御用だ、御用だ! すけさんかくさんやっておしまいなさい!


「よくも痴漢しやがったな!」


『ひぃいいいいいいっ!! ご、ごめんなさいっ!!』


 痴漢男を壁際に追い詰めると、男は今さら詫びの言葉を言った。しかし、俺の怒りは既に治まらなかった。危うくケツを掘られそうになったから、そんな簡単には許せなかった。


「どう言うつもりだったか説明しろ!」


「せ、説明って言っても困ります……」


「んじゃあ、警察に通報するぞ?」


『そっ、それだけはやめて下さい!』


「ハン! よく言うぜ、俺のこと好きなだけ痴漢した癖に! 人違いだからって俺が許すと思ったのか!?」


そう言って怒鳴り声をあげると、拳でドアを叩いた。

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