優衣と沙紀

Danzig

第1話

優衣と沙紀



登場人物

霧島沙紀(きりしま さき)

木之下優衣(きのした ゆい)


あらすじ

霧島沙紀と木之下優衣は、中学時代からの大の親友

気の合う二人は、何をするにもいつも一緒。

今日も休みを利用して二人で映画やカラオケを楽しんだ


第一場 公園


沙紀:(独白)私の名前は霧島沙紀(きりしま さき)

沙紀:(独白)私には木之下優衣(きのした ゆい)という中学時代からの大親友がいる。

沙紀:(独白)私と優衣とは昔から何をするにもいつも一緒だった

沙紀:(独白)今日も休日を利用して、二人で映画とカラオケを楽しんできた

沙紀:(独白)その帰り道、公園の脇道(わきみち)を二人で並んで歩いてる


優衣:う~~ん



大きく伸びをする優衣


沙紀:どうしたのw 優衣


優衣:いや~、何か久しぶりに、思いっ切り遊んだって感じがするわね

優衣:私歌いすぎて喉がw 明日ヤバイかもw


沙紀:ははは 優衣はカラオケ好きだからね


優衣:もう大好き でも、歌は沙紀の方が上手けどね


沙紀:そんな事ないわよ


優衣:そんな事あるって、ははは



沙紀:(独白)私は優衣の事が好きだ

沙紀:(独白)勿論、親友として、この気の置けない仲間としての優衣が好きだ


沙紀:(独白)でも、いつの頃からか、その想いの中に恋心が混じっている事に気が付いた。

沙紀:(独白)しかし、それを優衣に告げる事はない・・・



沙紀:(独白)公園を少し過ぎると、高校の野球グラウンドの横を通る

沙紀:(独白)そこには、野球の練習をしている高校生の姿が見える


優衣:お! 高校生君達も、元気にやってますなぁ


沙紀:ホント、土曜だというのに大変よね


優衣:ホント、ホント

優衣:いやぁ青春ですなぁ


沙紀:でも私、あの子達の事、ちょっと羨(うらや)ましいなって思うんだ。

沙紀:私、男に生まれたかったんだよねぇ


優衣:へー、そうなんだw

優衣:どうして?


沙紀:私ね、力強いのって、ちょっと憧れるんだ。

沙紀:なんかこう・・・大切な時に、大好きな人を、ギュッと抱きしめてやれるのって、いいじゃない?


優衣:そう?

優衣:私はどっちかっていうと、抱きしめられる方がいいけどな

優衣:あぁ、ナイト様♪

優衣:なんてねw


沙紀:ははは、優衣らしいわねw


沙紀:(独白)私が優衣に、自分のこの想いを伝える事はないだろう

沙紀:(独白)優衣にとって、私は中学時代からの友人

沙紀:(独白)私も優衣との今の関係が大切

沙紀:(独白)もし、私が優衣に想いを告げてしまえば、おそらく今の関係は終わってしまうだろう

沙紀:(独白)私には、それがたまらなく怖い

沙紀:(独白)だから、優衣にこの想いを伝える事はないのだ


優衣:まぁでも、沙紀って、どっちかっていうと「ナイトタイプ」だもんねw


沙紀:そうかなぁ はは


優衣:そうよ

優衣:私、沙紀のそういうとこ好きよ、

優衣:ホント大好き♪


沙紀:え?・・・


沙紀:(独白)ダメ・・・違う・・・

沙紀:(独白)違うの・・

沙紀:(独白)勘違いしちゃダメ!


優衣:私の事を、ずっと守ってくださいね♪

優衣:ナイト様♪


優衣:私、ナイト様の事を、お慕い申し上げておりますわ♪


沙紀:優衣・・・・それって・・・


沙紀:(独白)私の中で、何かが壊(こわ)れる音が聞こえた気がした

沙紀:(独白)優衣のいう『好き』という感情が、友人に向けてのものであることは、十分わかっている

沙紀:(独白)それでも、何か・・・

沙紀:(独白)まるでダムが決壊(けっかい)するような・・・

沙紀:(独白)そんな、破滅(はめつ)に向かう音が、聞こえた気がした


優衣:え?


