第八話 Go to hell! You devil called Ubilfeint! 1
【時空空間】
うねうねした魔法のトンネルのような感じの輪を通り抜け、どんどん下へと下がっていく。
「うわー、すげぇな。この感じ、多分今俺、異世界に飛ばされているよなあ。まるでプラネタリウムの演出みたいだ。っていうか、あー、ペルセポネってめっちゃ美人だったな。いや、嘘なしで。特にまあ、顔もそうだがおっぱ.....ふぁ?」
唐突に、目の前が明るくなった。
ーどうやら異世界に飛ばされたようだー
目の前が明るくなると、地面から2mくらいの高さから落とされた。立ち上がり、周りを見てみると、そこは俺の知っている現実世界では無かった。
俺は、「異世界に来た」という事実に対してかなり喜んだ。なんなら調子に乗っていた。
「ふ、ふーはっはっはー、俺の新たなおっぱいに挟まれる新しい最強人生の始まりだー。兎に角無双して酒と金と女だー。」
俺は異世界に来るや否や、かなりの余裕綽々の様子だった。きっと周りに、冷静な人がいればその全員に引きつった顔で、どん引かれるような表情であった。
シンプルに狂人だ。
やばい人、変人、変態、の欲張り三拍子が揃っていた。
それ以上に俺が学校で、ボッチで友達がいなかったような人間であったのはとても必然的であった。
冷静に考えてみれば確実にこれは浮く。物事には必ず理由が絡む。理由の無い現象など無いのだ。
自分でも思うがやっぱりクラスで確実に浮くタイプの性格である。そう言うのって、自分でも自覚しているんだ中々治すのが難しい。
ホント、この世はうまいことできていて、性格が良い奴が結構モテるんだよな。と、自らを理解して、いる振りをしているだけだったのだ。
「うん?ここは、ここは何処だ?うーん何処の森だ?全然見たこと無い。こういうのって普通は、街からのスタートがお決まりのパターンじゃ無いの?始まりの町的なさぁ。どう見てもここは人が踏み込むような場所じゃ無えぞ。」
俺は全く知らない場所に放り込まれていた。
そこは如何にも異世界.....な場所では無くなんの変哲も無い場所である。
俺がかつて生きていた世界に存在する『地球』にある森のようなところだ。
ただ、それもたった一つの違和感についてのことを除いたら、の話だけども。
俺はふと空を見上げた。
異世界でもてっきり俺は青空かと思っていたのたが.....。
「なんだよこれ!。空一面完璧に真っ赤じゃねーかよ.....。」
空は真っ赤に染まっていて、かつての青色のイメージを払拭させられるような、インパクトのある感じだった。
違和感ということよりももはや、そこは恐怖だ。血の空。まるで中二病の世界に来たみたいだ。
「あれあれ?空って普通青と白オンリーのはずだよな。いやぁ、もしかして、それは元の普通の世界にだけに限ったような話だった?いや、だとしてもなんでこの世界の空は真っ赤っかなんだ?もしかして酷く汚れた大気汚染?もしかしたら近くに産業が発達してるのかもしれないな。」
色々考えた末に、この世界はかなり文明的に進んでいて、その産業の影響で汚れた深刻な大気汚染だということに思うことにした。
まあ、冷静に考えてそれ以外の可能性は、きっとあり得ない。
そうだ、あれだ、きっと文明がかなり進んでいるせいで少し空が澱んで見えるんだ。
あはは、そうだ、そうに違い無い。
別に空が変化するほどのモンスターなどこんなところに居るはずが無いのだ。
因みに俺は、今のところ全くなんも持たされていない。
最強のチート【魔剣】とか、全てを破壊し尽くす魔法が放てる【杖】とかそういう類のものはなん一つ無かった。
しかしペルセポネにメーターをMAXにしてもらっはずだ。
だからきっと最強なはずだ。
【時間経過】
先程は、今自分に託された力を完全に確かめるために、試しにそこの木を、思いっきり、全力でぶん殴ってみたんだ。
俺は、何事においても遠慮などしない。
まあ、確かなスーパーパワーさえあれば、こんな木ごときは、ホントすぐに折れ、吹き飛ぶであろう。
単純に、そう思っていた。
ただ、現実は違った。
違った。
木はびくともせず、その代わり俺の手が変な方向に、折れかけた。
ただ、ただ、虫らしきものが、木から数匹飛んいっただけだった。
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