子どもと一緒に読む絵本 『火の子ども と 雪の子ども』【ひらがな】
Danzig
第1話
もりの おくの
やま の うえ に
ひ の こども と
ゆき の こども が
すんでいました
ひ の こども は
とても げんき で
いつも めらめら と
もえながら
とびはねて います
ゆき の こども は
とても おとなしく
いつも しずかに
すわって ほんを よんでいます
ひ の こども は
いつも おとなしい
ゆき の こどもの ことが
すき では ありません でした
そして
ひ の こども は
いつも
て から
ひ の たま を だして
ゆき の こども に
ぶつけて いました
ゆき の こども は
ひ の たま が
あたった ところ が
とけて しまう ので
いつも かなしい
きもち に なって いました
あるひの ことです
ひ の こども と
ゆき の こども は
やま の した の
あき の もり に
あそび に いき ました
あき は
おちば の
きせつ です
もり は
おちば や
どんぐり が
たくさん おちて いました
ゆき の こども は
たのし そうに
どんぐり を たくさん ひろいました
そんな ゆき の こども を みて
ひ の こども は
もう いちど
ゆき の こども に
ひ の たま を
ぶつけ よう と
おもい ました
そして
ひ の こども は
て から
ひ の たま を だして
ゆき の こども に なげました
ですが
ひ の たま は
ゆき の こども では なく
おちば に あたって しまい ました
おちば は
ひ の たま が
あたる と
もえ はじめて しまい ました
ひ は、となりの おちば も
その となり の おちば も
もやして しまいます
ひ は
どんどん どんどん
ひろがって いきます。
このまま では
もり が ぜんぶ
もえて しまいます
『どうしよう、
たいへん な ことを
してしまった』
ひ の こども は
もう どうして いいのか わかりません
おちば は
どんどん どんどん もえて いきます
『どうしよう どうしよう』
ひ の こども は
どうして いいか わからずに
なきだして しまい ました
その とき です
『わたし が ひ を けして あげる』
ゆきの こども が
やって きました
ゆき の こども は
て から ゆき を だして
ひ に ぶつけ ます
でも
なかなか ひ は きえ ません
ゆき の こども は
あつくて あつくて
とけて しまい そうです
それでも
ゆき の こども は
いっしょう けんめい に
ゆきを だし ました
ひ よ きえて
ひ よ きえて
ゆき の こども が
がんばって
たくさんの
ゆき を
だし つづけた ので
もり の ひ は
ぜんぶ きえ ました
『ゆき さん ありがとう』
ひ の こども が
ゆき の こども に
おれい を いいました
そして
『いままで ごめんなさい』
ひ の こども は
ゆき の こども に
あやまり ました
そして ふたり は
なかなおり を しました
もり は
ゆきの こども が だした
ゆき で
まっしろ に なっていました
ひ の こども と
ゆき の こども は
まっしろ な
もり の なか を
なかよく いっしょ に
あそび ました
おわり
-----------------------------------------------------------
森の奥の
山の上に
火の子どもと
雪の子どもが
住んでいました。
火の子どもは
とても元気で
いつも、メラメラと
燃えながら
飛び跳ねています。
雪の子どもは
とても大人しく
いつも静かに
座って本を読んでいます。
火の子どもは
いつも大人しい
雪の子どもの事が
好きではありませんでした
そして
火の子どもは
いつも
手から
火の玉を出して
雪の子どもに
ぶつけていました。
雪の子どもは
火の玉が
当たったところが
溶けてしまうので
いつも悲しい
気持ちになっていました。
ある日のことです
火の子どもと
雪の子どもは
山の下の
秋の森に
遊びに行きました
秋は
落ち葉の
季節です
森は
落ち葉や
どんぐりが
沢山落ちていました。
雪の子どもは
楽しそうに
どんぐりを沢山拾いました
そんな雪の子どもを見て
火の子どもは
もう一度
雪の子どもに
火の玉を
ぶつけようと
思いました
そして
火の子どもは
手から
火の玉を出して
雪の子どもに投げました
ですが
火の玉は
雪の子どもではなく
落ち葉に当たってしまいました
落ち葉は
火の玉が
当たると
燃え始めてしまいました
火は隣の落ち葉も
その隣の落ち葉も
燃やしてしまいます
火は
どんどん、どんどん
広がっていきます。
このままでは
森が全部
燃えてしまいます
『どうしよう
大変なことを
してしまった』
火の子どもは
どうしていいのか分かりません
落ち葉は
どんどん、どんどん、燃えていきます
『どうしよう、どうしよう』
火の子どもは
どうしていいか分からずに
泣きだしてしまいました。
その時です
『私が火を消してあげる』
雪の子どもが
やって来ました
雪の子どもは
手から雪をだして
火にぶつけます
でも
なかなか火は消えません
雪の子どもは
熱くて熱くて
溶けてしまいそうです
それでも
雪の子どもは
一生懸命に
雪をだしました
火よ消えて
火よ消えて
雪の子どもが
頑張って
沢山の
雪を
出し続けたので
森の火は
全部消えました
『ゆきさん、ありがとう』
火の子どもが
雪の子どもに
お礼をいいました。
そして
『今まで、ごめんなさい』
火の子どもは
雪の子どもに
謝りました
そして二人は
仲直りをしました
森は
雪の子どもが出した
雪で
真っ白になっていました
火の子どもと
雪の子どもは
真っ白な
森の中を
仲良く一緒に
遊びました
おわり
子どもと一緒に読む絵本 『火の子ども と 雪の子ども』【ひらがな】 Danzig @Danzig999
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます