私の創作論 〜日々なんとなく思っていること〜
まぁじんこぉる
第01話:文芸は滅びゆく運命なのか?
創作界隈にいると色々な人がいると思うんですけど、今回は無理やり「ラノベ派」とそれ以外の人を「文芸派」と定義して話を進めてみようと思います。つっこみは分かります。ミステリーとか大きな分野もあると思いますが、今回はミステリーも文芸派ってことで許してください。なぜならデータを調べきれなかったのですw。
さて本題、創作界隈にいるとラノベ派と文芸派って犬猿の仲ですよね。あれ見ていて気持ちいいものじゃないですよね。ラノベはラノベの良さがあって、文芸は文芸の良さがあるって私は思っちゃうんですが、なんか熱くなっちゃう人、多いんですよね。
ちなみに私はweb創作界隈に来たのは最近でして、去年の9月が初投稿でしたから、まだ1年も経っていない感じです。ちなみに私は今は文芸派です。この「今は」ってところがポイントでして、なんというか文芸派のレベルの高さについていけずにラノベに来たってのが本当のところなのです。去年、カクヨムコンで異世界ファンタジーを書いていたくらいですからw
で、結局、ラノベ世界でも競争に勝つことができず、文芸派に戻って今に至るってかんじですね。
で、この界隈でよく言われる「文芸はラノベに駆逐される」なんて論調があるので、本当かどうか調べてみました。そう私は投機家ですので数字以外は信用できないのですw。世の中には「出版月報」なんてものがあって、それで調べた人がいたので、そのデータをお借りしただけなんですけどね。で、その結果が下記になります。えっと前提として、ラノベは文庫で全部出ているって仮定で話をさせてくださいね。
年数:ラノベのシェア/文庫本全体の売り上げ高
2011年:20.8%/2446億円
2012年:21.4%/2740億円
2013年:19.3%/2319億円
2014年:18.5%/2176億円
2015年:18.6%/1957億円
2016年:18.9%/1860億円
2017年:18.7%/1752億円
2018年:17.5%/1596億円
こう見るとわかるんですが、文庫本全体が市場の規模としてシュリンクしているのは事実です。でもラノベがシェアを減らしているところを見ると、ラノベ市場が文庫本の売り上げの減少以上にシュリンクしていることが分かりますよね? なんのことはない、本屋のコーナーの結構な場所を占めているラノベは、今苦境に立たされているんですね。じゃあ、なんでこんなことが起きているのでしょう?
この原因って諸説あるのですが、私が思う有力な説は文春オンラインの説かなって思っています。カクヨムではさすがに紹介ができませんので、興味がある人は調べてみてくださいね。なかなか興味深いことが書いてありますよ。
ってことで、そんなことはどうでもよくて、「書籍化作家」になりたい私は、文芸派なので、このデータは追い風なわけなんです。だってラノベがシェアを減らしている分、他のジャンルにもおこぼれがあって、もしかしたら私が勝負している文芸がシェアを奪っている可能性があるんですもの、これはチャンス到来ですよ! なんて思っていた時期が私にもありました。
結論から先に言えば、文芸の方がきついんです。理由は2つあります。
①新人賞が少なすぎる
②文芸は寡占が酷すぎる
①に関しては調べればすぐわかりますよね? ラノベの新人賞はめちゃくちゃ多くありますし、ラノベ専門の出版社は数多くあります。しかもですよ、webで公開したものも応募できるし、使いまわしもOKな賞が多いんですよ。こりゃ、やる気でますよ。
それに比べ文芸の賞といったら、笑っちゃいますよ。純文学に5大賞があるんですが、条件はこんな感じです。
・新潮新人賞(新潮社)
(2024/3/31締め切り/400字原稿250枚以内/400字原稿0枚〜250枚/未発表のみ)
・文藝賞(河出書房社)
(2024/3/31締め切り/400字原稿400枚以内/400字原稿100枚〜400枚/未発表のみ)
・文學界新人賞(文藝春秋社)
(2024/6/30締め切り/400字原稿70枚〜150枚/未発表のみ)
・群像新人文学賞(講談社)
(2024/10/30締め切り/400字原稿70枚〜250枚/未発表のみ)
・すばる文学賞(集英社)
(2024/3/31締め切り/400字原稿200枚〜500枚/未発表のみ)
これ見て気がついてもらえます? そうなんですよ、ネットに1回でも投稿したらもう出せないんですよ。純文学というか文芸の世界って。だから嫌なんですよね。しかも他の新人賞に応募したものは受け付けないっていうんですよね。ひどくないですか? これ。
しかも締め切りが同じなの多いでしょ? もちろん重複応募はダメ、他の新人賞に出したのはダメ。ダメダメ尽くしなわけですw。これじゃあエンタメ小説しか勝てないんですよ。じゃあ、エンタメ小説で勝負しようと思うじゃないですか?そうもいかないんですよ。
例えば私が好きなSF。SFって長編を応募できる賞って、ハヤカワSFコンテストしかないんですよね。もう笑っちゃうでしょ? じゃあ他の賞に出せばいいと思ったら、他のエンタメの賞もラノベの賞ばかりなんですよ。
つまりですよ。私みたいな文芸派は、応募する賞がメチャクチャ限られているんです。しかも、その数少ない賞は「web公開したものはNG」とういうのが多いんですよ。だから私みたいな「web作家w」は、自分の小説を1回も読んでもらえることなく、HDDの肥やしにしていく日々をおくっているというわけです。ね、なかなかきついでしょw
で、次に考えるのが②です。「②文芸は寡占が酷すぎる」これw。これですね、本屋で平積みにされている本をみればわかるんですが、同じ人の本ばかり平積みされていると思いませんか? そうじゃないという人の意見は聞きません。同じ人ばかりです。言い切りますw。
さっきの新人賞の話もそうなんですが、結局、新しい人が出てくるチャンスがラノベより圧倒的に少ないのが文芸の世界なんですよね。だからラノベが書ける人はラノベで勝負をした方がいいという結論だと思うのですが、ラノベが書けない私にとっては悲しい現実なんですよね、これw
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