逃げたい俺と、まだ痴漢したい変態。静かなるバトルモードに突入!

こうなったら次の駅で降りるしかない!!



 車内に次の駅のアナウンスが流れると、電車はプラットフォームに入った。




よし、今だ!!




電車は停止した。



この瞬間に急いで外に出てやる!!



痴漢男ともこれでお別れだ!!



プシャーっと扉が開く音がした。その瞬間、俺はダッシュで扉に向かった。するとその前でバンと、顔が扉に激突した。




うぐっ!!




な、ばかな……!!



よくみたら反対側のドアだった。俺は顔を押さえると、顔面の痛さに半泣きした。



 しかも車内は再び混雑した。俺はさらに扉の前へと押し付けられた。



車内はギューギュー詰めになる勢いだった。電車の出発する音が聞こえると、俺は慌てて降りようとした。すると痴漢男が背後から突然、口を押さえてきた。

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