新卒地方公務員、パワハラで適応障害になる

神山モン

序章 なんで【こんなところ】に来たの?

【10年経った今、誰かに伝えたい】

「なんで【こんなところ】に来たの?」


これは当時の上司Bさんから言われた言葉である。


大学卒業後、新卒で地方公務員に従事。

地元の町役場に就職した。


しかし、Bさん含め様々な人から様々なパワハラを受けることになる。


就活に励み、進路に悩んだ末に選んだ職場はBさんの言う【こんなところ】だった。


ストレスに耐えきれず結局、入職3年目に入ったところで適応障害になってしまった。


そのまま逃げるように退職。


あれから10年が経った。


その間、在職中に起きたことついては口をつぐんできた。


理由は話しても誰にも理解されないだろうという恐怖心があるから。


話そうとすると動悸がする。


でも、10年経った今は


理解されなくてもいいから地方公務員(町役場)の実態と、パワハラでメンタルを病むとはどういう感覚だったのか。


私の目線で感じたことを誰かに伝えたい。


と思ったのである。


2020年6月からパワハラ防止法が施行されて、パワハラは労災認定基準に加わった。


パワハラによって精神疾患を患った場合、労災として認定してもらえる可能性が高くなり、最近ではパワハラによる労災認定の件数は100件を超えた(※)。


この10年で少しずつパワハラによる精神疾患への理解が進んだと感じる世の中で、私の話も誰か1人くらいの心に届くのではないか。


そう思い、体験談を書くことにした。


初めに、なぜ私が【こんなところ】に来てしまったのか。


その理由から書こうと思う。



※参考

厚生労働省

令和4年度「過労死等の労災補償状況」を公表します

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_33879.html










  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る