淡い想い出
勝利だギューちゃん
第1話
「久しぶりだね、元気だった?」
「まあ、生きてるよ」
「それが一番」
小学生の頃、僕は普段は関西に住んでいた。
でも、夏休みなどは父の田舎である新潟で過ごしていた。
今は発展しているが、当時はど田舎だった。
でも、そこでの楽しみがあった。
父の田舎の実家である家から近い所に、駄菓子屋がありそこに通っていた。
そこには僕の同年代の女の子がいて、毎年会うのが楽しみだった。
「君は、関西だよね?」
「うん」
「私は関東の埼玉」
「同じ海なし県だね」
「奈良なんだ」
そういった他愛のない会話が楽しみだった。
そして、いつしか彼女に惹かれて行った。
だが時は無常。
中学生ともなると、お互いに会うことはなくなった。
「元気かな」
時々は思い出した。
数年後
僕はあるアニメのオーディションに来ていた。
夏の日の想い出を語る物語。
もし合格すれば初出演。
がんばらないと・・・
「あれ?もしかして・・・」
ひとりの女の子に声をかけらえる。
僕と同年代の様だ。
「あっ、やっぱり。〇〇くんでしょ?」
「そうですが・・・」
「私よ。小学生の頃、新潟で会っていた・・」
その瞬間、記憶が蘇る」
「もしかして、埼玉の・・・〇〇ちゃん」
「そう、思い出してくれた」
突然の再会に、涙する。
「〇〇ちゃんは、どうしてここに?」
「君と同じだよ。オーディション」
「〇〇ちゃんも、声優になったんだ」
「うん。偶然だけどね」
互いに検討をたたえ合った。
そして後日、ふたりが出演した映画は、大ヒットとなる。
「これで終わらないようにがんばろうね」
「うん。50年後も元気でいよう」
そうお疲れ会を開いた。
その映画の名前は・・・
『淡い想い出』
淡い想い出 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu
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