第225話 ◆チャンネル再び1
◇◆◇ 9月18日21:30 ◆◇◆
伊達家のリビングで四条がパソコンをひろげ、画面を伊達
そこに書かれた華やかな文字。
――【樹子姫のGoTo
そして愛らしいチャンネルのメインパーソナリティー【
『こんにっちゃーん!』
挨拶の後、次々とコメントが投稿される。
――こんにっちゃーん!
――こんにっちゃーん!
――生きがい
――待ってた
『今日は緊急で動画作ったからこんな変な時間になっちゃった! ごめんね~?』
――可愛いから許す
――は?許さんぞ?許さないから3時間くらい声聞かせろ
『うんうん、頑張って放送するね~! それじゃあ今日の動画はコレ! デデン!』
樹子姫の声と効果音が被る。
『題して【海老名の悲劇と幸運!クラン【
――知ってた
――知ってた
――むしろ遅いぞいっちゃん
――↑ここまで知ったか↓ここから初見
――知ってた
――全国ニュースだったしな
――今日、それしか話題ねーよな。まぁ仕方ないけど
『はわわ~? 皆手厳しいよぉ……でも、他のコンテンツと一緒にしてもらっちゃ困るんだよぉ?』
――マジか
――ktkr
――流石いっちゃん!
――新ネタきたか
『ふっふっふ~! ネタは新鮮じゃないとねっ! それじゃまずはおさらいからいってみよ~っ!』
その後、クラン【命謳】の活躍がダイジェスト形式で流れ始める。
――これって結局、あの猫ニキなんでしょ?
――↑そう。
――
――どこが無恵だよ。魔法も剣も山井以上に使えてるじゃん
――恵まれてるよな
――↑ずっと天恵が発現しなくて、Gランクの底辺で戦闘すら出来なかった期間がおよそ3年。かなり大変だったみたいだぞ
――↑何者だよ
――↑八王子支部所属の天才だよ。
――パイセン、ちっすちーっす
――昔からわりと天才の中じゃ有名人だったけど、ここにきて開花した。俺、アイツが掃除の仕事してる度に笑ってたわ
『おぉ~、視聴者の中にも伊達きゅんを知ってる人がいるんだね~。いっちゃん嬉し~!』
――伊達きゅんって何なんですかね?
――いっちゃんを独り占めする気ですか?伊達きゅん許すまじ
――つーか川奈の動きやばくね?ミスリル装備ばかりに気を取られてたけど、この動き……
――おい君、川奈とは何だね?ららちゃんと呼びなさい。そして平伏しなさい
――誰も鳴神が特攻服着てる事に関してはスルーなの?
――平常運転じゃん
――おかしいところなんてなかった
――マッチし過ぎてわからんかったわ
――違和感が仕事しないな
――グレーターデーモンより悪魔してるじゃん、こいつ
――それなら山井だろ
――たっくんでーす^^
――↑たっくんとか気安過ぎるだろ
――たwwwwっwwwwくwwwwんwwww
――山井に見られたら斬り刻まれちゃうぞ
――本人だからだいじょーぶでーす!^^
――情報開示されて嘘バレしてBANされればいいと思う
『ん? わ、わ? ちょちょちょぉ!?』
――どうしたいっちゃん?
――こんにっちゃーん^^
『い、今伊達きゅんから
――いっちゃん終わったな
――無断だったかー
――伊達きゅんオコ?オコなの?
――いっちゃんやっちゃったな
――解散
『えと……「ウチの山井がコメント荒らしてごめんなさい」だって……』
――くそわろた
――生ける伝説軽すぎて草
――草
――伝説は重くても本人が軽い
――【命謳】をよろしくー^^
――いや、これはない
――絶対山井じゃねーよ
――ないないない
『わ、わ!? 大物だよ~!?』
――ナニコレ?
――すごく・・・大きいです
――SSモンスター【サタン】。過去出現した例は1回だけ。40年近く前だって
――↑㌧クス
――ダブル外に出てるってヤバくね?
――伊達が仕掛けた。
――お、一体仕留めた!
――ファイアランス。火魔法。【大魔導士】から発動可能
――このチャンネルの視聴者、ガチの人ばっかやん
――↑そらそうやろ
――いっちゃんがSSだしな
――いっちゃんならこのサタンってやつ倒せるの?
『う~ん……いっちゃんには無理、かな?』
――山井いるし倒せるんじゃね?
――たっくんでーす^^
――↑お前はもう黙ってろ
――つーかいっちゃんでも倒せないのか
『私の天恵は、一対一向けじゃないんだよね~』
――初耳だわ
――わいもや
――いっちゃんが自分の天恵の事を話すの、滅多にないからな。初出じゃね?
『まぁまぁ、それは今度ね? 今は【命謳】の動きを観ようよ~』
――あ
――カメラァアアアアアアアアア!?
――この距離から気付くのかよ。バケモンじゃん
――サタンだしな
――ルシファーとも言う
――は? 何で伊達がいんの?
――玖命がららちんのシールドバッシュで跳んだんだよー^^
――そういう嘘いらないから
――いやマジだよ。検証班のお墨付き
――この記者の声、完全に堕ちてますね。ありがとうございました。
――ここからでも堕ちれる恋があるんですか!?
――伊達が言ってる邪魔しない約束ってどういう事?
――何か、このカメラマンと女記者に【命謳】が取材受けてたらしいよ
――このスクープって確かKWN堂だろ?
――月刊
――マジか、今のタイミングの取材だと来月号かな?
そんな皆の疑問の中、
――それは教えられませーん^^
守秘義務は守られた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます