録を見た。

一哉:(M)弥生と同じ病気だった患者が、ある日突然、病気が治ったというものだった。

一哉:(M)詳しい事は書かれていなかったが、特別な治療をした訳ではない。

一哉:(M)ある日、その患者は山で綺麗な谷に迷い込んだらしいのだが、

一哉:(M)その次の日から、体調が良くなったというので、検診をしたら、病気が治っていたというのだ。


一哉:(M)俺は、その診療記録を見て、「蛍の谷」の伝説が本当にあるかもしれないと思い、

一哉:(M)「蛍の谷」の伝説に関する書物を念入りに調べた。

一哉:(M)そして俺は「蛍の谷」が本当にあると確信した。


弥生:そっか

弥生:よくわかんないけどさ、あるといいね「蛍の谷」




一哉:「あるといいね」って、何を呑気な事言ってるんだよ、お前がそんな事言ってどうするんだよ


弥生:だって私はさ、一哉が「医者として、もっと頭が良くなりたい」っていう願いを叶えたいって言うから、付き合ってるだけだもん。


一哉:何言ってんだよ、お前、自分の病気を治したいんだろ?


弥生:そりゃ、治したいけどさ、私、正直、あんまりピンと来てないんだよね。


一哉:ふん、じゃぁ勝手にしろよ


弥生:でもさ、一哉って、今でも凄く頭いいじゃない。

弥生:それ以上、頭良くなりたいの?


一哉:あぁ、なりたいね、俺は医者として、毎日、無力感(むりょくかん)で一杯だよ。

一哉:俺は、どんな病気でも治したい。 だから、もっともっと知識も力も付けたいんだよ

一哉:弥生の病気だって治してやれないし・・・


弥生:一哉ってさ、以外と、私の事考えてくれてるのね。


一哉:あぁ、医者としてね


弥生:だったらさ、一哉が「私の病気を治したい」って、神様にお願いしてくれればいいじゃない?


一哉:そんな事は出来ないんだよ。


弥生:そうなの? どうして?


一哉:文献(ぶんけん)によると、どうも「人の為」の願いってのは、ダメらしい。

一哉:自分の為か、せめて親とか子供とか、家族の為というのじゃないと、願いは叶わないらしいんだ


弥生:そうなんだ・・・


一哉:・・・

一哉:まぁとにかく、早く「蛍の谷」を見つけないとな



弥生:(M)それから暫(しばら)く歩いた頃、私達は山の高台に出た


弥生:なんか、随分、高い所まで、登って来たよね

弥生:谷って言うくらいだから、低い所にあるんじゃないの?


一哉:それは、そうだけど、一旦、高いところに登って、方向を決めるんだよ。


弥生:そうなんだ・・・意外と面倒なんだね

弥生:でも、一哉ってやっぱり頭がいいんだね


一哉:何を呑気(のんき)な事を・・・


弥生:(M)その時、私は、ふと空を見上げた


弥生:ねぇ、ねぇ、一哉。

弥生:見てよ、星が凄く綺麗だよ


一哉:今、それどころじゃないよ


弥生:そんな事言わずに、見てごらんよ

弥生:ほら


一哉:まったく、何を言って・・・あぁ・・・


一哉:(M)俺は、弥生に促(うなが)されるままに空を見た

一哉:(M)見上げる俺の目には、満天の星空が広がっていた

一哉:(M)他に灯(あか)りが無いせいか、今まで見た事もない程、まるで、吸い込まれそうな、美しい星空だった


弥生:ね、綺麗でしょ


一哉:・・・・


弥生:綺麗だよね


一哉:うん


弥生:私さ、こんな綺麗な星空、初めて見たよ


一哉:・・・俺も・・・初めて見たよ・・・


弥生:村で見るのとは全然違うね。


一哉:そうだな・・・



弥生:(M)私達は、少しの間、一緒に星空を眺めていた


弥生:ねぇ、一哉。


一哉:何?


