第127話 4人目の古の種族
いよいよ、最終決戦です!
よろしければ最後までお付き合いください!
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急いで
「やばいで! とんでもない化け物がいよった! 早く扉を壊すんや!」
転移してすぐ僕の目に飛び込んできたのは、血塗れで宙に浮くエクセルと、地面に倒れるジャバウォックとその上に立つ人物だった。
よかった。まだ、封印は解かれていないようだ。ジャバウォックも倒れてはいるが、死んではいないようだし。間に合ってよかった。
「いきなり血塗れで現れて何訳のわからないことを言ってるのよ!? ちゃんと説明しなさい!」
ジャバウォックの上に立つ人物が、逆にエクセルに詰め寄っている。あいつがエクセルの言ってた仲間か。本当にジャバウォックを倒すとは何者なんだ?
種族
名前 エリクシア
ランク SSS
レベル 165
体力 651/1265
魔力 1108/3535
攻撃力 1311
防御力 1874
魔法攻撃力 3581
魔法防御力 3575
敏捷 2707
スキル
詠唱破棄
鑑定妨害 Lv25
魔力探知 Lv30
魔力自動回復 Lv30
闇魔法 Lv30
水魔法 Lv30
風魔法 Lv30
土魔法 Lv30
雷魔法 Lv30
時空魔法 Lv22
聖耐性 Lv30
闇耐性 Lv30
水耐性 Lv30
雷耐性 Lv30
土耐性 Lv30
風耐性 Lv30
混乱耐性 Lv30
麻痺耐性 Lv30
魅了耐性 Lv30
睡眠耐性 Lv30
石化耐性 Lv30
呪い耐性 Lv30
称号
古の種族
魔神の眷属
闇に落ちた者
また古の種族だ。しかも、
だけどよかった。僕なら大丈夫。魔法攻撃力も魔法防御力もわずかだけど、僕の方が上だからね。この二人相手でも負ける気がしない。
「そない説明してる時間はないわ! ああ、もう来てもうたか……エリクシアはん、あいつがワイの言ってた化け物や」
僕の登場に気づいたエクセルが、顔を顰めながらこちらに指を指さして来た。こいつ、人に向かって指を指すとは失礼なやつだな。
エクセルの動きに反応して、エリクシアとやらがこちらを向く。黒一色の皮の鎧に黒いマント。エルフだけあって耳の先端は尖っている。
ただ、僕が今まで見て来たエルフ達とは何かが違う。称号にも『闇に落ちた者』とあるし、こいつは
「ふーん、こいつが化け物ねぇ……確かに強そうだわ。ひょっとして、オットー以外にまだ生き残りがいたのかしら?」
「ワイらが殺しまくったからな、そいつはありえへん……と言いたいところやが、こいつの強さは異常や。それこそ古の種族やないと説明できへんくらいにな」
そうか、こいつらが古の種族を絶滅寸前まで追い込んだ張本人なのか。大方、創造主である女神に反旗を翻したってところかな。
それにしても、オッチョさんはこの二人相手によく生き残ってたな。上手く隠れていたということかな。
「それで、どうするの? あの門は結構頑丈だから、そう簡単には壊れないわよ?」
エリクシアが視線は外さずに、後ろの扉を指差す。
「ワイの魔力はもうすっからかんや。エリクシアはんの魔法で壊してほしいんやけど……あいつが邪魔しよるやろうな」
こいつらが言う通り、扉がそれほど頑丈ならば少しは余裕があるか。いや、嘘という場合もあるな。とりあえず扉の前に結界を張っておくとするか。
僕はこっそり扉の前に結界を張る。
「エクセル。こいつ今、門の前に結界を張ったわ。どうやら二人がかりで倒した方が早そうね!」
いうが早いか、エリクシアが右手を前に差し出した。
「レイジングストーム」
その言葉とともに数本の竜巻が現れ、僕へと襲いかかってきた。魔法によるダメージはないようだが、入り乱れる竜巻の風圧にバランスが崩れる。
「おどろいた、こいつ全くダメージを受けていないわ。風無効を持ってるわね」
おっと、エリクシアは今の一瞬で僕が魔法を無効化しているのを見抜いたのか。鑑定を持ってないのに鋭いな。魔力の流れでもみえてるのか?
「言うてなかったけど、闇も炎も風も土も通用せんかったわ」
「あんた、そう言うことは先に言っときなさい!!」
あっ、エクセルが怒られてやんの。ざまあみろだね。
「それじゃあ、試してないのはこれだけね」
エリクシアのその言葉が終わるか終わらないかのうちに、僕の頭上に雷雲が現れ何十本という雷が落ちてきた。
その衝撃たるや凄まじい。激しい音と光が辺りを覆い尽くす。
「ちょ、エリクシアはん! ワイにも当たる!? ワイがいる時は使う魔法の名前を言うてほしいってお願いしたはずや!」
「うるさい! それどころじゃないわよ! 信じられないけど、こいつは雷も無効化してるわ。作戦変更よ。あんた一発くらい魔法を撃てるでしょ。あの結界に向かって撃ちなさい!」
エリクシアが放った魔法はエクセルにも襲いかかり、慌てたピエロは術者の方に避難していった。全く同情する気にはなれないが、あまりに激しい音と光で彼等の会話が聞こえない。何か相談しているようだけど……
にしても、攻撃を受けるだけでは埒が明かない。こっちからも攻撃しないとね。
「
二人とも各種耐性が揃っているが、光耐性は持っていない。その弱点を突かせてもらおうか。
僕は先ほどと同じ光の天使を2体創り出した。
「何よ、あの魔法!? 見たことないわ!?」
僕が創り出した光の天使達が雷雲を弾き飛ばす。その様子を見てエリクシアが驚きの声を上げているが、その後ろでエクセルが土魔法第1階位"メテオフォール"を、結界に向けて放っているのが見えた。
しかし、あの程度の魔法では僕の結界は破れないはず。僕はエクセルの攻撃を無視して、光の天使を二人に向けて飛ばした。
「あいつはヤバいわね。ダークウォール」
光の天使に対して二人が選んだのが闇魔法第4階位"ダークウォール"だ。しかも、二人で協力して何重にも重ねた分厚いバージョンで。
厚い闇のカーテンに突っ込む光の天使達。僕が創り出した天使は、勢いよく闇を蹴散らしながら進んでいく。
(徐々に光が弱くなっている……)
僕が創り出した天使達は二人のダークウォールを抜けて本体に迫るが、その輝きは最初の半分ほどに減っていた。
「ブラックホール!」
次にエリクシアが放ったのは闇魔法第1階位"ブラックホール"だ。闇を抜けた直後の二体の天使の前に現れた黒い渦が、光の天使とぶつかりお互いに消滅する。さすがに弱体化されたら、階位が低い魔法でも打ち消されてしまうのか。
「うぉ!?」
今度はエリクシアが水魔法第1階位"ダイタルウェーブ"を放って来た。何mもある水の壁が押し寄せてくる。
(くそ、ダメージがないのはわかっているはずだから、これは目眩しか!?)
一刻でも早く状況を確認するために、雷魔法第2階位"インドラジャッジメント"で目の前の津波を吹き飛ばす。
そして目に入った光景は……
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