沙紀:(独白)しばらく、私達は黙っていた

沙紀:(独白)そして、少しして、優衣がようやく言葉の意味を理解した



優衣:や・・・やだぁ~ もう、何勘違いしてるのよw

優衣:そんなんじゃないってw

優衣:女同士で、何言ってるのよ もうw

優衣:親友として、そういう「ナイト」みたいな沙紀が、好きよって事じゃない


沙紀:・・・・うん


沙紀:(独白)私には、それしか言えなかった

沙紀:(独白)言葉が見つからなかったのだ

沙紀:(独白)笑えばいいのか、冗談を言えばいいのか、

沙紀:(独白)どういう言葉を選べば、この雰囲気が元に戻るのか

沙紀:(独白)わからなかった

沙紀:(独白)それは、例えどんな言葉であったとしても

沙紀:(独白)何かを口に出してしまえば、全てが終わってしまう、そんな気がしていたから・・・


優衣:どうしたの?


沙紀:(独白)優衣が、私の顔を見つめている


優衣:あ・・・ごめん、

優衣:私、何か変な事いっちゃった?


沙紀:し・・・


沙紀:(独白)ダメ、堪(こら)えて!


優衣:え?


沙紀:(独白)それ以上はダメ、やめて!



沙紀:(独白)しかし、いくら自分にそう言い聞かせても

沙紀:(独白)私にはもう自分をどうする事も出来なかった・・・


沙紀:し・・・

沙紀:親友じゃなきゃ・・・ダメかな・・


優衣:沙紀?

優衣:それ・・・どういう事? 

優衣:私・・・沙紀の事、親友だと思ってたけど・・・

優衣:駄目・・・だった?


沙紀:そ・・・そうじゃなくて


優衣:え?


沙紀:親友としての「好き」とかじゃなくて、

沙紀:れ・・れ・・恋愛の対象としての「好き」じゃ・・・駄目かな?


優衣:え!


