永い旅路の終わり……シン・エヴァ。

 さんざん、エヴァに対して「許すまじ」なんてうそぶいていた私ですが……ひょんなきっかけでシン・エヴァ「観てしまいました」。


 感想ですか?


 もしかしたら広げたくなかった風呂敷を広げちゃって「あ〜でもない、こ〜でもない」と原理主義者、コアファン、そして一般社会からも批判され、疲れきって……今の奥さんと出逢わなかったら庵野さん……ひょっとして……。


 と、庵野さん自身、そして「エヴァに取り憑かれた者達」が永い旅路の末、辿りつき観た「風景」は……


「凡庸」の世界だった。


 ゼーレという「オカルト組織」に国連も世界も牛耳られ、ネルフという「オカルト下請け機関」に街は武装化され、得体の知れない最も乗りたくないロボット(ロボットって言うな!はい、わかってますよ)アンケート20年連続No. 1みたいなものに、思春期真っ只中の少年、少女達が「無理やり」乗せられて、使徒などという、これまた得体の知れない存在と戦う。


 人類補完計画なる、ぶっちゃけ皆殺ししちゃうね……みたいな狂気の沙汰に普通に暮らしている一般人は巻き込まれ「それ」を肉付けする為に難解な用語を用いたり、宗教観を取り入れて考察マニアの方々の興味を惹きつける。


「???」シン・エヴァを観終わった方々の感想はこんな感じでは。


「わかんなかったから、もう一回観よう」とか閉館まで居座ってやる……なんて今の入れ替え制の映画館(シネマコンプレックス)ではできませんからね……もう一度お金払ってまで観ようとは……。


 そのうちネットでシン・エヴァの考察、解釈がたくさん溢れるから、それを観て「補完」すればいいや……そんな感じでしょうか?


 今時の若い世代も、TVシリーズからオンタイムで追いかけてきた世代も、エヴァが人生のメインストリームではない……なくなった。


 特にオンタイム世代は、時の流れの中、就職して、結婚して、子供が産まれて、子育てに悩み、会社ではそこそこの地位に就き、上から下からの板挟みに苦悩し、なんとなく将来が「見えて」こんなもんかな?と納得し……「シン・エヴァかぁ、昔はTVシリーズをめぐって友達と尖った持論をぶっていたなぁ……」と空を見上げ、ちょっと懐かしみ、そしてまた現実の暮らしに戻ってゆく。


 あれ?話が脱線しましたね。


 えっ、加持さんとミサトさんの子供?


 えっ、アスカはアスカではない?


 難解な用語のオンパレード。


 ん〜〜っ……


「変よこれ!絶対変っ!」はいっタラコ唇のミドリちゃん……あなたの感じ方が正解。


 私も、溢れているネット上での考察、解釈を見て「補完」します(みなさんお詳しい)。


 なんか、ループしてるとか、ユイがどうのこうの、マリがどうのこうのとか、レイ、アスカ……え〜っと原理主義者、コアファンの皆様の考察、解釈を「楽しみたい」と思います。


 ラストでしょ……。


 レイとカヲル君……アスカもいますねぇ。対面するホームにシンジ君……(互いに関係性はない)。


 庵野さん……今の流行りを取り入れた「まさか」の異世界(現代日本)転生ですか?




 それとも……並行世界の風景?


 シンジとマリはこの現代社会で最初からやり直しというボーナス発動……そしてここまで成長……で「あの世界」にシンジとマリはいないけど、アスカ、ケンスケ、トウジ、リツコそしてタラコ唇ちゃん達は歯を食いしばって生きてゆく。


 もちろんこの並行世界にも「彼ら」はいるけれど、年齢も出身地も関係性もオールシャッフルで「交わる」事はない……。


 あっ、関係ないけどミサトさん……爆死がお好きですね……。


 んで、ゲンドウとユイも、シンジの親をやっていたり……。


「父さん、母さん……会わせたい人(マリ)がいるんだ。」


「そうか……」


「まぁ、シンジもそういう年頃になったのね」


 そんな「凡庸」な家族の風景。


 そんな「凡庸」な恋愛。


 シンジの声優を変更したのも「それ」を強調したかった?(緒方さんでもこなせるはずなのに……それとも単なる声変わり?)




 サラリーマンのシンジ……


 OL?のマリ……。


「なにこのダサいチョーカー……シンジに似合わないから外すね……」


 加持ファームから、スイカお取り寄せしてるかも……。




 そんな「凡庸」な街(私の住んでるところも凡庸な街なのでご容赦を)で展開される日常。


 だから……いい。


 もしこれが港区あたりのタワマンの最上階で富裕層のシンジが夜景を見ながら……


「うなる程カネがあるから、やりたい放題だぜ、マリ……」なんて高級シャンパン飲んでるラストだったら「気持ち悪い」でしょ。


 私達の人生と日常にシンクロした結末……。


 これでいいんじゃないでしょうか。


 まぁ「夢オチ」ってプランも……


「あっ、ついうたた寝を……にしてもリアルな夢だったなぁ……あっ、マリ……」


 マリに手を引っ張られ、走り、こう思う。




「今まで読み専だったけど、ちょっとカクヨムあたりで小説書いてみようかな……」


「タイトルは……」





 新世紀エヴァンゲリオン……。




 こいつなに言ってんの!とか、ちっげーよっ、どういう解釈してんだよっ!とか怒らないで下さい。


 すいません、すいません、すいません〜っと。




 庵野さん……お疲れ様でした。


 ある意味、過剰にエヴァになにかを求める私達すべてが「使徒」だったのかもしれませんね。


 だから安心して……




「もうエヴァに関わらんといて下さい」


 本人も、そう思ってるんでしたか?


 重ねて……お疲れ様でした。


 そして「シン」にあやかろうと庵野さんにまとわりつく「ハイエナ達」……


 ちっとは自分らで「考えろ!」……。


 はいっ、これにて私の永いエヴァの旅路は終着しました。


「いやぁ映画ってホントに素晴らしいですね……それじゃ、サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ……」




 んで……映画って……




 90分くらいがちょうどよくないですか?


 終劇




 今回は、ここまで……。


 余談ですけど……よあそびって打ったら変換の一発目でYOASOBIって出てきた(iPhone 13で日本語入力もデフォルトのまま)んですけど、学習してる?「知ってるぞ」みたいな。


 信じるか信じないかは、あなた次第です。


 次回は……PVも伸びないから、もう……。


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