第2話 コロナ後遺症になった

 そして去年、2022年の11月。身体に不調が出始めました。



 11月の半ばに、発熱。夜です。仕事から帰ってから、37℃後半。でも次の日の朝に解熱。


 熱が出てから職場に連絡して、次の日の朝も連絡。とりあえず来て抗原検査を受けるように言われました。


 抗原検査だけか……と思ったけど、まあ上の指示なら仕方ないか。



 そう思って、検査で陰性。その日は仕事を普通にこなしました。




 そこから、動悸がするようになりました。最初は夜だけ、寝る時に。だから寝れなくなった。



 元々夜勤専従のせいで、昼夜逆転してたので気に止めてなかった。


 でも動悸が毎日続いた。PCR検査したりしても、陰性でした。



 そして11月25日あたり。

 日勤をしていたら、動悸が始まりました。座っていても動悸がする。ドキドキ。動くと酷くなるから、ほとんど座ってました。もう1人看護師の先輩がいて、患者さんも少なかったから座ってていいよって、言ってくれた。



 それで師長さんに相談して、ここの病院でみてもらうことに。


 でも、ここの病院は循環器科はない。1人先生がいるけど、微妙な感じ。



 どうせ詳しくは分からないけど、少しでも何かわかるならと診察してもらいました。


 でも、原因不明。心電図は普通。ストレスじゃないかって言われて、眠剤と頻脈に対する薬を貰いました。


 脈は別に早くないけど、動悸がしたら脈をはかって、頻脈なら飲んでと。


 どうせ頻脈じゃないから飲むことはありませんでしたが。





 それから動悸はなおらなかった。




 12月になり、発熱。また一晩で解熱して、PCR検査も陰性。それから12月5日の夜勤入りの日。


 急に酷くなったんです! 動悸が。



 出勤するのに電車に乗って、また10分歩く。


 この電車に乗っている時に、動悸が始まりました。

 息が切れるほどの。1人だけハアハア言って変態みたいでした笑




 そこから階段を登るのですが……おばあちゃんになったみたいに、階段がしんどくて。



 休憩しながらやっと登り切りました。


 地下鉄だったから結構階段が長かったんですねー。


 エレベーターに乗ればよかったけど、何人かいたし、密室はコロナが怖くて。



 それで歩いた。職場まで10分。



 職場までゆっくり歩くも、動悸はひどいまま。



 もしかして、死ぬ?



 それくらいしんどかったのです。



 それで、日勤が終わった先輩が帰るところにすれ違いました。


 この病院は、子供がいるママさんが早く帰れる職場だったので。



 それで、お疲れ様ですと言うと……



「え……大丈夫?! めっちゃしんどそうやん」


「なんか……しんどくて」



 急に涙が溢れました。しんどくてしんどくて、働きたいのに。悔しい。



「えー! 大丈夫? いける?」


「大丈夫です。いけます。入ってちょっと休みます」



 そう言って、別れました。着替える時も、涙が止まらず。



 とりあえず着替えられた……少し休めば大丈夫。そう思って、泣きながら向かいます。


 すると他の先輩がすれ違い、心配してくださいました。


 それでその人が師長さんに言いに行ってくれたんです。優しい。




 それで出勤前に師長さんと面談。


「何がそんなに悲しいの?」


「しんどくて……動悸と息切れでここにくるのも……やっとで」


 話すあいだずっと息切れしてました。お前は走って来たんか? そんな感じ。



「今日は帰り。循環器科でみてもらってください」


「わかりました」



 いつも優しい師長さんが少し怖かったです。人が足りないのに、夜勤で1人マイナスだから。夜勤は元々人が少ない。




 申し訳なくて、夜勤の人全員に謝りに行きました。


 みんな大丈夫、帰ってゆっくり休んでと言ってくれました。


 心の中でどう思ってたかは知りませんが。



 それで帰りました。なぜか、帰る時はしんどくなかった。あんなにしんどかったのに、普通に帰れてる。




 何なの? 仕事したいのに。精神病でないのは絶対だと思ったから、不思議で仕方なかった。




 コロナ後遺症だと思いました。原因がそれしか考えられなかったからです。


 健康体だったし。



 こんなにしんどくなる前に、職場の色んな人に相談しました。


 心筋炎ちゃうかとか、ただのストレスちゃうかとか。



 例の適応障害の職場の友達も、私も動悸がするって言ってたから、そんな大したことじゃないのかもって思ってたんですよね……。




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