沙紀:私さ、優衣の事が好きなんだ、ずっと前から・・・・

沙紀:その・・・親友としてじゃなく・・・恋愛の対象として


沙紀:(独白)突然の私の言葉に、優衣が驚いている

沙紀:(独白)それは分かっていた事・・・

沙紀:(独白)優衣はそんな風に、私を見ていなかったのだから


優衣:えっと・・・

優衣:沙紀が、そんな風に私の事思っててくれたなんて、私、考えた事もなかった


沙紀:そう・・・よね


沙紀:(独白)優衣の精一杯の優しさが、伝わってくる

沙紀:(独白)親友だと思っていた同姓から、突然告白をされれば、誰だって戸惑うでしょう

沙紀:(独白)そんな事は分かってたのに・・・・

沙紀:(独白)でも、私にはもうどうする事も出来なかった



沙紀:(独白)しかし、不思議と優衣に告白した事を、後悔はしていなかった

沙紀:(独白)優衣への想いが、恋心だと気づいてから、

沙紀:(独白)いずれ、こうなるだろう事は、分かっていた事だから・・・

沙紀:(独白)それが、たまたま「今日になっただけ」なんだろうと思っていた



沙紀:(独白)少しの沈黙の後、私は優衣に別れを告げる事にした

沙紀:(独白)ごめんね優衣・・・

沙紀:(独白)もう一緒にはいられないね


沙紀:ゴメン優衣・・・・でも私、真剣だったの

沙紀:本当は、ずっと言わずに、我慢するつもりだったんだけど・・・


沙紀:でも、さっき優衣が「好き」って言ってくれたとき

沙紀:私の気持ち・・・もう抑えきれなくなっちゃって・・・


沙紀:こんな事打ち明けても、優衣が困るだけだって、分かってるし

沙紀:こんな事言い出しちゃったら、もう今までどおり、優衣と一緒にはいられなくなる事も分かってる


沙紀:でも・・・


沙紀:でも、このままじゃ、優衣を騙してるような気がして

沙紀:ううん、優衣だけじゃなくて、自分の気持ちにも嘘ついてる


沙紀:これ以上、嘘をつき続けるなんて・・・もう私には出来ない

沙紀:・・・・出来ないの


優衣:沙紀・・・


沙紀:ゴメンね優衣・・・


少しの沈黙


沙紀:私・・・もう行くわ


立ち去ろうとする沙紀


優衣:まって!


沙紀:え?


思わず衝動的に沙紀を呼び止めた優衣


優衣:あ・・・あの・・・さ

優衣:はは・・びっくりしちゃったw


優衣:正直言うと、今でも、なんだか良くわかってないのかもしれない


沙紀:優衣・・・


優衣:でも・・・うれしかったわよ


優衣:わ、私・・・沙紀の事が好きよ

優衣:勿論、今は親友として好きだけど・・・



優衣:私・・・ね

優衣:沙紀の恋人になれるかどうか、やってみる

優衣:だって・・・大切な沙紀とこのまま離れちゃうのは、イヤだもん


沙紀:優衣・・・


優衣:ね♪


沙紀:ありがとう、優衣


沙紀:(独白)自然と涙があふれてくる

沙紀:(独白)優衣の優しさが、大きさが、私にはとても救いになった


優衣:何よ

優衣:泣かなくてもいいでしょ


沙紀:うん


優衣:これじゃ、どっちがナイトだか分かんないじゃない


沙紀:うん


優衣:そっか、

優衣:これから遊びに出かけるときは、デートって事になるのね


沙紀:うん


沙紀:(独白)こうして私と優衣は、友人以上恋人未満の関係としてやっていく事になった



沙紀:(独白)そして数週間が過ぎていった



第二場 繁華街


街を二人であるく沙紀と優衣


沙紀:(独白)私と優衣は、これまで通り、休みを利用して、定期的に会っていた

沙紀:(独白)以前と比べて、会う頻度が高くなったわけではないが

沙紀:(独白)そんな事は全く気にならなかった・・・


沙紀:(独白)でも、最近、優衣の元気がないように感じる

沙紀:(独白)電話でも、Lineでも、優衣の言葉数は少なくなっていた

沙紀:(独白)私はそんな優衣を、なんとか元気づけたいと思っていた


沙紀:(独白)そんな日曜日


沙紀:ねぇ、優衣、今日の映画面白かったね


優衣:うん・・・


沙紀:そういえばさ、今度の日曜で、二人が付き合い始めてから、ちょうど一ヶ月じゃない


優衣:そうね・・・


沙紀:だからさ、今度の日曜はお祝いに、ケーキバイキングなんてどう?


優衣:うん・・・いいわよ


沙紀:うん、決まり!

沙紀:で、この後どうする?

沙紀:何か食べて帰る? 

沙紀:それとも、カラオケでもいく?


優衣:うん・・・


沙紀:(独白)元気のない優衣

沙紀:(独白)どことなくどころではない

沙紀:(独白)見るからに元気がない


沙紀:どうしたの優衣? 元気ないじゃない。

沙紀:何かあったの?


優衣:ううん・・・

優衣:何でもないわよ


沙紀:そう?

