コンビニの呪いの護符

ソコニ

第1話

ある夜中の2時、暗闇に包まれた町の一角にあるコンビニに、男が現れた。


コンビニの店員は男に尋ねた。


「いらっしゃいませ。何かお探しですか?」と丁寧に声をかけた。彼は護符を買いに来たと言い、売り場を尋ねた。


男は、店員に質問をした。

そのあと、店員も買い求める理由が知りたくなった。


店員は不思議そうな表情で男を見つめ、棚の中にある護符を指さした。


「なぜ、こんな夜中に護符を買いに来るんですか?」と店員が尋ねた。


男は深い溜息をつきながら言った。


「私には呪いがかけられてしまったのです。夜中の2時になると、恐ろしい亡霊が私を襲い始めるのです。この護符がそれを防ぐための唯一の手段だと聞きました。」


店員は男の話に興味津々で、彼に詳細を尋ねた。男は青ざめた顔で語り始めた。


「数週間前、私は古いお寺を探索していました。そこで見つけた一冊の古い書物に、呪いの言葉が書かれていたのです。気味が悪い気持ちになりながらも、つい口に出してしまったんです。すると、それ以来、夜中の2時になると見えない存在に襲われるようになったんです。」


店員は興味津々で男の話を聞きながら、護符の価格を計算していた。男は護符を手に取り、急いでレジに向かった。


「これを身に着ければ、私を守ってくれるのでしょうか?」


男が不安げな声で尋ねると、店員は微笑みながら言った。


「護符には古い呪いの力が込められています。それがあなたを守ることを願っていますが、本当の力は自分自身の中にあるものです。」


男は迷いながらも護符を購入し、店を後にした。彼は疲れ切った表情で家路につき、護符を身につけた。


その夜中の2時、男の部屋には不気味な静寂が漂った。彼は祈るような気持ちで目を閉じ、護符の力を信じていた。


しかし、夜が更けるにつれて、部屋中に不気味な気配が広がっていく。男は恐怖に心臓が高鳴る中、目を開ける勇気もなかった。


突然、部屋中に異様な声が響き渡った。


「なぜ、コンビニ護符を売っている?」

「コンビニに売っている護符に霊験はあるのか?」


声が男の耳に届き、彼は身震いした。


それは彼がコンビニで店員に尋ねた質問の声だった。


男はパニックに陥り、護符の力が及ばないことを悟った。彼は絶望の中で叫び声を上げ、闇の中に取り込まれていった。


突然、コンビニ店内の灯りが一瞬消え、そのまま戻らなくなった。店員が不安げに辺りを見渡すと、護符のディスプレイが揺れているのを目撃した。


売り場に戻された護符が置かれていた。


店員は困惑しながらも、彼の運命を思い出した。


「最強堂の護符は、信じれば、かならず願いが叶う。しかし、コンビニの護符には言ってはいけない言葉がある。コンビニで売っている護符に疑問を投げかけるような言葉だ。その呪いの言葉を無闇に口にするなんて...彼は護符の力を自ら封じ、呪いに取り込まれてしまったのかもしれない。」


店員は護符を再び棚に戻し、誰かが同じ運命に縛られることのないよう、丁寧に並べなおした。

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