夢を見ていた
Danzig
第1話
私は夢を見ていた・・・
今日は金曜日
いつもより、少し早めに仕事を終わらせて、
週末の休日前の余暇を楽しもうと思っていた。
仕事を終わらせる少し前、
私の元に一つの便りが来ていた。
次にのテーマについてだ。
私はそのテーマを見た時、腰が引けた
それは今まで私があまり触れようとしなかった題材。
つまりは、苦手なものだったのだ。
はて、どうしたものか・・・
仕事中も、その題材が幾度か私の頭を過った
これは少々捻り出さないとな
仕事を済ませ、夕食を済ませ
さて、いよいよ週末の始まり。
今から何をしようか
すこし浮き立つ気持ちに口元を緩ませながら、
私は布団の上にごろりと寝転んだ。
どれくらい時間が経ったのか
私は夢を見ていたようだった
夢なのか、うつつなのか
少なくとも覚醒とは言えない状態で、私はそれに気が付いた。
私は苦手なその題材について、
夢の中で、ある程度の話を形作っていたのだ。
いや、本当に「夢の中で」だったのか、
それとも、入眠前に考えた事が
まだ覚えているような状態だったのか、
それらはハッキリとはしない。
だが、いずれにしても、
話は悪くない内容だった
布団の上で、まどろみに揺られながら
私は何度か、その話を反芻した
夢がまぼろしに変わらぬように
何度もその場で反芻をした
何度か繰り返し話をなぞり
そして、何となく書けそうだと思えたところで、
私は布団から起きて、パソコンを立ち上げる、
パソコンが立ち上がるまでに、トイレに行って、コーヒーを入れた
パソコンの前に座り
さて、書くか
そう思った時
あれ、何だったっけ・・・・
何となくほわほわと頭の片隅に
その話がありそうな感覚がある。
確かに頭の中に、今もそれはあるのだ。
だが、どうしても、思い出せない
手が届きそうで、届かない感覚が、何とももどかしい
話の書き出しは覚えている
「私は夢を見ていた・・・」
そんな書き出し、
そう、夢の中で体験した話を作っていたのだ
あぁ、そうか、それも夢だったのかもなぁ
夢とはそんなものかもしれないが、
もう少しで掴むことが出来たのに
その手順さえミスらなければ・・・
パソコンの前で、少し苦笑いをした。
やはり、少々捻り出さないといけないようだ
そう思って、私はキーボードを叩き始めた
夢を見ていた Danzig @Danzig999
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