地球と人間

美月つみき

地球と人間

世界中に大きな地震がきて地球が真っ二つになったら、肌が白いとか黒いとか、性別とか食べるものとかで争わなくなるのかな。

ただこの地球という家の中を人間が借りて住んでいるだけなのに、自分たちが大家だと言わんばかりに肘を着いて仕切っている。

どの部屋に住んでいる人たちも、自分たちの空間を守るために玄関を飾り付けて強く見せる。

それは悪いことじゃない。

だって自分の部屋は自分でしか守れないのだから。


けどどうして人間は、隣人同士で仲良くできないのだろう。

使っている家具や住んでる人は違うけれど、争って解決することなんて何ひとつとしてないのに。

だがしょうがないのだ。

同居人に対しても平気で嘘をつくのだから、

隣人に対して嘘をつかないなんてありえないのだから、仲良くすることはできないのかもしれない。

弱く脆い人間は嘘で自分を守るしかないのだ。

そんな世界はどうしたって変われないだろう。

どんどん生きにくく辛い世界に変わっていくだろう。


でも私は信じたい。

だからこう願う。

世界中に大きな地震が来て地球が真っ二つになったら、肌が白いとか黒いとか、性別とか食べるもので争わずに、隣人同士が手を取り合う世界になりますようにと。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

地球と人間 美月つみき @tsumiki_8

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る