弥生:こんな綺麗な星空を見てるとさ


一哉:うん


弥生:もう「これでいいんじゃない」って思わない?


一哉:え?


弥生:もう、これで神様にお願いしても、叶いそうじゃない


一哉:うん、そうだなぁ・・・

一哉:って、そんな訳あるか!


弥生:へへへ

弥生:でも、ちょっとはそう思ったでしょ


一哉:・・・・


弥生:へへへ


一哉:ったく・・・先を急ぐぞ


弥生:一哉、ありがとうね


一哉:何がだよ


弥生:気を使ってくれてさ


一哉:言ったろ、俺には叶えたい夢があるから「蛍の谷」を探すんだ。

一哉:言ってみれば、自分の為さ、弥生は、弥生で、自分の為に願えばいいんだよ。


弥生:へへへ、そうか


一哉:あぁ


弥生:じゃぁ、私、もう、この星空でいいかなぁ


一哉:何言ってんだよ、ここまで来て


弥生:でも、もう疲れちゃったし・・・


一哉:・・・もう、好きにしろ!

一哉:俺は行くからな


弥生:あぁ、ごめん、ごめん、待ってよ、私も行くよ

弥生:こんなところに、一人置いて行かれても困るし


一哉:ふん


弥生:怒らないでよ・・・


一哉:・・・


弥生:(M)そして、私達は、また暫(しばら)く歩いた

弥生:(M)どれだけ歩いただろう、流石に疲れが隠せなくなって来た頃、一哉が突然、立ち止まった




一哉:ん?


弥生:え? どうしたの一哉


一哉:二股に別れた木・・・


一哉:あった!


弥生:あったの?「蛍の谷」


一哉:いや、「蛍の谷」への目印があったんだよ

一哉:この二股に別れた方向に下って行けば「蛍の谷」がある筈(はず)だ


弥生:ホント!


一哉:あぁ、間違いない

一哉:行こう、弥生


弥生:うん


弥生:(M)私は、一哉について、谷へ降りていく

弥生:(M)少し急な斜面もあり、足場も悪い。 一哉は、その都度、私を気遣ってくれた


一哉:足元に気をつけろよ。


弥生:うん


弥生:(M)坂を下りて行った、その先に、きれいな光が溢(あふ)れる場所があった


弥生:わぁ・・・・きれい・・・


一哉:あった!

一哉:あったよ、弥生、ここだ!

一哉:ここが「蛍の谷」だよ

一哉:やっぱり、あったんだ!


弥生:凄いね、本当にあったんだね

弥生:蛍があんなに沢山・・・

弥生:さっきの星空より、ずっと綺麗・・・


一哉:(M)蛍の谷は本当にあった

一哉:(M)その谷は、透き通るような黄緑色の無数の光が飛び交い、

一哉:(M)草を、木を、水辺を、ほんのりと照らしているように、明るさが滲(にじ)んでいた。

一哉:(M)そして、俺と弥生の周りは、神々(こうごう)しく、幻想的な美しさで満たされていた


弥生:こんなに綺麗だなんて・・・


一哉:弥生、ここで、神様に願い事を祈ってごらんよ


弥生:え? どうやって?

弥生:やり方がわからないよ


一哉:俺もよく分からないんだけど、

一哉:そのまま願い事を言えばいいんじゃないかな?


弥生:うん、やってみる。


一哉:(M)弥生は、手を合わせて神様に祈っていた

一哉:(M)その姿を見て俺は、本当にここに、弥生を連れて来られてよかったと思った。



一哉:弥生、神様にお願いできたか?


弥生:うん、お願いしてみた。


一哉:あぁ・・・よかった・・・


弥生:一哉・・・


一哉:よかったな、弥生!

一哉:これで、弥生の病気も治るよ


弥生:あのさ・・・


一哉:何?


