モビルスーツ売るなら……

 スモール・モビルスーツ……ジャブロー店


「いらっしゃいませ!」


「あのう、モビルスーツ買取りお願いします」


「はいはい……あ〜量産型ジムですね」


「こんなありふれた機種、買い取ってもらえますかねぇ」


「大丈夫ですよお客さん……なんだかんだ言ってジムは売れ筋ですから。メンテしやすいし、パーツの融通は利くし、女性でも扱いやすいですから」


「そ、そうですか」


「お客さんの機体はキズもないし、コクピット内も綺麗だから、高値で買取りますよ……外の展示見ました?ほとんどジムかボールでしょ。結局こういう何気ないモビルスーツ類が売れるんですよ……んで、買取り金額は、こんなもんで……」


「こんなに高値で……じゃぁ、お願いします」


「ありがとうございました〜」


「はいはい、いらっしゃいませ」


「えっ、修理ですか?じゃぁ、機体を拝見しますね……ん〜っ、ジオングですか。お客さん、持ち込んでくる場所間違えたねぇ……サイド3店だったらよかったのに……んえっ?脚をつけてほしい?いやいやお客さん、これはこういうものだから……えっ、つけてくれないとアクシズを落とすってぇ〜……」




「わかりましたよ……じゃぁ、1週間ほどお預かりしますね……えっ、代モビルスーツがないかって?ん〜今ご用意できるのはキュベレイしかないですけど、いいですか?」


「いやお客さん、そんなに怒らないで下さいよ。他に行ってもらっても構わないんですよ」


「はい、ありがとうございました〜」


「ふうぅ……はい、いらっしゃいませ」


「買取り希望……あぁ〜、ガンダムですかぁ……あのガンダムですねぇ……お客さん、すっごい高値がつくと思ってるかもしれないけれど、こーゆー試作機上がりのモビルスーツは需要がないんだよねぇ〜……みんながみんな、ニュータイプじゃないから」


「えっ?オヤジにもぶたれた事ないのにって……とんだカスハラだなぁ……んまぁ、歴戦の英雄機だから少し勉強して、この金額でいいですか……」


「はい、ありがとうございました〜」




「あ、あ、あ、あのう……」


「はい、いらっしゃいませ」


「エ、エ、エ、エ、エ、エアリアルのか、か、買取りお、お、お願いしますっ!」


「あぁ、今が旬のエアリアルですか……お客さん、もう少し寝かせておいたら高値がつくかもしれないけど、どうして売るなんて気になったの?」


「お、お、お母さんが、売っちゃえって」


「う〜んこれ、操縦がエグいからなぁ……パーメットスコアとか一般人は耐えられないから……それに、お母さんの怨念とか、人ならざるもの逹が憑いちゃってるからちょっと買取りは……あっ、お友達が乗ってきたアスティカシア高等専門学園の機体なら、初心者用として需要があるので、意外と高値で買取りできますけれど、どうしますか?」


「わ、わ、わ、わかりました……じゃぁ、それでお、お願いしますっ……あ、あ、あぁ、待って下さいミ、ミ、ミオリネさぁ〜ん……」


「ありがとうございました〜」


「ふぅぅぅ…今日は忙しいなぁ……」




「父さんが、ここに来いって……」


「はい、いらっしゃいませ」


「逃げちゃだダメだ、逃げちゃだダメだ……あのう、初号機の買取り……お願いします」




「買取り不可っ!!!」


「閉店ガラガラ……」


「ふうぅぅ……危ない、危ない……」


「とりあえず、今日買取りと修理で仕入れたモビルスーツに、ゴルフボール入れた靴下でぶっ叩いておいて!」




「あっ……除草剤撒かなきゃ……」


 はい……今回はここまで。


 次回は……ハリウッド?


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