沙紀:この頃の優衣、なんだか少し元気がないみたい


優衣:そんな事ないわよ

優衣:今日はちょっと、疲れちゃったのかな


沙紀:そっか、じゃ今日はもう帰りましょう


優衣:うん・・・ごめんね


沙紀:(独白)そして、私達は駅へ向かった


第三場 駅のホーム


沙紀:(独白)駅のホームで、しばらく二人はベンチに座って、電車を待っていた

沙紀:(独白)優衣は、始終なんだか落ち込んだ様子だった

沙紀:(独白)なぜだろう、体の具合がわるい訳ではなさそうなのに・・・

沙紀:(独白)何か落ち込んでいるような、悩んでいるような、そんな感じだった


沙紀:(独白)しばらくして、電車の到着をしらせるアナウンスがながれる

沙紀:(独白)私達は電車に乗ったが、座る席はなく、二人でドアの近くに立っていた


沙紀:心配だから家まで送るわね


優衣:いいわよ・・・そんな


沙紀:いいって、いいって

沙紀:私がそうしたいんだから   ね。


優衣:・・・うん


沙紀:(独白)しばらくして、二人は地元の駅で降りた



第四場 帰り道


沙紀:(独白)優衣の家までの帰り道

沙紀:(独白)私達は並んで歩いていた

沙紀:(独白)遅れがちになる優衣の歩調に合わせながら

沙紀:(独白)何とか優衣に、元気になってもらいたい

沙紀:(独白)その事で私の頭の中はいっぱいになっていた


沙紀:優衣、ありがとうね。 

沙紀:私、優衣がいてくれて、本当によかった


沙紀:(独白)優衣を見ず、もうすっかり暮れてしまった空を、見上げながら私は言った

沙紀:(独白)優衣の返事はなかった


沙紀:優衣、それでね、今度・・・


優衣:・・・・ぇ・・・・ぇ・・・・


沙紀:(独白)その時、私は優衣のすすり泣く声に気が付いた


沙紀:優衣?


優衣:・・・・ぇ・・・・ぇ・・・・


沙紀:(独白)優衣はすすり泣くばかりで返事をしてくれない

沙紀:(独白)本当にどうしてしまったんだろう


沙紀:優衣? 大丈夫?


優衣:・・・・ぇ・・・・ぇ・・・・


沙紀:(独白)優衣のすすり泣きは次第に大きくなっていく

沙紀:(独白)何かこらえきれなくなったような感じに・・・


沙紀:優衣? 気分でも悪いの?


優衣:そうじゃないの


沙紀:優衣・・・じゃぁどうしたの


優衣:そうじゃないの・・・


沙紀:そうじゃない・・・って、

沙紀:どういう事?

沙紀:何かあったの?


優衣:ごめんなさい・・・・

優衣:沙紀・・・・ごめんなさい・・・・


沙紀:優衣・・・そんな・・・

沙紀:何言ってるの?

沙紀:「ごめんなさい」じゃ分からないわよ


優衣:ごめんなさい・・・

優衣:やっぱり・・・・やっぱり・・・私・・・


沙紀:優衣・・・


沙紀:(独白)その時になって、私はようやく、すべてを理解した

沙紀:(独白)優衣の気持ちを

沙紀:(独白)あれから優衣が、どんなに悩んでいたのかを

沙紀:(独白)それを知らずに、私だけが浮かれていたのかを

沙紀:(独白)そして、それが、どれだけ優衣を苦しめていたのかを・・・


優衣:どうしても駄目なの

優衣:どんなに一生懸命に沙紀の事・・・


沙紀:(独白)泣きじゃくる優衣をみて、私は、どうする事もできなかった・・・


優衣:恋人に・・・恋人になろうって、どんなに思っても

優衣:どうしても、思えないの


優衣:大好きなのに・・・・

優衣:私、沙紀の事、こんなにも、大好きなのに・・・・


沙紀:優衣・・・


沙紀:(独白)もうこれ以上、優衣に無理強い(むりじい)をするわけにはいかない

沙紀:(独白)そして、私達の関係も、これでもう終わりだろう・・・

沙紀:(独白)この先、たとえ、どれだけ時間をかけたとしても

沙紀:(独白)多分、もう二度と、昔の関係に戻れる日は来ないだろう


沙紀:(独白)そして、私はただ、その事実を、受け入れるしかないのだ


優衣:どうして・・・どうして、あんな事言ったのよ

優衣:どうして、親友じゃいけなかったのよ

優衣:え~ん(泣き声)

優衣:沙紀のバカ


沙紀:本当にごめんね、優衣


優衣:バカ


沙紀:(独白)優衣の一生懸命だった気持ちが、痛いほどわかる

沙紀:(独白)本当に、優衣には苦しい思いをさせてしまった


沙紀:ごめんね優衣

沙紀:辛い想いさせちゃって

沙紀:本当にごめんなさい


優衣:どうして・・・

優衣:どうして、親友じゃいけないの?

