第2話 暗殺者の言う事
選択肢を与えられたらしい婦人は
たくさんの思考を巡らせるが言葉を
すぐに選べないでいた。
だが、出で立ちと状況から動かざる確かなことがある。それはーー
「私達を殺しにきたの?」
それ以外あり得ないとしか
言いようがなく、尋ねても無駄と分かっていても
それ以外尋ねようがなかった。
「…私の与えることができる選択肢は2つだけ…
貴女達だけで逃げるか、一緒に死ぬか
ご主人が生き残ることはできない」
覚悟していた事と、予想しなかった事を
同時に受け止め混乱は必須であったが
しっかり、冷静に考えなくてはいけないと
婦人はしっかりと目の前の死神に向き合った。
「私は、私達は主人の事をとても愛しています
私達だけ助かるなんてできません…」
「だけどなぜ、なぜ貴方は私達に選択肢を
与えたの?今貴方を捕えたら私達は助かるのでしょう?なのになぜ…」
何の表情も持たない暗殺者は淡々と応える
「私がいなくても
ご主人への暗殺は必ず実行される。
その組織がすると決めたら必ずそれは行われる。
私や貴女にどうこうできることではない。」
「貴女方が逃げられる機会は今この瞬間しかない。ご主人と命運を共にするのも結構だろう。」
暗殺者はとても静かな声静かなリズムで話す。
しかし流暢ではない。
やや言葉を放つのが苦手な感じはする。
しかし次の言葉で婦人は決心するのだった。
「私に課せられた命令は
貴女方家族の抹殺だ。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます