土砂降りの雨に打たれた空き缶は恋に破れた敗者に似てる

 土砂降りの雨に打たれた空き缶は恋に破れた敗者に似てる




 大雨の中、ポイ捨てされた空き缶を見たときに思いついた短歌です。


 冷たくて寒くて孤独な中、じっと耐える姿。次の言葉を発することも出来ず、ただただその場所に居続ける姿。


 その空き缶の姿が、失恋した後に、そっと身を引く悲しげな人間のように見えたのです。


 その姿が余りにも寂しげで切なくて。今でもあの光景が、鮮明に私の目に灼き付いています。

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