君のこえ聞きたい聞けない聞かせてよ キーッとひとり黒板を掻く

 君のこえ聞きたい聞けない聞かせてよ キーッとひとり黒板を掻く




 黒板を爪で引っ掻く。誰でも一度はその現場に、居合わせたことがあるのではないでしょうか。


 あの悲鳴にも似た「キーッ」という高い音。私は苦手でした。


 ですが振り返ってみると、学生時代にしか聞くことの出来ない期間限定の音だと思います。


 今思いますと、あの背筋が少しぞわっとする音が懐かしいですね。そして、当時の上手くいかなかった恋愛を思うと、何だか背筋がムズムズします。


 そんな思い出を思い起こす一首です。 


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