優衣:親友なら、今まで通り、ずっと楽しくやっていけるじゃない


沙紀:ごめんなさい


沙紀:(独白)私には、ただ、謝る事しかできなかった


優衣:私、沙紀と離れたくないよ


沙紀:優衣・・・


優衣:お願いよ沙紀、親友として、もう一度はじめから・・・


沙紀:ごめんなさい、優衣・・・

沙紀:でも、 もう、駄目なの


優衣:沙紀・・・


沙紀:親友じゃ駄目なの

沙紀:私の気持ちが、その一線を越えてしまったの

沙紀:優衣・・・あなたを愛してるから もう親友じゃいられないの


優衣:わからない! 

優衣:私、わからないわよ!


沙紀:ごめんなさい  

沙紀:私の気持ちばかり押し付けちゃって・・・・


沙紀:優衣にこんなに辛い想いをさせるんだったら

沙紀:やっぱり、あの時に分かれてしまった方がよかったのかもね


沙紀:私のせいで、辛い想いさせちゃって、本当にごめんなさい


沙紀:(独白)ここで涙を流すわけにはいかない・・・

沙紀:(独白)ここで涙を流してしまったら、もっと優衣を苦しめてしまう

沙紀:(独白)お願い・・・もう少し・・我慢して・・


優衣:沙紀


沙紀:もう・・・ここで分かれましょう

沙紀:それがきっと、優衣の為にはいいと思うの


優衣:沙紀・・・


沙紀:ありがとう優衣、短い間だったけど、夢が叶った気がした

沙紀:優衣と心が通じ合えたと思えて、本当に嬉しかったわよ

沙紀:私はもうそれだけで十分・・・


優衣:沙紀・・・


沙紀:デート・・・楽しかったわよ


優衣:沙紀・・・イヤ・・・イヤ

優衣:沙紀と離れるなんて、イヤ

優衣:もうこれっきりなんて・・・


沙紀:さようなら優衣

沙紀:ゴメンね・・・・ありがとう・・・


優衣:沙紀・・・・いかないで、お願い


沙紀:もう送ってあげられないけど

沙紀:気をつけて帰ってね


優衣:イヤ・・・・イヤ



ゆっくりと立ち上がり歩き出す沙紀


沙紀:じゃぁ・・ね


優衣:沙紀~



沙紀を引き止めたいが理性と感情の狭間で身体が動かない優衣


優衣:沙紀~


沙紀:(独白)背中から聞こえる、優衣の声を聞きながら

沙紀:(独白)私は、もう二度と振り返ってはいけないと、自分に言い聞かせていた

沙紀:(独白)そして、優衣の視界から、私が消えてしまうまで、

沙紀:(独白)「止まってはいけない」と何度も言い聞かせていた

沙紀:(独白)そう言い続けていなければ、崩れ落ちてしまいそうだったから


沙紀:(独白)ごめんなさい、優衣

沙紀:(独白)そして、ありがとう

沙紀:(独白)私とずっと友達でいてくれて

沙紀:(独白)一時的でも、恋人になってくれて・・・


沙紀:(独白)もう・・・涙が・・・こらえていた涙が・・・


沙紀:・・・・ぇ・・・・ぇ・・・・・

沙紀:え~ん(声を上げて泣く)・・・・・



泣きながら、歩き続ける沙紀


終わり

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優衣と沙紀 Danzig @Danzig999

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