弥生:実は、私の病気は治らないのよ、ははは


一哉:そんな事ないさ、この蛍の谷に来れたんだ

一哉:伝説によると、ここに来られる人間は、神様が「願いを叶えてもいい」っていう人だけだから

一哉:ここに来れたって事は、願いが叶うんだよ。


弥生:違うのよ


一哉:何が違うんだよ


弥生:私さ、別の事をお願いしちゃったんだ ははは


一哉:何やってるんだよ、今の弥生には、病気以上に大事な事なんてないだろ


弥生:そんな事ないよ


一哉:じゃぁ、なんだよ、別の事って・・・


弥生:うん・・・・


一哉:どうしたんだよ?


弥生:別にいいじゃない、私の事は

弥生:それより、一哉のお願いは?


一哉:何言ってるんだよ、弥生。

一哉:どれだけ心配してると思ってるんだ、あんなに苦労してここまで来て、病気以上に大事な事なんてあるのかよ!


弥生:それが、あるんだよ・・・


一哉:病気以上に大事な事って、なんなんだよ!


弥生:うん・・・


一哉:弥生!



弥生:私さ、一哉のお嫁さんになりたいって、お願いしちゃった・・・ははは


一哉:な・・・


弥生:へへへ


弥生:ごめんね


一哉:お前、何言ってんだよ、このままだと死んじゃうんだぞ


弥生:いいの


一哉:いいわけないだろ


弥生:ホントにいいの・・・


一哉:そんな・・・


弥生:一哉の家はさ、代々お医者さんの家系でしょ?

弥生:私の家は、ごく平凡で、特に裕福でもない家庭だからさ、そもそも、釣り合わないのよ。

弥生:普通、結婚なんて出来ないでしょ。

弥生:一哉だって、私の事を別にそんな風に見てるわけじゃないし


一哉:・・・


弥生:私ね、小さい頃からずっと思ってたんだよ

弥生:一哉のお嫁さんになりたいって・・・


弥生:だけどさ、結婚なんて出来ないから、ずっと言わないようにしてたんだよ

弥生:言ったってさ、自分が悲しくなるだけだから・・・


弥生:だからさ、本当に神様が願いを叶えてくれるなら・・・って、お願いしたの。


一哉:弥生・・・


弥生:私が病気で死ぬまでの、ほんの短い間でもいいの。

弥生:一哉のお嫁さんになりたいの


弥生:だって、たとえ、私が病気を治して、長生き出来たとしてもさ、

弥生:一哉が他の人と結婚して、幸せな家庭を築いて行くのを、私はずっと見ていなきゃいけないでしょ。

弥生:そんなみじめな一生を過ごすより、私はこっちを選んだの。


一哉:そんなこと・・・


弥生:多分だけどさ、

弥生:何度やり直したって、私はこっちを選ぶよ


一哉:バカ


弥生:バカとは何よ


一哉:ホント、バカだよ



弥生:バカなんて、酷いじゃない!


一哉:あぁーあ

一哉:そんな願いをする為に、わざわざここまで来たのかよ。

一哉:それなら、俺一人で来ればよかったよ


弥生:何?

弥生:一哉は、そんなに私をお嫁さんにするのが嫌だったの?


一哉:そうじゃないよ


弥生:じゃぁ、何なのよ


一哉:俺が最初に願おうとしていた事を教えてやろうか


弥生:最初にって・・・

弥生:一哉のお願いは最初から「凄いお医者さんに成れるように、頭を良くしてくれって」事でしょ?


一哉:違うんだよ


弥生:じゃぁ、何よ


一哉:「弥生の病気が治りますように」って願うつもりだったんだよ


弥生:そんな・・・何でよ

弥生:だって、他人の為の願いは叶わないって言ったのは一哉じゃない


一哉:それが、大丈夫なんだよ


弥生:え? ずっと嘘ついてたの?


一哉:違うよ


弥生:じゃぁ、どういう事よ


一哉:俺が、弥生と結婚すれば、もうお前は他人じゃなくなるだろ?


弥生:え?

弥生:どういう事?


一哉:・・・・・(歯切れが悪い)この谷を見つけられたら、弥生に結婚を申し込もうと思ってたんだよ。


弥生:え?


