地下アイドルに認知される為に女装しました
真岸真夢(前髪パッツンさん)
第1曲目 アイアムアボーイ!
高校生にしては少々背伸びをしたお高めのカフェーの中で、頼んだウィンナーコーヒーに手もつけず鏡に
「よし、完ペキかな?」
何だよ、失礼な人たちだなァ
予定までまだ時間が有る。このカフェーでゆっくりコーヒーでも飲みながら時間が来るのを待って居ようか…
口元に少し冷めたウィンナーコーヒーを持って行き、はたと手を止める。
「そうだ…リップクリィム塗ったんだった…」
コーヒーを飲んで塗り直すのは面倒くさい、でもリップを崩さないように慎重にコーヒーを飲むのはもっと面倒くさい。
飲まなければ良い?そんな勿体ない事誰がしようか、店で一番
高校生の自分にはそれをむざむざドブに捨てる行為なんてできっこ無い。
カップの中のコーヒーをヤケクソ気味にぐィっと飲み干して御手洗いに向かう。
メイクの確認程度ならテーブルでやっていてもまだ許容範囲と思うけどメイクを本格的にやろうとするのは
「あ、あのォ、お客様。ソチラ男性用レストルームとなっておりまして…」
「あッ、すみません」
ぎょッ、声を
またギョッとされてしまった。そんなに変かなァ。
「あのォ、失礼ですが、ご性別は…」
「はい!正真正銘 “男” です!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます