第7話 8月5日 管理者接触
8/5 午前練の練習後にあわせ、俺達は再び集まった─
先に集まったのは、俺、健人、続いて練習後の奈緒、結衣が合流した。
奈緒と顔を合わせるのはあの夜以来だったので、どんな顔して会ったら─と少し戸惑った
奈緒&結衣「こんにちわ〜、お待たせしました。」
健人「おつかれー! またハンバーガーとかあるから、適当に食べな」
奈緒「えぇーっ!いいんですか!? またまたありがとうございますっ! 頂きますっ!」
結衣「ありがとうございます。頂きます。」
俺「─奈緒ちゃん…おつかれさま…」
奈緒「あ… 太陽先輩… おつかれさまです… この間は… ありがとうございました…」
俺「あ… いや… 俺のほうこそ…」
なんだか微妙に気まずい─
健人「太陽、今日は彩ちゃん来るのか?」
俺「…あ、ああ、少し遅れるって言ってたけど、来るよ」
健人「よしっ!じゃあ、彩ちゃん来たら始めようかね? それまで食べながら待ってよっか」
奈緒「そうですね─ あ!彩先輩っ!」
彩「こんにちわー。お待たせー。」
俺「彩─」
数日振りに見た彩は、少し痩せたような気がした─
健人「彩ちゃん、ひさしぶり! 大変だったな… ごめんな。なにもできなくて…」
彩「ううん、そんな…」
奈緒「彩先輩… ごめんなさい… 」
彩「えーそんな… なんで奈緒ちゃんが謝るの?」
結衣「…っ彩先輩っ…ごめん…なさぃっ…ごめんなさいっ… わたしっ……ぅぅっ…」
彩は結衣の頭にそっと手を置く─
彩「─怒ってないよ。─結衣ちゃん、気付いてあげれなくてごめんね。命令、辛かったね。わたしは、もう大丈夫! その後、太陽くんに協力してくれてるんだもんね。ありがとね。もうさ、わたし達みたいな思いをする人出したくない─。わたし達で、サイトの謎解き明かして、管理者もキングとかってのもぶっとばしてやろ? ね? これからも、力貸してね!」
俺「──彩──」
結衣「…ぅぅっ…はびっ…はびっ…ばりがとう…ぐすんっ…ございばずっ…」
健人「─っし!気合い入ってきたぜ!!」
奈緒「─そうですねっ! みんなで、黒幕ぶっとはしてやりましょうねっ!」
─彩が説明してくれた、【♡マークにアルファベット1文字】その意味には、その場にいた全員が驚きを隠せなかった─
そして─、健人のPCでBBを閲覧しながら、他に気付ける事はないかと─ 全員がスクリーンに注目してた矢先、「それ」は不意に訪れる─
健人「─って、ところか─。あと特に気付くところは─ って、あれっ? 固まっちまったかな?」
奈緒「─どうしました? え──?」
健人「!っなんだコレ? おいっ、こいつ─」
結衣「きゃっ!」
サイトが固まり、PCがフリーズ─ スクリーンが、まるで昔のテレビをオフにする時のような演出にて暗転─ 画面が切り替わり、次に現れたのは仮面を付けた女─ そう、女だった。画面越しで、顔は仮面で確認できないが、男の体格ではない。ひと目見て誰もが女だと認識するであろう体格だった─
彩「──なに、コイツ? 管理者とか?」
奈緒「─そのよう─ですねっ─」
俺「…─てめえが─…」
仮面の女「─こんにちわー みなさま ご機嫌いかがですか?」
ボイスチェンジャーを通しての機械音
仮面の女「はじめましてかな? わたし、このサイトの創設者であり、管理者でーす あ、あと、現キングでーす 1番最初から、ずっとキングやってまーす
なんか、管理者とキングは別かも…って事でしたが、ぜーんぶわたし1人でやってまーす 呼び方は─、そうだなー、なんでもいいけど、キングでも管理者でもあるし、仮面の女でもあるし、適当に『K』とか呼んでくれれば。」
俺「──K──お前が、黒幕──」
K「そうでーす。あ、黒幕の『K』でもありますね笑 えーと、そちらにいらっしゃるのは─ 小林太陽さん、高橋健人さん、佐藤結衣さんと─ ああ、吉川彩さん、先日は大変でしたねー笑 と─ ああ、ヤラセ女の鈴木奈緒さんですね笑 先日のは、ホントにイヤだったんですか?笑 わたしには、まんざらでもなさそうに見えましたが?笑」
彩「…っ…」
奈緒「!やめてっ!」
俺「!ってめえ!!」
健人「っ…奈緒ちゃん? ─も、なんかあんのか? このヤロー!マジいい加減にしろよな!」
K「ふふっ、冗談です。そう熱くならず笑。いえ、今回ね、みなさんがわたしの事を探してると聞きましてね。わたしも、みなさんと遊びたいなーと思いまして笑」