一哉:・・・・・(歯切れが悪い)で、結婚したら、もう他人じゃなくなるだろ。

一哉:だから、俺の最初の願いは「俺の嫁の病気を治してくれ」って事だったんだよ


弥生:え?、え?

弥生:じゃぁ、なんで私を連れてきたの?


一哉:・・・・(非常に歯切れが悪い)それは・・・お前が俺との結婚を断るかもしれないだろ

一哉:お前と結婚するってのは、神様への願いじゃないからさ


一哉:お前が俺との結婚を嫌がっても、弥生が自分で「病気を治してくれ」ってお願いすれば、それで解決するから

一哉:だから、お前を、ここまで連れて来たんだよ


弥生:そんなの、私、断らないわよ


一哉:知らねぇーだろ、そんな事!


弥生:なんだぁ

弥生:そんな事なら、早く言ってよ


一哉:言えるか!

一哉:ここに辿り着けなかったかもしれないのに


弥生:じゃぁ何?

弥生:一哉からの申し出を私が受ければ、私の願いは無駄になるって事?


一哉:そういう事


弥生:そんなぁ・・・あんなに歩いたのに


一哉:知るか、バカ!


弥生:しかもさっき、私、凄い恥ずかしい事言った気がする・・・


一哉:それは、いいんじゃないか?

一哉:どうせ、お互い同じ事を思ってたんだし


弥生:それでもさ、やっぱり、言葉にしたら恥ずかしいよ



一哉:そんな事ないよ

一哉:弥生、今、ここで結婚しよう


弥生:え?

弥生:今、ここで?


一哉:そう。

一哉:そうしないと、「俺の嫁の病気を治してくれ」っていう、願いが叶わないかもしれないだろ?


弥生:いや、それは、そうかもしれないけど・・・やっぱりさ・・・


一哉:な、弥生


弥生:・・・うん・・・


一哉:弥生、結婚しよう


弥生:うん・・・わかった・・


一哉:よし、じゃぁ、今度は俺の願いだな


一哉:「俺の嫁の病気が治りますように」


一哉:(M)俺が、そう願った瞬間、弥生の体が光の粒に包まれた


弥生:わぁ・・・何?

弥生:光の粒が私の周りに集まって来た


一哉:光の粒は、蛍じゃなかったんだ・・・


一哉:(M)弥生は、数秒間、光に包まれて眩しいほどに光っていた

一哉:(M)そして、暫くすると、光は滲(にじ)むように、消えていった


弥生:どうなっちゃったんだろう、私


一哉:神様が願いを叶えてくれたのかもしれないな。


弥生:でも、変わった感じはしないよ


一哉:帰ったら、検査してみよう


弥生:うん


一哉:じゃぁ、そろそろ帰ろうか


弥生:うん・・・

弥生:一哉、疲れたから、お嫁さんをオブってくれない


一哉:自分で歩けよ


弥生:そんなぁ・・ケチ、ははは


一哉:ははは


弥生:ははは


一哉:(M)そして俺達は村に帰った

一哉:(M)村に帰って、弥生の身体を検査してみた所、弥生の病気はすっかり治っていた。


一哉:(M)そして次の日、俺は親族中に弥生と結婚をする事を伝えた。

一哉:(M)俺は、親族から猛反対される事を覚悟していたが、神様が弥生の願いを叶えてくれたのか

一哉:(M)誰からの反対もなく、すんなり、弥生と結婚する事が出来た。


弥生:一哉と結婚が出来るなんて・・・

弥生:神様、本当にありがとう。


一哉:(M)この、俺と弥生との話が、村全体に広がり、村に伝わる「蛍の谷伝説」を疑う者は、殆(ほとん)ど居なくなった。

一哉:(M)しかし、あれから、誰一人として、あの谷に辿り着けた人間はいないようだ。



終わり


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

蛍舞う夜きみのとなりで Danzig @Danzig999

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

同じコレクションの次の小説