第5話図書室

図書室は昔から好きだ。今の時間は図書委員が1人いるだけ。アイツらは本なんて読まない頭が空っぽな人間だからここには来ないだろう。

窓から夕暮れが差し込んでいる図書室の奥に進むにつれて、夕暮れも差し込まないくらい奥の本棚にきた。少し本でも読みながら時間を潰そう。

読む本を探しているとふと違和感を感じた。地味で分厚い本が並んでいる中に一冊派手な金色の装飾が施された絵本があった。その絵本に手を伸ばすのは自然のことだった。

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