俺「──遊ぶ? ふざけてんのか? お前のやってることは犯罪だ。なぜ、お前は彩を傷付けた? 奈緒ちゃんや、結衣ちゃんにも辛い思いさせやがって─」
K「なんで? そんなの決まってるじゃないですかぁ笑 邪魔だからですよ。わたしのメッセージ、気付いてくれたんですよね? わたし─、太陽先輩が大好きなんです! どうしても、あなたに振り向いてほしい─ そのためなら、わたしなんだってしますよ?」
俺「─なっ…。」
健人「─太陽─、こいつはヤベーぞ─。」
K「だからね─、彼女が襲われてるのを見た時は、心がスーッとしましたぁ。先輩もご覧になりますか?笑 自分の彼女が襲われてボロボロになる動画。笑」
彩「いやぁっ!やめてっ!やめてぇぇっ!!」
彩は急にスイッチが入ってしまったように、叫び声を上げ震えだす─
健人「彩ちゃん!大丈夫かっ!? ちょっ…お前いい加減に─」
K「あははっ!思い出しちゃいました?笑 せっかく思い出さないようにしてたのにねー笑」
結衣「─ひどいっ…」
奈緒「─なんなんですかね!コイツ!同じ人間とは思えない─」
俺「──K!──」
K「ああ、太陽先輩に呼んでもらっちゃった❤️」
俺「俺は、いや、俺達はお前を許さない─。
─でも、どうか、これ以上、彩や奈緒ちゃん、結衣ちゃんを傷付けないでくれないか?─。
─お前の狙いは俺なんだろ?」
彩「─太陽くん…」
奈緒「─太陽先輩…」
俺「俺ならいくらでも相手になってやる─ だから、もう、俺の周りを巻き込むな─。」
健人「─太陽─」
K「………」
K「─なんか、ムカつく─」
俺「─K?─」
K「太陽先輩に、心配してもらってる、そこの
女達… ムカつく… ムカつく… あー…もうムカついちゃった。じゃあ、わかりました。もう決めちゃいました!」
K「じゃあ、こういうゲームにしましょ? かくれんぼです。鬼はみなさん、わたしを見つけ、正体を突き止められればみなさんの勝ち─
私はみなさんに謝罪、サイトのすべてを抹消した上、警察に自首します─
タイムリミットは─ そうですねぇ、夏休み最終日8/27(月)の24時までとしましょうか。
奈緒「夏休み最終日─、あと3週間少し─」
K「─もしリミットまでわたしを見つけられなかった場合─、罰として、吉川彩さんの恥ずかし動画、拡散しちゃいますねー笑」
彩「─いやっ!いやあっ!」
健人「─てめぇ、いい加減に─」
K「さ、それでは早速ゲームスタートです!
それじゃ、頑張って見つけてくださいねー 待ってますよー ではー」
俺「─くそッ!あいつ─!どうすりゃ─」
奈緒「──落ち着きましょう──!」
結衣「─奈緒先輩…」
健人「─奈緒ちゃん─」
奈緒「─思わぬラスボス登場で、少し冷静さ失ってしまいましたが、一旦落ち着きましょう! 大丈夫! 時間はたっぷりあります。 一旦冷静になって、状況を整理して、Kへの糸口を掴みましょう! 管理者とキングが同一だとわかったのは、大きな進歩だと思います。 相手が1人だとわかれば、少し気持ち余裕出ませんか?」
俺「─奈緒ちゃん─、─そうだね。その通りだよ。ありがとう。少し暑くなって、冷静さ欠いてた」
奈緒「─彩先輩の事もあったし、当然だと思います。少し冷静になってできる事考えましょう!」
俺「ああ!そうだな!」
健人「奈緒ちゃん、ありがとな。頭冷やして、出来る事考えてくるわ」
奈緒「ありがとうございます。お願いしますっ」
結衣「わたしも、サイトの事調べて、Kのアクセス履歴とか追う方法ないか、もう一度調べてみます」
彩「─わたしも一緒にやるよ。結衣ちゃん、一緒にやろ?」
結衣「はい! よろしくお願いします」
俺「─じゃあ、俺たちもペアでできる事考えようか、奈緒ちゃん」
奈緒「─はいっ、よろしくお願い致しますっ」
健人「─じゃあ、今日はこのくらいにしとくか。進展なり、なんかあったら、すぐグループトークに共有な」
俺「おぅ、じゃあ、みんな頼むな─」
──────────
俺達はそのまま家路に付く─
各々、状況の整理、やれる事を考えながら─
現在 8/5 18時─
タイムリミットまであと、22日6時間─
──────────
※閲覧注意※ A高校の裏サイト HIROKI526 @Akai_Saiko
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。※閲覧注意※ A高校の裏サイトの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます