第8話 若返り

それは残酷な呪いだった。

年を経るごとに肉体の時が遡る。

立派な角は縮み、漲っていた身体は未成熟に。


「とうとう子を成せなくなってしまいましたね」

「我が子に希望を託したかったが」


夫婦は知らない。

新たな命が芽生える度、無へと遡っていたことを。


それは残酷な呪いだった。

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